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TSURITOー繋げた未来  作者: カバの牢獄
第二章 カナヤ新興国
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第二章 05 ツリトの不思議

「さて、なんやかんやあったけど全員これでツリト君と絆ができたね」


 セナが第一陣を楽しんだあと、アナから順に目が覚めて順番に龍の血を流しながらツリトと楽しんだ。ツリトのオーラはセナとサナがセナの分身を作ることで交代で吸収し続けた。そして、セナが予め産婦人科の人のオーラを吸収していたことで確実に子供を作ることに成功した。時刻はもう夜の十時になっていた。ツリトは爆睡中であった。尚もオーラは吸収され続けている。皆疲れていてアナだけが元気だった。


「お腹減ったね。えっと八時間ぐらい経ってるね」

「うん。何か食べよう。セナもうお腹が減って減って」

「だね。セナはずっとオーラを纏いっぱなしだからね。ツリト君のオーラを自分の性質に変えてるとはいえ、お腹は減るよね。仕方ない。ここは姉ちゃんが皆のご飯を作ってあげよっか」

「ちょっと待ちなよアナ姉。ホントは貴重だからあんまり使いたくないけど皆の疲れをとっちゃうわ。だから、アナ姉はツリト君で遊んでなよ」

「「「そうよっ」」」


 うとうとしていた六人もアナの提案辺りから急速に意識が覚醒し始めていた。そして、セナがアナと会話ができるほど体力が回復していたことに感謝が生まれていた。だから、意思表示だけはと残る元気を振り絞ったのだ。


「いいの?じゃあ、遠慮なくツリト君と遊んどくけど」

「「「いいっ!」」」


 アナ以外の姉妹が声を大にして揃えて反応した。鬼気迫る勢いがあった。




「ジャンヌ!ツリト君の居場所はホントに掴めないの?」

「ダメです。ツリトさんのオーラの反応が見つけられません。あの少女たちにどこかに連れ去られたようですね」

「カナさん。ジャンヌはホントのこと言ってる」


 カナたちは余りのツリトの帰宅の遅さからカーンに問いただし、ジャンヌにツリトを捜索させている。ジャンヌが最後にツリトのオーラの反応があったというメダルゲームの防犯カメラを見ると確かにツリトはいた。だが、帽子で顔を隠した少女三人によってツリトは連れ去られてしまった。その三人の少女の様子を見るとツリトに会う前に一人はメダルゲームを二人は老人になって下着屋に行っていた。しかも八人分だ。そして、食品を買い溜めていたのだがこれも異常なほど買っていた。まるで一ヵ月ぐらい買い物には行かないのではと思うほど。そして、その大量に買った食品は消えた。そして、一番許せないことが起こった。一人の少女がツリトにキスをしたのだ。


「まさか、私のシックスセンスでも見つけられないなんて。オーラの反応があったらツリトさんを見つけられるのに」

「うーん。虱潰しに探すしかないかな。明日からジャンヌは常にツリト君のオーラを確認してて、カナとキララは一軒一軒見て回るから。今日、突然雨が降って来て外に出て探すのは諦めたけど、逆に利用しましょう。こんな雷が鳴りまくってる中、外に出るような人はいないだろうしね」

「むう。分かりました。でも、必ず、キララさんと一緒にいてくださいね。何かあったら強制的にこっちに連れて来ますから。分かってると思いますがツリトさんを難なく誘拐できる少女たちです。間違いなく黒ですからね」

「分かってる。キララもよろしくね」

「うん。絶対、ツリトを連れ戻そう」




「セナ姉、ホントにありがとう。さっきのでセナ姉の徳がかなり積まれてるよ」

「ありがとう、ナナ。でも、あれはセナたち姉妹の暗黙の了解だから。アナ姉に料理をやらしたら、何が起こるか分からないもの」

「そうだね。それで、アナ姉とツリト君は何してた、ユナ?」

「セナ姉がツリト君ともう一回やってた。今は寝ているツリト君を使って遊んでた」


 アナ姉に料理を任せるのを阻止した妹たちはセナが日々、マッサージや、ヘッドスパなどに行ったときにこっそり拝借しているオーラを使って疲れを取り、取ってもらうことで協力して料理を始めた。リナは豊富な知識から味付けを担当して、モナは炒めたり準備、後片付けをして、セナはツリトのオーラを吸収しながらアナがベッドから台所に来ないように自身のオーラでバリゲードを作り、ユナはアナの心持ちが変化しないか心の内を覗きながらセナとの会話を楽しんで、サナは料理担当のリナ、モナ、ハナのサポートを行い、ナナは皆の徳が積まれるように結界を引き、ハナは食材の鮮度を良くしていた。


「ユナはこの連携をツリト君とので生かしたいなあ」

「そうだね。こんだけ料理で連携できるんだもの。絶対できるに決まってるわ。だって、セナたちがやってることは徳を積んでるんでしょ、ナナ?」

「うん。何でか分からないけど徳が積まれてる。やってからは皆、積まれてる。どうしてだろう?」

「分からないけど、ツリト君は龍の血に対して耐性が凄いよね。全然、龍鱗が着いていなかった。ユナ、あんだけ龍の血に耐性がある人なんて初めて見た」

「ホントにね。父さんは龍の血を流される時、凄い苦しそうだもんね。だから、ツリト君があんなに苦しまずに本能的に動いてるなんてビックリ」

「ホント。でも、ツリト君があんなに本能的に動くなんて。それに、カナで馴れてるのかな。凄く気持ち良かった。どんどん上手くなってたし」

「「だねえ」」


 料理チームは作業をしながら同じことを語っていた。丁度、サナが作った分身が消えた頃だった。


「あとは、モナが炒めて、できた料理を運ぶだけだね。それにしても、アナ姉、わざと料理作るって言ったんだろうな」

「確かに。最近、アナ姉はモナたちがどんなに疲れていても料理するなんか言い出さなかったからね。ツリト君とするためにわざと言ったんじゃない」

「うん。モナ姉の言う通りかも。ツリト君が龍の血に耐性があったのもそうだけど、どんどん上手くなってた」

「ホントに。ハナはビックリだよ。カナがこんなのをずっと楽しんでたなんて。でも、ツリト君は不思議な人だよね。モナ姉。これ、最後の。新鮮にしておいたよ」

「ありがとう。どこらへんが不思議なの?」


 モナはハナからボールに入った野菜を受け取るとシックスセンスを使ってボールの中の野菜をフライパンに全て移しながらハナに聞いた。ツリトが不思議だって言っていたのはハナだけではなかったし、実際にハナ以外にもセナ、サナ、ナナが言っていたのを聞いていたからだ。


「十歳までしか年齢を元に戻せなかったの。こんなの初めて。ハナのシックスセンスは本人、あるいは能力を使う人の記憶を元に年は戻せるから、ツリト君は十歳から下の記憶がないみたいなの。こんなのあるかな?」

「サナも不思議なんだ。ツリト君のオーラを吸収してた時、複数のオーラがあるんだけど鍵が掛かってるのがたくさんあったし、ツリト君とできなくて待ってた時、ナナの能力を使ったらツリト君とやっている時の皆の徳の積みようが凄かった。もちろんツリト君もだけどね」

「うん。ツリト君、不思議なんだ。リナ、これはサナには言ったんだけど、ツリト君の記憶の始まりが漁師町の砂浜で星空の下で目が覚めた時だったんだ」

「モナたちはツリト君のことは全然知らないね。リナ姉のシックスセンスがあるのに。よしっ、できた」


 モナは棚に置いてある皿を机の上に移動させるとフライパンにある料理とボールに入れてある料理と汁物を入れた鍋を机の上に移動させた。それを確認したセナはアナにバリゲードを解除してドアを開けてアナを呼びに行った。セナはツリトに付着しているオーラの紐を縮めてツリトを抱っこした。ツリトはアナに振動されていたことにより目を覚ましていた。




「さて、ツリト君。召し上がれ」

「召し上がれって言ってもアナが作ってないじゃん。それにしても、キュウリ会社、カッパーのキュウリがどの料理にもあるじゃないか。まあ、いいけど」


 机の上には取り皿と汁皿が九皿ずつと大皿が二枚、そして、鍋があった。大皿には従来のキュウリのサイズから遥かに大きく成長できるように品種改良されたビッガー、肉厚で大きいキュウリがいくつも小さく分けられたものをメインにした料理、大きさは従来のものと変わらないがキュウリの香りが強いストロングをふんだんに使った酢物料理、キュウリを切っても水分がしっかりと内に留まるカットを使った汁物があった。


「そんなに、天空にはキュウリの種類があるのか?」

「リナが知る限りないよ。だって、神龍の奥さんの河童がフロンティアに戻って以降、キュウリの栽培技術は進化していないからね」

「へえ。その奥さん、天空に多大な影響を残してるな」

「「「ホントに」」」

「でも、リナたちは地上に来て、こっちのキュウリの品種の多さに驚かされたの。まさか、言っては悪いけど、こんなことに本気になってシックスセンスを使っている人がいるってことだから。まさか、カッパーに黒がいるとは考えられないし」

「まあ、そうだな。覚めるし食べるか?」

「そだね」


 その後、和気あいあいに楽しくご飯を食べた九人は食後の温かい緑茶を飲み始めた。


「ツリト君、なんか落ち着いてるね。アナたちはまだ興奮してるのに」

「ん?そうか。まあ、俺は悪くないから、あとはどれだけ許容するかだからな。もう、腹くくるしかなくね」

「凄いね。切り替えが。でも、許容も何もツリト君自身が望んでやってるから。龍の血はあくまで本能を呼び起こすものだから」

「それなんだけど、俺は意識がないんだけど」

「リナが思うにツリト君は龍の血によって受ける副作用を全く受けていないの。普通は激痛が走って苦しんでしまうんだけどそれがない。それどころか寧ろ元気だし」

「うーん。分からん。何で、龍の血に俺は耐性があるんだ?」

「それが、リナにも分からないの。十歳以降はフィルターが掛かっていてシックスセンスで振り返れなくて」

「そうか。まあ、いいわ。俺の本能って何か野性的だな。現代人は何が何でも子孫を残したいって思ってないだろうに」

「そうだね。独身も珍しくないしね。でも、龍は子孫を残したいってのは強いかも。河童も。この二種族は数がそんなにいないから。まあ、リナが思うにだけど。もしかして、ツリト君は元々、龍?あるいは河童?」

「はあ、それはないよ」

「でも、龍の血に耐性があるし。それに、ずっとセナは気になってたんだけど、ツリト君の手ってちょっと水掻きがあるよね。河童の特徴がある。意外と河童は人間と見た目は変わらないみたいだよ」

「アナも気になってた。ツリト君の手に水掻きがあること」

「はあ、何か良くない方向に行ってるぞ。俺はその神龍と河童の子じゃないからな」

「「「まさか、冗談に決まってるじゃん」」」

「だよな。俺はそんなにフロンティアの化け物みたいな強さは持っていないし」

「だろうね。リナにいつもアナがフロンティアに行きたいって案を却下されるから。八人いてもアナたちより強いのがゴロゴロいるみたいだし」

「へえ。そうか。でも、俺は絶対行くけどね。行かないといけない気がするんだ」

「「「ふーん」」」

「もちろん、天空にもだけど」

「「「えっ⁉」」」

「何で驚くんだよ。当たり前だろう」

「「「当たり前⁉」」」

「まあ、折角脱獄したんだから帰りたくないだろうけど、俺は新たな火種を消しに行かないといけない。それに、ずっと行かなければならないと何でか思ってたし」

「新たな火種って?ツリト君は天空に行ったことがないのにどうして、天空に新たな火種があると思ってるの?」

「それは一発ぶん殴らないといけない奴がいるからさ。カナ、キララ、お前らに俺のことを熱弁したと言うキララの兄貴を。名前は聞いていないが俺は同一人物として見ている。それに、俺が更に被害に遭う可能性があるからな」

「アナは天空に行く必要はないと思うな。八人によって完璧に保護されているツリト君に襲って来れる龍人なんて絶対いないよ」

「心当たりがありそうだな」

「「「ないよ」」」

「はあ」

「まあ、話しは一段落したし、ハナ、皆とお風呂入りたい。多分、十歳ぐらいにしたら全員入れるよね」

「そうか。じゃあ、俺はお茶飲んどくよ。ゆっくりしてきなよ」

「うん。そうだね。じゃあ、ツリト君行って来るよ。……ってセナが言うと思った?」

「はあ、ダメだった」

「ツリト君、まだ、諦めていないの?セナたちからは逃げられないって」

「いやあ、なあ?カナにフラストレーションを溜めさせると後で自由がなくなるから」

「「「そんなことないよー」」」


 どうやら心当たりがあるのか八人とも表情を曇らした。アナの料理のようにカナのフラストレーションは姉妹にとって地雷なのだろう。だから、ツリトはこの方向で八人を攻撃することにした。


「カナは多分お前らのシックスセンスも使えるよな。かなりヤバいんじゃないか?カナを利用して脱獄して、カナが俺とやったと見るやすぐに誘拐して、挙句の果てには俺を一生誘拐し…」


 ツリトの口が塞がれた。右隣にいたアナによって口で塞がれたのだ。そして、アナは顔を離した。


「心配しなくてもカナは必ずここに来るよ。アナたちはそれまで精一杯楽しむだけだもんね。ハナ、お願い」

「うん。じゃあ、皆でお風呂に入ろっ!」


 ハナはオーラを纏うと全員の体を十歳にした。アナたち姉妹は着けている下着がその場から落ちてすっぽんぽんになった。ツリトもパンツが大きくなりすっぽんぽんになったがギリギリまで立ち上がるのを拒んだ。

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