第3話-痛み-
「はい!じゃあ皆さんさようなら!また明日ー!」
「「「さようならー!」」」
今回陰湿なイジメを受けたのは国語の教科書を盗まれた事それ以外は無かったことに真琴は少し安堵した。しかし放課後になったことで気が付いたのだった。そうそれは男子トイレに来いと高瀬に言われたことだった。
「き、きたよ・・・高瀬くっ!?」
いきなり高瀬は真琴のお腹を思い切り殴ったのだ。思い切り殴られてそして鳩尾に入れられたことによりすぐに倒れて蹲った。
「おい長谷川。お前あんま調子こくなよって言ったよな?なのに言った傍からそれかよオラ!」
「グェプ!」
「ハハ!変な声出してやんの!」
「グェプ!だってグェプ!」
鳩尾を殴られて蹲ってるところをまた鳩尾に蹴りを入れられ変な声を出してしまった真琴は相当な痛みだったのか声も出ない程だった。
「ッチしらけたわ。明日もサンドバック宜しくゥ」
『よかった・・・今回は2発で済ませてくれた・・・・』
痛みのせいで真琴は気絶した。そこに野山がトイレに入ってきて野山は驚いたが、すぐさま冷静になり真琴に近寄った。
「おい!真琴!大丈夫か!おい!しっかりしろ!保健室に連れてってやるからな!」
「う・・・うん?あれ?ここは・・・」
「おう気づいたか真琴。なんでトイレでお腹抑えて蹲って気絶?したんだ。」
野山に質問されたことで少したじろいだ真琴は、嘘をついた。
「ちょっとお腹の調子悪くて・・・急の痛みで気絶しちゃったんだ・・・」
「本当にそうか?本当ならええんじゃが・・・んじゃ俺は帰るからな?遠島が後で来るみたいだから一緒に帰ってやれよ~」
「うん・・・わかった」
唯一の救いである野山が帰ることに絶望した。帰りにまた高瀬に出会ったらどうしようかと、だけど遠島が一緒に帰ってくれるということで一安心した。
「あ!真琴君!もう遅いじゃない!って朝よりもげっそりしてるじゃない!本当に大丈夫?」
「う・・・うん大丈夫だよ。一緒に帰ろっか!」
「うん!」
遠島といろんな話をしているなか真琴は家に着いた。
「じゃ、じゃあ僕は家に帰るね、バイバイ莉愛ちゃん!また明日!『よかった・・・帰りは出会わなかった・・・』」
「うん!また明日ね!」
真琴と遠島はバイバイの挨拶をし、別れた。そして真琴は家の中に入り母親へ帰ってきたことを伝えた。
「ただいまー」
「おかえりなさい!今日は真琴の大好きなチーズハンバーグよ!」
「ほんと!やったー!」
真琴の学校生活はこの先より一層きつくなるのであった・・・・。