⭕ 合流 1
◎ 読者の皆さん、御早う御座います。
暇潰しに覗きに来てくださり、有り難う御座います。
今回は「 惷麗の秘め事 」の続きとなります。
ハイデスが《 冒険者ギルド 》へ帰った後に、マオが《 宿屋 》へ訪れる事になります。
もしかしたら、道中で擦れ違っているかも知れません。
──*──*──*── ユーグナル宅
朝になった。
起床して身支度を整えたら、《 ユーグナル宅 》でマオキノが作ってくれた朝食を食べる。
朝食を済ませた後、アベル,プディ,ベレティナには先に《 ダンジョン 》へ向かってもらう事にした。
マオキノは態々1人ずつに合わせた弁当を作って持たせてくれる。
ちゃんとプディの弁当も用意してくれているけど、何を──どんな食材や素材を使って作ったのかは謎だ。
大量の血を取り込んで進化した特殊なスライムだし、敢えて知ろうとしない方が得策……賢明かも知れない。
意外序でに驚いたのは、今回帰宅をしていないシュンシュンの分の弁当をマオキノが用意してくれていた事だ。
一寸嬉しく思った。
4段重ねの重箱を使った豪華なオレの弁当とは違って、使い捨てのパックに入れられた弁当だけど……。
色んな思いと葛藤しながら作ってくれたんだろうな…。
頑張って作ってくれたマオキノに何か御礼をしたいと思う。
どんな御褒美が良いかな?
1番は活きの良い元気な人間だろうけど──。
セイリースさんが居るから人間は流石に拙いよな……。
生きてる人間を美味しそうに喰べてる恐怖でしかないマオキノの姿なんて、セイリースさんに見せたくない。
序でにセイリースさんとベレティナは、同性同士って事もあってなのか直ぐに打ち解けたみたいだ。
セイリースさんはマギタだから、精霊魔法を使えるエルフに興味が有ったみたいだ。
2人でパーティを組ませても良いかも知れないな。
エロフに執着している危ないシュンシュンと離した方がベレティナの為にもなると思うし?
女の子だけのパーティは何かと物騒だから、マオキノの分身体にも入ってもらえたら安心だ。
セロが帰って来た時に、マオキノを混ぜて相談してみようと思う。
《 奴隷商 》で売買されているエルフ達を買い占めて、キノコンにエルフ達が暮らせる≪ エルフ村 ≫みたいなのを作ってもらっても良いかも知れない。
セロが居てくれたら、エルフ達に刻まれている奴隷紋なんて秒で消せるしな!
仮に≪ エルフ村 ≫の案が通ったら、シュンシュンの耳には入らない様、内密にしないとだよな~~。
──*──*──*── ユーグナル宅・前
マオ
「 アベル,プディ,ベレティナ、一足先に《 ダンジョン 》へ向かっててくれな。
オレはシュンシュンを迎えに行ってから《 ダンジョン 》に行くよ 」
アノスベルド
「 僕達も一緒に行くよ、マオ兄さん 」
プディ
「 ぷてぃ 」
マオ
「 心配してくれるのは嬉しいけど、大丈夫だから。
ほらほら、《 ダンジョン 》に向かう! 」
オレは一寸過保護が過ぎる確り者のアベルとプディ,奴隷エルフのベレティナを見送ってから、《 宿屋街 》を目指して歩き出した。
──*──*──*── 宿屋街
マオ
「 シュンシュン、ちゃんと防犯設備が確り整のってる《 宿屋 》に宿泊したかな。
ケチって無駄遣いしてなきゃ良いけど── 」
マオキノが作ってくれたシュンシュンを探せるレーダーの画面を見る。
シュンシュンレーダーは、懐中時計式の作りで洒落た仕様となっている。
パカッと開けなければ、普通の洒落た懐中時計にしか見えない。
マオ
「 えぇと──、シュンシュンの反応が出てる《 宿屋街 》は此方か。
──ちゃんと防犯設備の有る《 宿屋街 》を選んでるみたいだな。
良かった 」
《 宿屋街 》には、防犯設備が無くて完全に自己責任だけど、御手頃価格で宿泊が出来る財布に優しい《 宿屋 》が集まっている《 宿屋街 》と、値段は高いけど防犯設備が有って安心と安全を提供してくれる《 宿屋 》に宿泊が出来る《 宿屋街 》の二手に分かれている。
値段が高い《 宿屋 》が集まっている《 宿屋街 》の方へ進む。
暫く歩いていると、シュンシュンレーダーの反応が強くなった。
マオ
「 シュンシュンが宿泊してる《 宿屋 》は……此方か。
近いぞ! 」
シュンシュンレーダーの反応を頼りに歩いているとシュンシュンが宿泊している《 宿屋 》の前に着いた。
マオ
「 おぉっ!
立派な《 宿屋 》じゃんか。
防犯設備も確りしてるみたいだし──。
オレの心配は杞憂だったみたいだ 」
──*──*──*── お高い宿屋
オレは《 宿屋 》の中へ入る。
値段が高い《 宿屋 》なだけあって中も確りしている作りだ。
宿泊客の安心と安全がちゃんと守られるだろう。
オレはフロントで “ シュンレイ・ユーグナル ” が宿泊の為にチェックインをしてないか確認してもらう。
マイバイ証を見せて、シュンレイ・ユーグナルの兄だと伝えてから、[ 宿泊室 ]の番号を教えてもらった。
どうやら《 宿屋街 》でも〈 S・G 〉は有名らしい。
──*──*──*── 3階
シュンシュンが宿泊している[ 宿泊室 ]のドアの前に着いた。
ドアをノックして、シュンシュンの名前を呼ぶ。
朝食の時間はとっくに終わっているから起きてる筈だけど──。
マオ
「 シュンシュン、迎えに来たぞ。
《 ダンジョン 》に行くから準備── 」
ドアをノックしていると、カチッと中で音がして、ドアのロックが解除された。
???
「 煩いぞ。
聞こえてる! 」
ドアの中から聞こえたのは男の声だった。
聞き覚えの有る声だ。
オレはこの声の主を知っている。
開いたドアの隙間から顔を出したのは、オレより背の高い男だった。
成人の容姿をしたシュンシュンだ。
何で惷麗の姿じゃないんだ??
マオ
「 御早う、シュンシュン。
惷麗の姿じゃないんだな… 」
霄囹
「 マオか──。
入れよ 」
シュンシュンはドアを開けて招き入れてくれる。
シュンシュンは寝間着を着ていなくて全裸だった。
下半身に付いている立派な息子さんが「 おはよう 」している。
マオ
「 …………何で裸なんだよ… 」
霄囹
「 僕は裸で寝る派なんだよ。
さっさと入れ 」
シュンシュンに促されて[ 宿泊室 ]の中に入った。
◎ 訂正しました。
中へ入る。─→ 中へ入る。




