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☀「 セロ 」もしも、霄囹がマオと一緒に冒険者をしたら……。  作者: 雪*苺
一一日目 【 すてる人・ひろう人 】
21/49

✒ 追放劇 3


──*──*──*── マオSide


──*──*──*── テーブル席


マオ

「 う~~ん…………。

  コレとコレとコレとコレの4枚と──、コレとコレとコレとコレの4枚と──、あとからまでの── 」


惷麗

「 マオ──。

  なんだよ、だ見てるのかよ? 」


マオ

「 シュンシュン──。

  ずいぶんと遅かったな。

  今、受ける依頼書を選んでるさいちゅうなんだ 」


惷麗

「 依頼帳に挟んである依頼書と伝言板に貼ってある依頼書はなにが違うんだよ? 」


マオ

「 依頼帳にファイルされてる依頼書は、公開期限の切れた依頼書がファイリングされてるんだ。

  期限の切れた依頼書はしんせいしゃが取り消しにる決まりになってるんだけど、取り消されず残ってる依頼はギルドがわで定期的に処理される事になってるんだ 」


惷麗

「 処理って?

  しょうきゃくにでも捨てて燃やすのか? 」


マオ

「 違うよ。

  冒険者パーティにギルドちょうからじき(じき)に解決依頼がるんだ。

  ギルドちょうから依頼がはいまえに──って、シュンシュン!

  後ろの人は── 」


惷麗

「 セイリース・ナトバンだ。

  マオが言ったんだろ。

  さかってむらがってるゲスクズなケダモノ達から保護しようと思ってな 」


マオ

「 ふぅん?

 ( “ 保護 ” か──。

   ちょういかもな── )

  初めまして、セイリースさん。

  オレはマオ・ユーグナル。

  シュンシュンのあにで、これでも20歳(はたち)だからね。

  シュンシュンから失礼な事を言われていやな思いを沢山させたかも知れないけど、かんだいこころおおに見てほしい。

  シュンシュンはおとこ兄弟きょうだいに囲まれて育ったから、言葉づかいがわるいし、態度もデカくて、ぼうじゃくじんで偉そうなんだ。

  勘弁してやってほしい 」


セイリース・ナトバン

「 初めましてにも関わらず、たいそう失礼な事を言われましたわ……。

  ……面識の無いアタクシを保護してくれますの? 」


マオ

なんの事かな? 」


惷麗

「 保護してくれ 」


マオ

「 はぁ? 」


惷麗

「 少しのあいだ、僕達と行動をともにさせるだけでいんだ 」


マオ

「 シュンシュン……。

  副リーダーのオレに言わないで勝手に決めるなんて── 」


惷麗

「 “ 仲間にれろ ” とは言わない!

  狙われてるからいだろ 」


マオ

「 しょうがないな~~。

  セロがないからって勝手に──。

  でも、たしかにフリーになった複数属性の使い手がこころい冒険者達から狙われ易いのは事実だよ。

  りきを封じられたら、〈 ノマ 〉以下だからな。

  今回はシュンシュンの思いをそんちょうするよ。

  セイリースさんもいかな? 」

 

セイリース・ナトバン

「 アタクシは構いませんわ…… 」


マオ

「 じゃあ、セイリースさんには依頼帳からばっすいした依頼を受けてもらおうかな。

  報酬は全額セイリースさんが受け取ってくれていからね 」


セイリース・ナトバン

「 アタクシが期限れの依頼帳にまとめられた依頼を受けますの? 」


マオ

「 そうだよ。

  オレはシュンシュンが無茶しないように見張ってないといけないからな。

  ほんなら、シュンシュンに受けさせる予定だったんだけど──、セイリースさんなら1人でも大丈夫だよね? 」


惷麗

「 おい、マオ。

  『 保護する 』って言っといて、1人で行動させる気かよ? 」


マオ

「 セイリースさんの護衛をシュンシュンの式神に任せたらいだろ 」


惷麗

「 僕の式神は護衛向きじゃ無いんだけどな 」


マオ

「 シュンシュンが使役してる式神で人間に近い容姿をした式神はないのか? 」


惷麗

ない事も無いが……。

  僕の言う事を素直に聞いてくれる式神なんてないぞ 」


マオ

「 ………………………………そうだったよな。

  シュンシュンに使役されてる式神もしきれいもシュンシュンの事が “ だいきらい ” だったもんな…… 」


惷麗

「 少しはオブラートにつつんで言えよ 」


マオ

「 ………………仕方無いけどマオキノに頼んで、分身たいに護衛を頼んでみよう 」

 

惷麗

「 それが無難だな。

  マオキノの分身たいならなにか予期せぬ事態が起きたとしてもりんおうへんに対処してくれるだろ 」


マオ

「 よし、そうと決まれば──。

  一旦、自宅に帰ろう。

  その前に事情を受け付けにはなしておこう 」


惷麗

「 それもそうだな 」


 オレは依頼帳を従業員スタッフのハイデスさんに返したあと、受け付けカウンターへ向かった。


──*──*──*── 受け付けカウンター


 シュンシュンと一緒に受け付けカウンターの前に立って、受付嬢にセイリース・ナトバンの身の上に起きた経緯と事情をはなした。

 たしかにセイリースさんは、ぜんのパーティから名前をじょめいされていて、フリー扱いとなっていた。


 リーダーのセロが不在な為、一時的にセイリースさんを “〈 サムシンググレートあずかり ” って形で登録してもらった。

 複数属性のマギタ(魔法使い)しょうな存在だ。

 信頼の出来る冒険者パーティに一時的でも保護してもらえる事は《 冒険者ギルド 》にとってもがたい事らしい。


マオ

「 よし、自宅に帰ろう!

  セイリースさんも着いててくれるかな。

  セイリースさんの護衛をしてくれるマオキノの分身たいを紹介したいから 」


セイリース・ナトバン

「 構いませんわ 」


 一時的にセイリースさんを〈 サムシンググレート 〉のあらたな仲間に加えて、シュンシュンとオレはマオキノに管理を任せている自宅に帰宅する事にした。

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