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田舎の剣術道場に通う僕は道場主の娘に恋をする  作者: 髙龍


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九十話

「打ち合ってわかったがアレン。素振り以外にもしてただろう」

道主を誤魔化すのは難しそうだ。

「すみません。ユーリさんに剣舞を習ったりしてました」

「あぁ。あの子か。そう言えば任務でこの近くに来てたんだったな」

怒られるのかと思いきやそうでもないらしい。

「しっかりとした指導者に教えてもらっていたならいいんだ」

道主が言うには我流で変に修練すると癖のようなものがつきその修正が大変なのだと。

ユーリはリーリッド流の免許皆伝で普段は剣を教えたりしているらしい。

道主の雰囲気が変わる。

先ほどより真剣な顔をしている。

「アレンがどれだけ頑張っていたのか分かった。アリアと付き合うのを認めよう」

「ありがとうございます」

「まぁ・・・。条件はあるけどな。ご両親の許可も必要だがこれからは離れに住んでもらう。修練以外にも雑用なんかを頼むからそのつもりでな」

こうしてアレンは道主の許可を得て内弟子となった。




アレンは両親を説得する為に久々に家に帰った。

道主とアリアも一緒だ。

両親は最初は戸惑っていた感じであるが最後には了承してくれ祝福してくれた。





アレンに最初に与えられた仕事は道場の掃除だった。

1か月放置されていて思ったより埃や砂が溜まっていた。

そこを雑巾で水拭きする。

道場全体を掃除するのは思ったより疲れたがやり終えた後、道主が褒めてくれて嬉しかった。

修練も道主や真面目に修練をしている先輩達との模擬戦など実践的な物が増えていた。

アリアはまだ道場内に入ることを許されず外で1人素振りをしている。

今はまだクスが留まっているので大丈夫だが不良の先輩達に手を出されないか心配でしかたがない。

だが、クスは解決策を授けてくれた。

不良の先輩達の薬をアレンに預けてくれたのだ。

結構な量があり正規の薬師になる為の金策が中々進まなかったのはこの薬を作るためだったようだ。

「クス。ありがとう」

「なるべく早く戻ってくるつもりだけどその間、頑張ってね」

そう言ってクスは正規の薬師の資格を取るために王都に旅立っていった。




残っている不良の先輩達はアレンの心配をよそに大人しくしていた。

アレンはそれでも心配で頻繁にアリアの様子を確認する。

そんな姿を見て真面目な先輩達にからかわれたりもしたがアリアの安全を考えたら気にならなかった。




平穏な日々が過ぎアリアも道主に認められ道場内での修練に参加できるようになりアレンは一安心した。

次期道主として厳しい修練を耐える日々だがこんな平穏が続けばよいなと思ったのであった。

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