ファーストコンタクトは帰路にて/外出
1回
月が雲に隠れた、半ば闇夜の帰り道、『それ』は襲って来た。
必死に叫んでも、誰かがたすけてくれるわけでもない。
『それ』が、消える頃には、絶叫の音源は、力尽きていた。
1.ファーストコンタクトは帰路にて
「へい、ただいま戻りましたよっと、」
極平凡な高校生 |霧ノ城 城下《きりのじょう じょうか》が珍しく、帰宅した際「帰ったぞ」ですまさなかったのは、二人の妹共が、腹にいちもつ抱えてそうな顔で、珍しく玄関待機していたからで、扉を開けた瞬間に、活きの良いおかえりの二重奏がきこたからである。
「……で、どうした」城下はふと、冷静になる。
「記念日か何か? 」
聞き捨てならんのか下の妹 ゆがみがくちを開く、
「なにいってんのっ! ? 今日はパパとママの結婚記念日でしょっ‼」
あゝ、そういやそうだったか……きっと何処かにいったのだろう。「……うん、だから? 」
「つまり、家にいるのはわたし達3人だけということだ。」
上の方 ひづみが淡々と口にする。
「……で」
「つまり、最年長の兄上に風呂洗いとトイレ掃除して頂こうと言う訳である。」
さっぱりな俺に淡々と説明する上の方、 え?
「ちょっと待てお前ら! なんでトイレまで洗うんだ! 別に風呂と飯でいいだろうが! 」
「ママの言いつけだもんっ! 」
と下の方。
「つまり、わたし達は料理を二人がかりで作る。」
くどい位、淡々と上。
不公平だ! と抗議しようとしたが、二人はさっさと台所へ行ってしまった。
どっちかが風呂洗え……
そんな訳で、城下が自由になったのは8:00ぐらいだった。
「倍近く疲れた、」
しつこく言い聞かされていたので、英語の課題は何とか終わったがとても疲れてしまった。
時刻はとうに11時を過ぎている。
時間も関係してるのかもしれない。寝ようかと考えたそんな時だ「牛乳」が飲みたいと唐突におもい。彼は一階に向かう。自室は二階にある。
Φ
「あ、」牛乳がなくなった。
しかし、いまどきは便利である。
「ちょっとコンビニ行ってくるわ、」
本当に便利である。
「兄ちゃんっ! 」下の妹がリビングから、城下を呼ぶ。
「なんだ? 」
「気をつけなよっ! 最近は物騒だからっ! 」
「物騒? 」
「通り魔だよっ! まぁ女の人が狙われるって話だけどっ! 」
お気遣い嬉しいが、けたたましい。とわいえ、確かに夜道は危険である。
「あゝわかったよ」
返事を返すと、玄関を開けた。
こんばんは。見ていただきありがとうございます。
ちなみに、バトル物と言いながら、しばらくこう言う地味なのが続きます。
(^_^;)