⭕ 合流 2
──*──*──*── 宿泊室
マオ
「 シュンシュンの大人の姿を見るのは久し振りだな。
何か新鮮だ(////)
髪が長いからかな、幻夢さん,玄武さんに似てるよな 」
霄囹
「 陰陽師なんて、そんなもんさ。
髪を短くしてやろうか 」
マオ
「 そんな事も出来るのか? 」
霄囹
「 髪の長さも身長も性別だって、御手の物さ。
このまま性別反転して大人の女になってやろうか? 」
マオ
「 そんな事よりバスローブ着ろよ。
有るだろ 」
霄囹
「 分かった分かった。
着てやるから睨むな 」
シュンシュンはベッドの近くに置いてあるバスローブを羽織ってくれる。
袖を通して着てはくれないみたいだ。
マオ
「 あのなぁ、バスローブは羽織るもんじゃなくて、着るもんだぞ。
それより──、ちゃんとした《 宿屋 》を選んで泊まってくれたんだな。
金貨を50枚も渡したからさ、ケチって無駄遣いしないか心配してたんだよ 」
霄囹
「 マオ……お前も相当な過保護だよな。
僕は父親も祖父も経験してる異形だぞ。
自分の身ぐらい自分で守れるし、心配しなくて良いんだ。
マオは自分の心配してろよ 」
マオ
「 オレだって、自分の身ぐらい守れるぞ! 」
霄囹
「 《 ダンジョン 》に行くんだったな。
着替えるから待ってろ 」
マオ
「 朝食は食べたのか? 」
霄囹
「 済ませたよ。
2度寝してたんだ。
気持ち良く寝てたのに、マオに邪魔されたな。
──それにしても何で僕の泊まってる《 宿屋 》が分かったんだよ? 」
マオ
「 あ、それな。
マオキノがシュンシュンレーダーを作ってくれたんだ 」
霄囹
「 シュンシュンレーダー??
何だよ、そのセンスの欠片も無い名前は…… 」
マオ
「 シュンシュンを探す為のレーダーだからな。
オレが名付けたんだ 」
霄囹
「 通りで──。
キノコンも変なの作るよな 」
マオ
「 見た目は洒落た懐中時計なんだ。
パカッと開けると──ほら、レーダーになってるだろ。
この赤く点滅してるがシュンシュンだよ。
白い三角がオレだ 」
霄囹
「 ド◯ゴンレーダーみたいなヤツだな。
小型版か 」
マオ
「 ド◯ゴンレーダーって?
似た様なレーダーが有るって事か? 」
霄囹
「 ドラ◯ンボ◯ルって漫画が有ってな、それに登場するドラ◯ンボ◯ルを探す為のレーダーさ。
あれは掌サイズのレーダーだが、コイツは懐中時計サイズのレーダーか。
キノコンの技術力には感服するねぇ 」
冒険者の格好に着替えたシュンシュンは、性別反転をすると成人男性の姿から少女の姿に変わった。
マオ
「 シュンシュン、何時の間に成人男性の装備品を買い揃えたんだよ? 」
惷麗
「 僕には式隷が居るからな。
装備品なんてどうとでもなるさ 」
マオ
「 どうとでもって…… 」
嫌な予感しかしないな~~。
もしかして、装備品を式隷達に盗ませて手に入れてるんじゃ……。
シュンシュンなら有り得るぅ~~。
惷麗
「 今日の僕もスペシャルデリシャスに可愛いな♥️ 」
マオ
「 デリシャスは違うんじゃないか?? 」
惷麗
「 良いんだよ、そんなのは!
《 ダンジョン 》に行くんだろ。
チェックアウトしたら、転移陣で瞬間移動な 」
マオ
「 アベル,プディ,ベレティナより早く着いちゃうかもな 」
惷麗
「 待ってりゃ良いさ。
近くで怪物を狩ってようぜ 」
マオ
「 そうだな 」
惷麗
「 でも、何で連れて来なかったんだ? 」
マオ
「 寝起きのシュンシュンにベレティナは毒だと思ってな~~。
今回は逆になってたかもだけど! 」
惷麗
「 あぁ~~確かにな。
アノスの説教を聞く羽目になってたかも知れないしな…。
1人で来て正解だったな、マオ! 」
シュンシュンと話ながら廊下を歩く。
1階へ続く階段を下りた。
──*──*──*── 1階
──*──*──*── フロント
1階に着くとシュンシュンは[ フロント ]でチェックアウトを済ませる。
シュンシュンと《 宿屋 》を出て人気の無い場所へ歩く。
──*──*──*── 裏路地
惷麗
「 此処で良いか。
転移陣を出すぞ 」
シュンシュンは闇呪術を使って転移陣を出す。
足元に現れた転移陣を息をするみたいに発動させる。
陰陽術をつかってるシュンシュンは少女の姿をしていてもカッコイイんだよな。
──*──*──*── フィールド
──*──*──*── 古代遺跡
惷麗
「 アノス,プディ,ベレティナは来てないみたいだな 」
マオ
「 《 遺跡 》行きの馬車も出てるし、1時間以内には着くんじゃないか? 」
惷麗
「 座って待っとくか。
スマホが有れば、漫画でも読んで時間をつぶせるんだがな~~。
セロフィートめぇ!! 」
マオ
「 この時代に合わないスマホなんて持ってたら、色々とな…… 」
惷麗
「 仕方無い。
オセロやろうぜ 」
マオ
「 オセロなんて持ってないけど? 」
惷麗
「 フフン!
式隷は中には使える奴も居るって事さ★ 」
そう言ってニヤッと笑ったシュンシュンは、手作りされたオセロを陰陽陣の中から取り出した。
陰陽陣も便利だな。
鞄なんて要らないじゃないかよ。
惷麗
「 どうだよ。
こんな事も有ろうかと手先の器用な式隷に作らせといたんだ 」
マオ
「 やるなぁ、シュンシュン。
悪知恵が働くなぁ~~ 」
惷麗
「 悪知恵は余計だ。
ほら、とっととするぞ! 」
アベル,プディ,ベレティナが到着する迄、シュンシュンが用意したオセロで遊ぶ事になった。
オセロかぁ、久し振りだな。
囲碁じゃ弓弦さんには勝てないけど、オセロだったら弓弦さんにも勝てるかな?
◎ 訂正しました。
「 どうにでもって…… 」─→「 どうとでもって…… 」




