表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
天地の落とし穴~異世界たちが覚醒し、人類は激動の時代へ~  作者: 天地新生
アイルス・インベル編
12/109

第11話 困難な闘い

 敵の変則的な攻撃を食らって動揺していたが、傷はかなり浅かった。



 どうやら右手から左手に棍棒を持ち替える能力を使っても、棍棒を振るう勢いは左手で持った時からつくために、威力はかなり落ちるようだ。



 ダメージを負ってしまったが、敵の能力を見ることができただけでもありがたい。



 敵は棍棒を右手に持ち替え、少しずつ近づいてくる。



 俺は冷静に、敵を倒す算段を立てた。



 敵がまた棍棒を振るってきたのを、俺は同じように左にかわした。



 その時俺が切り込む姿勢をとると、敵は左手を振るい、能力で棍棒を左手に持ち替えた。



 俺は半歩下がりながら攻撃をかわし、通り過ぎた左腕を狙って火炎斬を放とうとする。



 しかし、炎がつきかけたところで魔力ごと消えてしまった。



 魔力切れ。それもあと一歩のところで。



 敵の左腕に剣が刺さるが傷は浅く、敵は返しに能力を使わず右腕に持ち替えて棍棒を振るってきた。



 俺は少しでもダメージを弱めようと左腕でガードした。



 今度の攻撃には威力があり、俺は左腕に激痛を感じながら吹っ飛ばされた。



 魔力切れ、左腕の負傷、連戦による疲労、かなり追い詰められてきた。



 敵は容赦せず続けて近づいてくる。



 魔力なしでこの敵を倒すのは困難なように思えるが、かけてみるしかない。



 俺は剣を構え、意識を集中した。



 敵は相変わらず右腕で棍棒を振るってきた。



 俺は左にかわし、魂の記憶を発動させた。



 敵が何も持っていない左腕を振るってきたのを確認すると、俺は左手に持ち替える能力を読んで右に飛んだ。



 俺が通り過ぎた後で敵の棍棒が左手に出現し。敵が右手に握っていた棍棒は消えているのでそのまま足を切りつけた。



 敵は今度は両手で棍棒を握って振るってきた。



 敵は慌てたのか、両手で棍棒を持っているために、能力を使う気はないようだ。



 俺は空中にジャンプし、敵の目を狙って突こうとした。



 しかし、何かが飛んできて俺の剣が弾かれてしまった。



 またもやあと一歩のところでチャンスを逃してしまった。



 どうにも思うように事が運ばない。



 俺は後退して状況を確認する。



 どうやら絶妙なタイミングで斧が飛んできたようだ。



 さすがにこの敵の奥の手ではないだろうとは思っていると、ベニカガが口を開いた。



「何のつもりだ、アオカガ」



「何を言う、ベニカガ。今の一撃を食らっていたら致命傷を負っていたところだったぞ」



 声のする方を見るとベニカガと同じ背丈に角が一本、口には牙があり、左手に斧を一本持った鬼がいた。



 どうやらベニカガの仲間がやってきたようだ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ