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天地の落とし穴~異世界たちが覚醒し、人類は激動の時代へ~  作者: 天地新生
アイルス・インベル編
51/109

第50話 真の実力者

 霊眼解放という妖術の中の秘術を使ったジーネストはハクキューに攻撃を仕掛ける。



 ジーネストは両手を使ってハクキューに攻撃するが、ハクキューは回避に専念しているためほとんどの攻撃が命中しない。



 ハクキューは後ろに下がるだけでなく左右にも動き、追い詰められないようにしている。



 上半身を左右に傾けて攻撃をかわしたり、フットワークを使って動いてかわしたりしている。



 こうして見ると、動く際に足先に妖力を込めて動きを俊敏にしていることが多い。



 試合開始時の動きもそうだが、これは参考になる妖力の使い方だ。



 その後もジーネストの攻撃は続き、ハクキューは防戦一方となるのかと思いきや、ハクキューも攻めに出た。



 ジーネストの連撃をかいくぐり、左へかわしたところで腹に右手で攻撃した。



 しかし、ジーネストは攻撃を耐え、右手でハクキューの右腕を掴む。



 さらに最初と同じパターンのようにハクキューの体を空中に上げてから引き寄せて左手で攻撃した。



 ただし今回は、ハクキューは空中で見事にジーネストの攻撃を避ける。



 しかも掴まれている腕の部分を妖力でガードしているのが分かる。



 ハクキューはジーネストの右腕に蹴りを入れて腕を振りほどき、距離をとった。



 握りしめによる攻撃も妖力でガードしているために今回はダメージを負っていないようだ。



 それでも、霊眼解放がある限りはなかなか攻撃が通らないように見える。



「なあ、霊眼解放の持続時間ってどれくらいなんだ?」



「人にもよるんだろうけど、三十分くらいだって聞いたことがある」



「三十分!?なんだよそれ、チートじゃないか」



 攻撃を受けずに腕を掴まれた場合でも妖力でガードしなければならない。



 そんな状況が三十分も続くのはさすがのハクキューでもきついのではないか。



「でも、この勝負だとどうなるかは分からないね」



 アキラが意味深長な一言を言ったが、ジーネストは続けて攻撃に入る。



 ハクキューは再び回避に専念している。



 さっき攻撃を仕掛けた際に腕を掴まれたように、攻撃を仕掛けると一瞬隙が生まれてしまうから、もうハクキューは仕掛けないのではないのだろうか。



 俺がそう思っていると、ハクキューは果敢にもまたカウンター攻撃を仕掛けた。



 さっきと同じように攻撃を左にかわし、右手で腹部を殴る。



 妖力を込めた拳と腹部がぶつかり合う。



 しかし、今回はジーネストが怯んでしまった。



 その隙をハクキューは見逃さず、蹴り上げをジーネストの顎に命中させる。



 ジーネストがさらによろけたところに、今度は回し蹴りを頭に命中させた。



 そこでジーネストはダウンし、カウントが始まる。



 だが、もうジーネストが立ち上がることはないだろう。



 なぜなら、霊眼解放による効果が消えているのだから。



 そして、ハクキューが決勝戦に勝利した。

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