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第104話 能力を見極めるために

 魔王の能力により、俺は初めて妖炎斬の炎の攻撃を受ける。



 だが俺は魔王に斬りかかった時点で魂の記憶を発動させる準備をしていた。



 そのおかげで、青い炎が俺へと勢いよく飛んできた時に、魂の記憶が発動した。



 俺は刀を横に向けながら体を傾かせてギリギリのところで炎をかわし、そのまま一回転して斬りかかる。



 魔王は俺の攻撃を受けようとするが、その瞬間に俺の刀は軌道が横にずれ、右側から魔王の胴体を狙う。



 同時に俺は妖炎斬を使って、剣の周りに細く炎を纏わせた。



 魔王は後ろに下がり、俺の攻撃は魔王の鎧を削る。



 刀を振り下ろし、隙のある俺を魔王は狙い、俺の首に向かって剣を横に振るう。



 俺の体は反射的な速度で攻撃を避けながらしゃがみ、魔王の足に下段蹴りを叩き込んだ。



 魔王は俺の動きに対応できなかったようで、横に体が倒れる。



 その瞬間に俺は魔王の首を狙って刀を振り下ろした。



 しかし、刀が魔王に触れる直前に魔王の姿が消えた。



 さらに続いて、俺の後ろで剣がぶつかり合う音がする。



 俺が振り向くと、俺のすぐ後ろでは魔王とシュウが攻撃し合っていた。



 俺は咄嗟に下がり、シュウも魔王の攻撃を受けた後に下がる。



「助かった、ありがとう。でも今何が起きたんだ?」



「分からないが突然魔王がお前の後ろに移動した。おそらくは魔王の能力だろう」



 魔王はいくつも特殊能力を持っているようだ。



 こんな敵と戦うのは初めてのため、かなり厄介なように感じる。



「しかし使える場面はもっと多くあったはずだ。おそらくはあの能力を使うための条件がある。もしくは、使うことに何らかのリスクがあるのだろう」



「使わせないことには分からないな。二人で斬り込んでみよう」



 空中にいるレッカーが魔王に向かって口から炎を放射した。



 魔王が左手を地面につけると、直後に地面から壁が出現した。



 俺とシュウは、その間に魔王との距離を詰める。



 俺たちは左右に分かれ、壁の横から魔王へと近づいた。



 俺とシュウが同時に魔王へと斬りかかる。



 しかし、俺の刀が当たる寸前でまたもや魔王の姿が消えた。



 俺の刀は宙を切るが、シュウは魔王が消えることを読んでいたようで、刀を振っていなかった。



 その後、シュウは態勢の崩れている俺を蹴り飛ばした。



 直後、俺のいた場所を魔王の剣が通る。



 シュウの咄嗟の行動に助けられた。



 魔王は俺の真横に移動していたようだ。



 剣が振り下ろされるタイミングからして、移動しながら剣を振ったのだろう。



 魔王の能力を見抜かなければ斬りかかるだけでも危険なように思える。

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