疑惑/決意の夜
こんばんは、鍵穴です。
最近は部活が忙しくて辛い(>_<)
と、ぼやく日々が続いています。
そんな週末に、
マゴロシスタートです。
コツコツ、と夜道に足音が響く。
眠れる町は寝息も立てず、
静寂は不気味に、暗闇は恐怖に、なって行く。
しかし、そんな事はお構い無しと。
コツコツ、と足音は響きわたる。
音の主は帰路を急ぎ、ひたすらハイヒールを打ち付ける。
そう背後など気にも止めずに……
手が伸びる。
じりじりと迫る。
呼吸は規則正しい足音にかき消され。
気配など、そもそも無いに等しい。
今の彼女は、無防備その言葉に尽きる。
彼女は何かを感じたのか立ち止まる。
だが、もう遅い。
誰にも邪魔はさせない。
たったひとつの至福の時。
今、ゆっくりと食らいつく。
そのときだった、
横腹に強い衝撃が加わり、瞬間吹き飛ぶ。
即座に辺りを確認するが、女の姿はなく。
代わりに、男が立っていた。
「止めろよ、女が欲しいなら正面から口説き落としたらどうだ?」
男は、バカにしたやように笑みを浮かべる。
月に照らされ、首に下げた銀の十字架が鈍く……光っていた。
φ
「アヌルソアマイジョネロッ!!!!」
何を言ってるかわからないと思うが、俺も何を言われてるのかわからない。
凄まじい勢いで迫る奴。
なんとか間合いを取ろうとするが間に合わず、弾かれる。
体が中に浮き、畑の柔らかい土まで吹き飛ぶ。
「ヴォオォオォオォオォ!!」
奴はそのまま突っ込んでくる。
急いで体制を立て直し、見よう見まねの足払いで応戦する。
焦っていたので、どうなったのかわからないが、奴が頭上を舞う。
後ろにあった壁に頭から、激突する。
奇声を上げて奴は、地に伏せる。
つかさず奴の胸ぐらを掴み、持ち上げて殴り飛ばす。
再び、壁にごっつんこする奴。
しかし、今度は即座に胸ぐらを掴み返して来る。
「ッ!?」
振り回されて、コンクリートに放り投げられる。
耐えられず、うなだれる。
「……マジかよ」
耐久性は人間と対して変わらなくても、やはり相手は人間でない。
身体能力が桁違いだ。
このままでは勝ち目が無い。
だが、
(……勝ち目が無いとしても)
頭上では赤い光がゆらゆらと揺れている。
ゆっくりと突き上げられる拳。
刹那、それは振り下ろされる!
城下はそれを紙一重で、避ける!
空振った拳はコンクリートを砕いた。
そこから奴は裏拳を放つ。
ギリギリで避ける城下。
とっさに武器になりそうな、コンクリート片を拾い上げる。
「エドノマンオシッ」
そんな物で何ができる?と言っているのだろうか。
その通りだ、こんな石ころでできる事は無いのかもしれない。
「それでも俺は、」
声に反応して、奴が身構える。
恐怖を感じる城下。
が、わずかな勇気を振り絞る。
「俺はぁぁあああああ!!」
叫びながら、奴に向かい駆ける。
接近する城下に、拳を構える奴。
即座に突き出される!
なんとか避けた城下は、奴を踏み台に飛び上がる。
「お前らを!」
フェンスに掴みかかり、さらに飛び上がる。
「絶対に!」
コンクリート片を天高く構える城下。
「許さねぇええええ!」
鈍い打撲音が、虚空を切る。
勢い良く倒れる奴。
城下は近くに落ちていた、一際大きな破片を持ち上げる。
「絶対に、だ!!」
凄まじい衝撃と、
決して、勇ましく無い。
しかし、確かな決意の言葉を冥土の土産に奴は、蒸散した。
今回も読んで頂きましてありがとうございました。
そして、お疲れ様です。
前書きの通り最近忙しくて、10時返りも対して珍しく無い。
と言う状況が続いています(´Д` )
正直、疲労してます。
でも、なんとか連続殺人事件は、終わらせねば!
一話の起でそれっきりよりも、承転で音信不通の方が後味悪いですから。
とりあえず、それなりに区切りをつけないと(←なんかデカイ態度でごめんなさい…)
あと、次回予告とかこの後書きの場でする事が夢なのですが……
来週当たり試してみようかな?なんて(^_^;)
それでは、お休みなさい。