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天地の落とし穴~異世界たちが覚醒し、人類は激動の時代へ~  作者: 天地新生
アイルス・インベル編
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第22話 池の魔物

-ガルク視点-



 タギシは必死で巨大鮫から逃げている。



 どうやらオレの予想通り、杭を刺すことには失敗したみたいだ。



 このまま狙いを定めて一刀両断するしかないな、と思っていると、シンが動き出した。



「この杭、使いますね」



 シンは余っていた予備の杭を取ると、右手に構えた。



 そして、タギシが十分に引き付けた頃合いを狙って、手に持っていた杭を突き刺すように投げた。



 杭は口を大きく開けていた巨大鮫の口に吸い込まれるようにして入る。



 妖力を使って投げた後に軌道修正したのだろう。



 妖怪を見ても全く動じないところから想定はしていたが、やはりシンは、妖力を使えるようだ。



 杭は、見事に巨大鮫の口の中に刺さったようだ。



「でかしたぞ!シン」



 オレは装置を使って杭の繋がったロープを巻き上げる。



 ロープは和合隊が特注で作った物だ。



 そう簡単には切れないだろうが。



 ロープに引かれて巨大鮫は岸の方まで引っ張られてきた。



 ところが陸地に上がった瞬間、巨大鮫の体から足が生え始めた。



「両生類か」



 シンが冷静に分析しているが、思っていたよりも厄介な魔物かもしれない。



 オレはすぐに、背中に差していた大きな剣、断裂刀(だんれつとう)を抜いた。



 巨大鮫の体からは、普通サイズのサメがどんどん出てくる。



 普通サイズのサメも、足が生えて上手に四足歩行するようだ。



「シン、お前は小さい奴らを片っ端から頼む!」



「分かりました!」



 シンに指示を出すと、オレは剣を縦に大きく構えた。



 妖力を断裂刀に込め、技を放つ準備をする。



 狙いを定めたオレは剣を大きく振り、オレの得意技、断空波(だんくうは)を飛ばした。



 断空波が巨大鮫に届き、巨大鮫の動きが一瞬止まる。



 その後、数秒経ったところで、巨大鮫の体が真っ二つに切れ、左右に崩れ落ちた。



 巨大鮫の遺体からは小さいサメがどんどん出てくる。



 オレは、今度は横向きに断空波を放ち、サメの軍団をまとめてぶった斬った。



 これで残るはシンが狩っている四足歩行のサメ軍団だけかと思ったが、巨大鮫の遺体から妙な気配がしたのをオレは見逃さなかった。



 オレは巨大鮫の遺体の元まで飛び、剣を振るう。



 すると、何者かが槍でオレの剣を防いだ。

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