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5話 『旅立つ異世界に見えるのは、魔王神に辿る。』


午後17時45分。

しばらくの間、旅の支度をするため荷物をまとめていた。


あれから暫く考えて、結とルミナスはある決断をすることにした。

遊美奈に一人で旅に出させようかと女神たちに相談をしていたのも午後17時までの間だった。


「ナイトメア様、ゴッディネス様も同じ意見ですがよろしいですか?」


「そうですね。」


「問題はないかと思いますが、遊美奈ちゃんがカードマスターとはね。」


混沌神と秩序神は、カードマスターの騎士神や悪魔神のことについて結に話しかける。

それは、異世界が作られた時の話でもあったのだ。


「ルミナスが結たちに出会った時の状況、何と闘っていたのかわかるかしら?」


秩序神が最初に話し始めたのは、結と時界神の出会った時の話をし始める。

実は、女神と言っても何と闘っていたのかを未だに理解していなかった結と舞。

それでも、熱心に聞こうとするちゃっかりとその話に参加している遊美奈と一緒に聞いている結。

混沌神が秩序神の話の続きを語る。


「その昔、千年聖杯と言われている闘いが続いていました。それは、悪魔神と云われる悪魔軍。」


「遥か昔からの因縁があったのは、神々のご神託を聞ける霊竜大神様により聖杯を守るようになったからなのです。」


混沌神の後から星詠神が話の続きを語っている。

まるで、レパートリーみたいに次の神々へ受け継がれていくかのように話が進む。

まるで伝承記として残っていた記憶が女神たちの過去にあった話の光景が見えてくる。


「霊竜大神の眷属である、創造神のルミラー様と終焉神のエンダスト様に助力を得て悪魔軍を迎え打った。」


「だが、悪魔軍の中でも一人の魔王が突出して来た。それが、ノスフェラトゥス様。」


姉妹神のクリウスと見聞神のグルナスが三全世界王・ノスフェラトゥスの登場まで説明をするが。

二人の女神の背後から魔王のオーラを放っている気配が、其処に感じた。

一瞬、気を失いそうになった見聞神を姉妹神のクリウスがそっと肩を掴んで支えてあげた。


「…我、此処に降臨された…ある者に。それが…伝説のカードマスター。騎士神の者…我に挑んだが、負傷した。」


「…その騎士神…勇者の気概精神、強かった…魔王神は、一度…闘い、敗れた…騎士神、負傷して…永眠。」


魔王神と磁界神の妹の方のアルテミスが、当時の話を見て来たかのような口調だった。

アルテミスの方は、磁界神の姉の方のルミナスより人間に近い存在なので転生を繰り返したらしいのだ。

なので、聖杯戦の記憶を持って転生を受けたのが強かったらしく話し方に影響を受けてしまった。

魔王神の記憶もまたずっとカードの中で有していたので当時のことをそのまま封印されてたのだと。


「夜の帝王、悪魔の福音、吸血鬼の始祖…どれも、ノスフェラトゥスをモチーフにしたのが、ヴァンパイア。」


「…え!?…まさか…ブラドー伯爵の由縁…だった?」


結に確認を取るように耳打ちをするのだが、その本人から本意を聞く事になった。

それは、聖杯を奪うことではなかったのだ。


「…伯爵の時期、聖杯より…世界を欲してた…女神の神各化、適合できる…思ったから、降臨された時…動いた。」


魔王神の都合と言うのがあったのかなと思った遊美奈は、意外な話を聞けてある答えに辿り着いた。

そう、“神格化”のキーワードである考えに行き着いたのがきっかけである推理という仮説を立ててみた。

もしかしたら、舞を救える手立てのキッカケになるんじゃないかと思ってある荷物を用意した。

そして、17時30分を過ぎた時にある程度の準備も終わった。


「結様、遊美奈様は…いったい、何をしようと?」


「私にも分からない。遊美奈に頼めるほか無いから、これが私の意志。だから、私は私のすることをしようと思ってるけど。」


遊美奈の背中を見つめている結は、自分が何かするべきかを考えてみることにした。

それは、“異世界を救える方法”だった。

この異世界は、ほとんどが女神たちが住まう世界としてであり、中には魔王軍の残党たちによる統治もしている。

無法な開拓地もあるらしく、まるで人間の姿をした色々な種族が全土で闊歩もしているので人間の種族が住まえる場所を確保したい。

これには、大きな問題があるもののいち早くに解決したい案件なのだ。


「遊美奈ちゃん…あまり、人の居ない場所へ行くのだから怪我とか無理とかしないでね?一応、残基ゼロなんだから。」


「…結姉…大丈夫。目的地…魔障気の森、霊山郡…龍脈の地底…色々の種族と、情報交換…するだけ。」


とは言うが、戦闘があると思いショルダーポーチを腰に掛けてカードケースとして改良をした。

他にも、そのカードの種類をもう60枚を構成させてあるカード効果を多機能性重視にさせた。

遊美奈だけと言う訳でもなく、もう1人と言うのか魔王神のノスフェラトゥスも遊美奈に付いて行くことになった。


「…我、旧知の友として、盟を果たす…戦闘による弊害、盾となり剣となろう。」


「…助かる…でも…無理、しないで…ノスフェラトゥス。」


今までのお互いなる肩を預ける相棒のような受け答えに見える。

戦闘集団のエキスパートな二人が大きく見えてしまっている女神達。

結は、そんな姿や光景を見ていて少し不安が残ってしまっていた。


「…フラグ…立たせない……安心して…天空(てんごく)まで、止まるんじゃないぞ?」


「それが、フラグって言うものなんだよ!?」


遊美奈と結のやりとりを見ている女神達は、少し安心したかのように笑みを見せている。

もしかして遊美奈は、女神達の暗い表情を少しでも明るくしたかったのだろうかと結は、考えた。

遊美奈は、そう言って長い旅に出ることになった。


先発ったのは、遊美奈にすっごく懐いている竜神。

竜神は、女神の中でも竜体で過ごしているせいか体型が様々に居るので遊美奈に合う竜神の背中に乗せていた。

その後ろから着いてくるようにノスフェラトゥスは、自らの蝙蝠のような翼を広げて鳥のように飛び上がる。

その翼が鳥の動きをする度に黒ずんだドスい重圧みたいなのが、女神達に影響を受けていた。


「お、重い…プレッシャー。本当に、あの…魔王軍の魔王神、なのね。」


混沌神も明らかに冷や汗が凄く感じるようにその魔王神の雄々しい重圧に押されてたじろいだ。

混沌の頂点に君臨しているのだとしたら、今目の前にいる"魔王神"かもしれないだろうと怖じ気が出てしまう女神。

そんなのが遊美奈の旧知だと言うのだから、その遊美奈もまた人の中では神に近い存在なのだろうと思う結。


(…どうしよう…まだ、あのこと…怒ってる?)


遊美奈は、知っているのだ。

魔王神が怒っている原因を。

そして、そのことを死んでも墓石まで持って行く覚悟を。


「…旧知よ…この茶番劇、終焉をもたらそう…良いな?」


「……。」


黙って頷く遊美奈は、ノスフェラトゥスの方を向かずに不安な旅が始まってしまったと後悔した。

理解した時は、もう遅かったのは後のことだった。



5話にしてから中途による前編後編に分けているわけではございません。6話からは、前作のキャラクターは一切出て来ませんが遊美奈中心の話へと変わっていきます。そのため取材期間を設けるかもしれません。申し訳ありませんが学業と並行しての執筆作業となりますのでこの夏季期間に2話続けての投稿をします。この作品は、長期による執筆活動を考えておりますのでこれからのラノベ活動をご期待してください。長い間お待たせしました、5話の文章修正をしましたので楽しんで読んでくださいです。それでは、6話の後書き欄にてお会いしましょうね。

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