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☀「 セロ 」もしも、霄囹がマオと一緒に冒険者をしたら……。  作者: 雪*苺
一一日目 【 すてる人・ひろう人 】
20/49

⭕ 追放劇 2


──*──*──*── 受付カウンター


受付嬢

「 ──御待たせ致しました。

  依頼の受理をさせて頂きました 」


マオ

「 うん、がとう。

  あと、依頼帳が有れば見せてほしいんだけど 」


受付嬢

「 依頼帳ですか?

  事情はギルドちょうからうかがっております。

  御自由に御覧になってください。

  ハイデス──、〈 サムシンググレート 〉さんに依頼帳を渡して差し上げて 」


ハイデス

「 分かりました、先輩。

  〈 サムシンググレート 〉さん、此方こちら── 」


マオ

「 シュンシュン、オレは依頼帳を見るけど、シュンシュンはんだ? 」

 

惷麗

「 僕はだ床にすわり込んでる奴に声を掛けてる。

  野次馬が集まっててるからな 」


マオ

「 セイリース・ナトバン──か。

  シュンシュン、ちちおやごころが出ちゃったのか? 」


惷麗

ちちおやごころねぇ──。

  ………………そうかもな? 」


マオ

「 声を掛けるのはいけど、騒ぎは起こさないでくれよ 」


惷麗

「 分かった分かった。

  妹らしく、努力はしてやるよ 」


 「 不安だなぁ~~~~ 」と思いつつ、オレは依頼帳を見る為に従業員スタッフのハイデスさんの案内にしたがう。

 シュンシュンがだ人間だった時代、家庭を持っていてだいこくばしらとして家族をやしなっていた経験者だ。

 妻,むすめまごたから、おやごころってのが分かるのは、シュンシュンだけだ。


 ウーインさんとミカト(てんにょ)さんがるから眷属ゆいいつしょたい持ちじゃないけど──、シュンシュンが親経験者ってのがなんだかなぁ……。

 子供姿のシュンシュンしか知らないから、想像が出来ないや。

 

──*──*──*── 惷麗Side


惷麗

「 ──おい、まですわり込んでるつもりだ?

  は《 冒険者ギルド 》で、アンタの家じゃないだろ。

  つうこうの妨害をしてるんじゃない!

  さっさと立ってすみに移動しろ 」


 僕は可憐な声で床にすわり込んでいるおんなマギタ(魔法使い)に声を掛けてやる。

 相手をくだし、さげすむ態度を忘れない僕は今日きょうも花丸満点だな!

 (* ̄▽ ̄*)フフン!


セイリース・ナトバン

「 …………貴女あなたは誰ですの?? 」


惷麗

「 妨害者に名乗るような名前は持って無いねぇ。

  さっさと退いたらなんだ?

  それとも腰が抜けて1人で立てないのかよ? 」


セイリース・ナトバン

「 …………貴女あなたずいぶんと乱暴な言葉づかいですわね…… 」


惷麗

「 余計な御世話さ。

  僕の事なんて今はいだろ 」


セイリース・ナトバン

「 …………そう……ですわね……。

  ……………………から退けばいのでしょう……。

  ………………言われなくても退きますわ………… 」


 おんなマギタ(魔法使い)は涙を指でぬぐいながら立ち上がるが、フラフラしてあぶなっかしいな。


惷麗

「 アンタ──、複数属性を使えるセイリース・ナトバンだろ 」


セイリース・ナトバン

「 そうですけど………………それがなんですの? 」


惷麗

「 アンタのパーティは、ダンジョン攻略するってのに1番の “ 戦力 ” でもあるマギタ(魔法使い)を追放したよな。

  イカれてるねぇ 」


セイリース・ナトバン

「 …………見てましたの? 」


惷麗

「 あんな派手に追放劇を繰り広げといてたない筈が無いだろ?

  注目のマトだったぞ 」

 

セイリース・ナトバン

「 …………なんですの……貴女あなたは?

  アタクシになにか用でも有りますの?? 」


惷麗

「 別に用なんて無いさ。

  までも床にすわり込んで泣いてるからさぁ、『 邪魔だ 』って教えてやっただけさ。

  僕は親切な美少女なんだ★

  (* ̄▽ ̄*)フフン! 」


セイリース・ナトバン

「 ……………………貴女あなたいくつですの?

  ずいぶんと偉そうですわね…… 」


惷麗

「 僕は15歳だ。

  つい最近、成人したばかりさ。

  冒険者登録をして11日目だ! 」


セイリース・ナトバン

貴女あなた──、ジィランク冒険者ですの?! 」


惷麗

ジィランクぅ?

  違うんだよなぁ~~。

  僕は今日きょうからイィランク冒険者の仲間りをしたんだ!

  (* ̄▽ ̄*)フフン!

  凄いだろうっ!! 」


セイリース・ナトバン

「 冒険者になって11日目でイィランクに昇格?!

  いくらなんでも早過ぎますわ──。

  そんな事…………有り得ませんわ!! 」


惷麗

「 有り得ない?

  おぃおぃ、ドせまい常識のわくで決め付けるなよ。

  僕はげんに《 冒険者ギルド 》に認められた正式なイィランク冒険者だ!

  フフン、僕は凄い召喚術士なんだぞ! 」


セイリース・ナトバン

「 召喚術士ですって?!

  召喚術士が11日目でイィランク冒険者に──。

  ます(ます)信じられませんわ………… 」


惷麗

「 フン!

  僕はエス級冒険者パーティ〈 サムシンググレート 〉のメンバーさ。

  昇格が早いのは当然だろ!

  (* ̄^ ̄*)エッヘン 」


セイリース・ナトバン

「 〈 サムシンググレート 〉ですって!?

  ……………………〈 サムシンググレート 〉のメンバーが…………アタクシになんの用ですの…… 」


惷麗

「 “ 用なんて無い ” って言ってるだろ。

  まぁ──いて言うなら、弱ってるアンタの隙を狙って “ わしい事 ” をしようとたくらんでる発情すんぜんのゲスクズな冒険者達から保護でもしようと思ってな! 」


セイリース・ナトバン

「 アタクシの保護……ですって……??

  ……………………どうして〈 サムシンググレート 〉がアタクシの保護をしますの?? 」


惷麗

「 リーダーがアンタの事を知ってるんだと。

  アンタを助けるとリーダーが喜ぶんだ 」


セイリース・ナトバン

「 〈 サムシンググレート 〉のリーダーが…………アタクシの事を知っている……ですって??

  あ……有り得ませんわ………………アタクシには面識が有りませんもの── 」


惷麗

「 アンタに有ろうが無かろうが関係無いんだよ。

  今回はセロフィートに感謝するんだな。

  さかったやろうどもに襲われて、はらませられたくなければ、僕の手を掴むんだ。

  マギタ(魔法使い)りきを封じられたら “ 詰んで終わる ” って事はいやでも知ってるだろ?

  名前も知らないケダモノと化したやろうどもから、全身を隅から隅まで揉みくちゃになぶられたあと、薬物けにされたあわれなおんなと同じまつあゆみたいなら、僕の前から消え失せろ 」

 

セイリース・ナトバン

「 ………………貴女あなたは……アタクシのあくひょうを知りませんの?? 」


惷麗

あくひょうだってぇ?

  知った事かよ。

  天下の〈 サムシンググレート 〉が、ホクロに毛がえたようあくひょうなんかを気にすると思ってんのか?

  〈 サムシンググレート 〉のあくひょううわまわってえるようあくひょうなんか存在しないんだよ!

  ──アンタを追放した彼奴アイツの事は諦めろ。

  ダンジョン攻略ちゅうに全滅する。

  セロフィートのマオが言うんだから間違いないぞ。

  自業自得ってヤツだな! 」


セイリース・ナトバン

「 全滅するとは思えませんわ……。

  アキオリドがひきいる〈 せんせいいかずち 〉はエイ級冒険者パーティですのよ。

  アタクシが抜けたぐらいで全滅するなんて── 」


惷麗

「 どうやらアンタはすこぶる自己評価のうりょきが低いらしい。

  僕は《 ダンジョン 》にはいった事は無いが、マオはなんもダンジョン探索の依頼を受けてはなんく達成している。

  わば《 ダンジョン 》の常連、ダンジョン探索とダンジョン攻略のプロだ。

  《 ダンジョン 》に関するいもあまいも知り尽くしてるマオが断言してるんだ。

  嘘は言わない 」


セイリース・ナトバン

「 ………………………………………… 」


惷麗

かたを変えれば、アンタは幸運だったかもな。

  《 ダンジョン 》の中で死なずに済んだ訳だからな!

  だい(だい)てきに追放してくれた仲間達のいきな配慮に感謝かも知れないぞ。

  アンタを無駄にさせない為に心を鬼にした迫真の演技だったのかも知れない。

  今回のダンジョン攻略にアンタだけは巻き込みたくなかったのかも知れないねぇ 」


セイリース・ナトバン

「 ………………アタクシをかす為に…………わざひどく追放したと言いますの?? 」


惷麗

ぜんかいして信じたいなら好きに思えばいさ。

  だが、はっきり言って “ 違う ” に決まってるだろ。

  ガキにだって分かるさ。

  アンタはアキオリドっておとこかぎられたんじゃない。

  モリディアっておんなが計画を成功させる為に仕組んだ事さ。

  モリディアっておんなにとって、アンタの存在が邪魔だったんだ。

  アンタをパーティから追放するようにアキオリドっておとこかいじゅうして決行させたのはモリディアっておんなだ。

  いのちびろいいしたんだから、かったじゃないか。

  おめでとう── 」


セイリース・ナトバン

「 ……………………どうしてパーティを追放されて喜べますの?

  ちっとも……………………嬉しくなんて…………ありませんわ………… 」


惷麗

なんだっていさ。

  ほら、行くぞ 」


セイリース・ナトバン

貴女あなた………………とししたなのに偉そうですわ………… 」


惷麗

「 当然だろ!

  僕は偉いんだからな! 」


 僕はなんて優しいんだろうな!

 面倒見のい自分を褒めてやりたい気持ちで満腹だぞ(////)

◎ 訂正しました。

  おやごころねぇ──。─→ ちちおやごころねぇ──。

  ミカト(てんにょ)るから ─→ ミカト(てんにょ)さんがるから

  邪魔だっただけさ。─→ 邪魔だったんだ。

  し、懐かいじゅうして ─→ かいじゅうして

  

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