【朝起きたら家なんてなかった】第二話
優:おーい、ひとみん
優:起きてる?
古都花とは違いなかなか既読が付かない
通知切ってるパターンか
瞳のことだし、まだ寝てんだろうな
暫く時間を空けてスマホを確認すると瞳からのメッセージが届いていた。
瞳:めっちゃ久しぶりじゃん!
瞳:え、いきなりどうした⁇
瞳:ってかひとみんって、どう言う風の吹き回し?初めて呼ばれた!
久し…ぶり?
そんなはずはない、確か昨日もゲームしながら通話してたはずなのに…
優:いや、お前昨日も通話してたじゃねぇか
優:それよりも今日の予定知らね?
瞳:通話…?なんの話?
瞳:ってか難波の予定なんて知らないよw
話し始めてすぐに違和感が溢れ出す
瞳も、古都花同様…
噛み合わない会話、まるで左手でキャッチボールをしているかのような気持ちの悪さが喉元に込み上げてくる。
何かがおかしい
本能的に手が震えて、文字の入力がぐしゃぐしゃになる
瞳:っちょ、難波誤字だらけだってwww落ち着け落ち着けw
小刻みに震える右手を左手で押さえ、椅子に倒れ込む
「何が…起きてるんだ…」
ぐらぐらと回り始めた視界に胃がキリキリと痛む
脳裏に浮かぶ家メンの顔が薄れていく
「なんで誰も覚えてねぇんだよ…」
空に舞った呟きは誰に聞かれることもなく霧散していった。
ありえない、家メンが消えるとかありえない
信じれなくて、いや、信じたくなくて、
必死に原因を考える。
これは…ドッキリ的な何かか??
でもそれじゃ個チャが消えたことに説明がつかない…
アプリの不具合か??
いや違う、バグっててもメッセージの書き換えなんて起こるわけがない
じゃあなんで…
夢だ、全部夢なんだ
まとまらない思考は「夢」と言う結論を出し停止する。
夢から覚めるには…叩くか
短絡的になった脳みそが指令を出す。
右頬を思いっきり平手打ちしてみるも、
結果はわかる通り失敗。
ジンジンと熱い痛みが頬に広がる。
夢…じゃない
殴った勢いで混乱でくぐもった頭が少し晴れる。
霧の薄れた視界に映ったのは、
知らない部屋だった。