表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
TSURITOー繋げた未来  作者: カバの牢獄
第二章 カナヤ新興国
44/95

第二章 31 サルシアも進化。だが、

 メイとライのデコイ教制圧はかなり順調だった。帝都には一人もいない。そして、帝国は他国とは違い、デコイ教制圧の瞬間をカメラに収めて全世界に配信した。これが効果覿面だった。デコイ教はイキシチ王国と海を挟んでショワ王国の国境間際にしか拠点を置かないようになった。この二つの拠点の内ショワ王国の国境間際の方を制圧させるのにライを派遣させていた。ライは雷刀を使うとすぐに現場に駆け付けることができるからだ。何故、王国の方にライを派遣しないのか?それは王国と地下通路で繋がっていたからであった。また、ライが近衛騎士に挑みに行く可能性があったからでもあった。




 イキシチ王国ではサルシアの修業が行われていた。ライは無人島に置いて行かれることはなかった。休憩なしの打込稽古を永遠に行うものだった。ライは今、剣を握ってリザーリアと戦っていた。と言ってもリザーリアはシックスセンス無効の鎧を着てさらに仲間の近衛騎士の協力でオーラ量を上げている。鎧は真剣からも身を守る。加えて、サルシアはサキューバス家のシックスセンスの使用を禁止されていた。つまり、サルシアは鎧を斬るしか勝つことはできない状況なのだ。


「どうした、サルシア。私に負けるようじゃまだまだだなあ」

「僕は対策を考えているんだ。ちょっと待ってなよ」


 サルシアは苦戦していた。サルシアは斬ったものに縛りを付けるシックスセンスを持っている。これは肉体なら血を流すことを条件とする。物なら傷を付けることを条件としている。では、シックスセンスは何を斬らないといけないのか?それはオーラであった。サルシアはオーラを斬ることができずにいた。サルシアはリザーリアに殴り飛ばされた。


「おいおい。まだまだだなあ。私に勝てないのは恥ずかしいことだぜ」


 サルシアは禁忌、ドーピングをすることにした。自身の腕に軽く傷を付けた。


「僕の肉体のリミッターを外す。一分間だ。あらゆるリミッターをも外せ。オーラも外すんだ」


 瞬間サルシアは目にも止まらぬスピードでそれは、今のライの雷刀を使ってのスピードを超えたスピードと力でリザーリアを殴る一撃だった。横で見ていたサニーニョが間に入ってその攻撃を受け止めた。


「リザーリア。下がれ」

「はい。団長」


 リザーリアは下がり、サルシアとサニーニョの二人はお互いに剣を抜いた。二人は一瞬で距離を詰めた。サルシアはわざと振り被らずに一番近くにあったサニーニョの右腕を狙おうとした。だが、できなかった。前に進もうとした時、体が後ろに背中が地面に叩きつけられた。


「一応、何とか私のシックスセンスは通用したか」


 サニーニョのシックスセンスは重心崩し。文字通り重心を崩す。サニーニョはサルシアの背中を急激に一瞬だけ重くしただけだった。否、一瞬しか急激に重くできなかった。オーラの色は金だ。仕方のないことだ。だが、この一瞬で十分だった。サニーニョはオーラの使い方も理解していた。


「どうしたって、お前よりできる規模は小さいからな」


 サニーニョは床で寝て休憩しているサルシアに追撃を始めた。剣を地面すれすれに構えて振り上げた。サルシアは転がって距離を取ってから起き上がった。ただ、その瞬間も、サニーニョの攻撃は止まらない。一振り一振り、洗練された一閃を毎度ギリギリで躱していた。サルシアはサニーニョの攻撃を避けている間にもサルシアが設定した一分は刻々と終わりを告げようとする。だから、サルシアは賭けに出た。床を傷つけた。


「揺れろっ!」

「そんなことしても私の重心は安定できるぞ」

「知ってる」


 サルシアは距離を詰めてサニーニョと鍔迫り合いをした。尚も足元はかなり揺れていて、周りの紫色以下の近衛騎士は全員尻もちを着いている。そんな中、剣にしっかり体重を二人は乗せられていた。先に動いたのはサルシアだった。サルシアはオーラが剣によって少しだけ凹んでいるのに気付いた。だから、


「オーラを纏えない」


 サルシアはオーラに縛りを付けるやり方を習得したのだった。




 ウールフは仲間の暗殺部隊が路地裏にデコイ教信者をおびき寄せるのを待っていた。今日は学生を狙った勧誘をしている信者を殺す手はずになっている。ウールフの目には阿保面をした学生が煙草を吸いながら路上を歩き、デコイ教信者に声を掛けられているのが見えた。あの学生は煙草以外にも薬物に手を染めていてお金に困っている。デコイ教信者はそこまでの事情を知って話しかけていた。彼ら彼女らは工事中の看板を見て迂回して路地裏に回った。学生たちはデコイ教信者に胸を触られて黒色のオーラを纏った。信者になった。ウールフはオーラを纏いシックスセンスを使った。ウールフが危険と認識したのは信者や先ほどまで学生だった者ではない。オーラそのものを危険と認識した。結果、ウールフは信者たちが纏うオーラを弾く力を得た。ウールフは信者たちに飛び込んで黒色のオーラを弾いた。しかし、信者たちは黒色のオーラを纏えなくても信者だった。彼ら彼女らはウールフを殺そうと無謀にも挑んできた。ウールフは仕方なく殺した。




 同様のことはサルシアたちにも起こっていた。サルシアがオーラを斬ってもデコイ教信者は信者のままだった。




 ここで、ツリトとルーフ、ウールフ、サルシアの違いを語ろう。彼らは同様にデコイ教信者が近年纏っている黒色のオーラを無効化している。では、何故、ツリトだけがデコイ教信者を正常に戻せることができたのか?それは、ツリトは精神も正常に戻しているからであった。精神と魂というのは繋がっている。魂とは精神の器である。魂という器に精神という液体を入れているのだ。ツリトはそこで濁っている液体を綺麗にしているのだ。三人はそれができていないのだ。




「聞きましたか、サンドラさん。エージソンさんがデコイ教に支援をしたみたいですよ」

「何⁉」




「嬉しいですね。私たちに風が吹いています。全世界を乗っ取りましょうか」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ