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第81話 異変のワケ

-アカリ視点-



 アキラが妖刀の能力を使い、先に進んだ後、私とシュウは少しずつ後を追っていた。



 警備兵の目をかいくぐり、順調に進んでいく。



 大きな廊下、部屋はいくつかあるようだがあの檻が通る道は限られており、私たちは迷うことなく辿ることができた。



 しかし、ある程度進んだところで門に差し掛かった。



 門には二人の見張りがいて、見つからずに通ることは難しそう。



「シュウさん、どうしますか?変装でもしておけば良かったですかね」



「このままだと強行突破するしかなさそうだな。だがもしそうするならタイミングを考えなければならないな」



 シュウはそう言って、周辺を見回し始めた。



「おい、さっきまで警備兵が周回していたのに、妙に静かじゃないか?」



「確かにそうですね。交代の時間でもやってきたのでしょうか。それかどこかに集められているとか」



 私たちは少し引き返し、警備兵を探してみるが、見事にどこにも見当たらなかった。



 他に先に進むことができる道があるかもしれない、と私とシュウは話していたが、門まで戻ってくると状況が変わっていた。



 門にいた見張りの二人までどこかに消えている。



「何かが起きているようだな。だが俺たちにとっては都合がいい。先に進むぞ」



 私たちは門を開けて先に進んだ。



 門の先に進んでも、警備兵はどこにも見当たらなかった。



 私たちは、アキラが見つかってしまった可能性も考慮して先を急ぐ。



 警備兵の姿はどこにもないが、私たちはできるだけ警戒しながら進んだ。



 それでもあまり時間をかけることなく大広間までたどり着いた。



 私たちは大広間へと入る。



 すると、大広間の入り口が大きな音を立てて閉まった。



 音の大きさからしてかなり頑丈な扉。



 さらに、大広間の奥の椅子から一人の男が立ち上がった。



「ようやくここまでたどり着いたか。ようこそ、私は銃騎士長ゼスタ」



「俺はテンミョウ・シュウだ。お前は俺たちがここへ来ることを分かっていたようだな」



「その通りだ。そして、悪いがこれは君たちにとって悲惨な運命となるだろう」



 白く長い髪をしたその男、銃騎士長ゼスタがこちらへと近づきながら指を鳴らすと、大広間の壁のかなり高い位置がいくつも開いた。



 さらに、その中からは大きい銃を構えた兵士たちが顔を出す。



 完全に罠。私たちはどうやらおびき寄せられていたらしい。



 しかし、この大広間の中には敵であるゼスタもいる。



 銃で一斉に私たちを狙ってくるとすればゼスタに接近すれば良さそうだが。



 シュウは刀を抜き、私に言い放った。



「奴は俺が倒す。お前はできるだけ銃弾を被弾しないように動け。被弾しそうになったら妖力でガードしろ」

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