⭕ 僕らのエロフ♥ 4
──*──*──*── 装飾屋
《 装飾屋 》に入店すると、店内で仕事をしていた店員さん達に総出で出迎えられた。
前回──シュンシュンに装飾品を買った時に現金で一括払いしたもんだから、完全に “ 高額な買い物をしてくれる御得意様 ” って感じになってるんだろうな。
丁寧に出迎えられて悪い気はしないけど、アベルとベレティナは何事なのかと驚いている。
此処はアベルとベレティナに経緯を話しとかないとだな。
マオ
「 シュンシュンが冒険者デビューする時に、この店で装飾品を買った事が有るんだ。
今日はアベルとベレティナが装備する装飾品を選んで買うからな 」
アノスベルド
「 僕の分も良いの?
一族の家宝にするよっ!! 」
マオ
「 家宝にする程でも無いんだけど……。
アベルに買うと家宝が増えてくな~~ 」
オレは店員さんに今回、来店した理由を話した。
アベルとベレティナに装備させたい装飾品を選びたい事を伝えると、直ぐ様対応してくれる。
取り敢えず、アベルとベレティナに装飾品を選んでもらう事にした。
アノスベルド
「 マオ兄さん、装飾品って必要なの? 」
マオ
「 装飾品は武器,防具を痛み難くしたり、壊れ難くする補助具として使われているんだ。
武器,防具には附与が出来ない代わりに、装飾品には色んな効果を附与する事が出来るから重宝するんだよ 」
アノスベルド
「 附与ぉ? 」
プディ
「 ぷてぃ? 」
マオ
「 色んな種類の装飾品が有るから、先ずは着けても邪魔にならない種類の装飾品を探そう。
その後で附与のされている魔鉱石をカウンターで見せてもらうんだ。
魔鉱石を選んだら、装飾品に埋め込んでもらうんだよ 」
アノスベルド
「 えぇと……装飾品に附与されてないの? 」
マオ
「 気に入った装飾品に好きな附与のされている魔鉱石を後から嵌め込んでもらった装飾品を買うのが一般的だよ。
その方が選択肢が増えるんだ 」
アノスベルド
「 そうなんだ…。
装飾品を選ぶなんて初めてでドキドキする~~(////)
マオ兄さん、プディにも選んで良いかな? 」
マオ
「 勿論だよ 」
プディ
「 ぷってぃ(////)」
プディは嬉しそうに体を揺らしている。
装飾品を買うのは別に構わないんだけど──、一体何処に付けるつもりなんだろうな?
抑、怪物のプディって人間用の装飾品を装備する事が出来るのか??
惷麗
「 スライムに装飾品なんて要らないだろ。
唯でさえ装飾品は高額なんだ。
マオ兄さんに無駄遣いさせるなよ 」
プディ
「 ぷてぃ゛!! 」
アノスベルド
「 惷麗、最低ぇ!
プディに謝れ! 」
惷麗
「 はぁ?
僕は事実を言ってるに過ぎないだろ 」
マオ
「 ストップ!
ベレティナも居るんだぞ。
店内で口論しない!
アベルはプディと一緒に気になる装飾品を探してくれな。
店員さんが付き添ってくれるから、相談したら良いよ 」
アノスベルド
「 は~~い♪
お姉さん、宜しく御願いします 」
店員
「 は、はい!
畏まりました(////)
お任せください 」
アベルとプディの事はプロの店員さんに任せる事にして、オレはシュンシュンと一緒にベレティナに装備させる装飾品を選ぶ事にした。
ベレティナはオドオドしながら棚に並んでいる装飾品を見ている。
奴隷が《 装飾屋 》に入るなんて事は無いからな~~。
こんなに沢山の綺麗な装飾品を目の前にしたら身体が震えるのは仕方無いかも知れないな。
惷麗
「 無難なのは腕輪や指輪だよな。
ベレティナは美人だからな首飾りも似合いそうだし、足輪も良いよな 」
ベレティナ
「 美人だなんて……(////)」
惷麗
「 謙遜しなくて良いからな。
もっと胸を張って背筋を伸ばせよ。
ベレティナは自分の容姿に自信が無いのか?
少しくらい自意識過剰になった方が良いかもな 」
マオ
「 ははは…… 」
シュンシュンはベレティナの世話を焼きたいみたいだ。
駄々を捏ねた末に買ったエルフだから、余計なのかも知れない。
ヒモパンブラを完全に諦めてくれたかは分からないけどな……。
シュンシュンは色んな種類の装飾品から、ベレティナに似合いそうなデザインの装飾品を探してくれている。
まるで面倒見の良い姉みたいにちゃんとベレティナの意見を聞いて、ベレティナを尊重しながら選んでいる。
他人に対して “ 尊重 ” しているシュンシュンを見るのは初めてかも知れないぞ。
惷麗
「 マオ、こんなもんで良いだろ 」
マオ
「 腕輪が2つ,指輪が2つ,足輪が2つ,首飾りが1つ──か。
良いんじゃないか 」
ベレティナ
「 あの……多過ぎるのでは無いですか?
私は奴隷なのに…… 」
惷麗
「 卑屈な考えは捨て去れよ。
ベレティナは男しか居ないパーティを華やかにしてくれる天使様なんだからな! 」
どうやら、シュンシュンにとってベレティナは、あくまでも “ エルフ ” じゃなくて “ エロフ ” らしい。
はぁ……先が思いやられるなぁ~~。
ベレティナ
「 あの……嵌め込む穴が無いみたいですけど── 」
マオ
「 装飾品に魔鉱石を嵌め込む作業は職人さんの仕事だよ。
職人さんのセンスに “ お任せ ” でも良いし、何処に嵌め込みたいか希望が有るならデザイン用紙に印をするんだ 」
惷麗
「 希望が有る場合はデザイン用紙代も加算されるんだったよな。
ベレティナは希望とか有るか? 」
ベレティナ
「 い…いぇ……初めてなので……。
特に希望は無いです…… 」
惷麗
「 まぁ、そうだよな。
よし、なら僕が魔鉱石の色を見ながら考えてやるよ。
使うデザイン用紙は7枚になるな。
僕よりも2枚多いじゃないかよ 」
マオ
「 装飾品はシュンシュンが選んだんだからな。
大事な仲間の必要な買い物なんだからな、値段の心配はしなくて良いよ 」
惷麗
「 それでこそ、パーティの財布だな♥ 」
マオ
「 財布を “ リーダー ” って読まない! 」
オレは付き添ってくれている店員さんに7枚のデザイン用紙が必要な事を伝える。
シュンシュンが選んだ腕輪,指輪,足輪,首飾りのデザインと同じデザイン用紙をカウンターに用意してもらえるだろう。
惷麗
「 装飾品は十分だな。
次は附与されてる魔鉱石を見よう 」
マオ
「 じゃあ、カウンターに行って店員さんに見せてもらおう 」
選んだ装飾品を持ってくれている付き添いの店員さんに声を掛けて、附与の施された魔鉱石を見たい事も伝える。
店員さんは丁寧な応対でカウンターへ案内してくれた。
◎ 訂正しました。
プロの店員さん《従業員》 ─→ プロの店員さん




