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田舎の剣術道場に通う僕は道場主の娘に恋をする  作者: 髙龍


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五十三話

アレンはアリアの帰りを待ちつつ脳内でシュミレーションを繰り返していた。

どうすれば先輩に勝てるのか。

だが、どれだけシュミレーションを繰り返しても勝てる姿が思い浮かばない。

圧倒的に打ち込み稽古での経験が足りていないのだろう。




何度目かのシュミレーションかわからなくなった頃。

扉の開く音がする。

そちらを見ればアリアが立っていた。

「おかえり」

「ただいま。まだ起きてたんだね」

「うん・・・」

「何か考え事?」

「先輩にどうにかして勝てないかなって・・・」

「いい考えは浮かんだ?」

「全然ダメだった」

「ん~。アレンならいいかな?ちょっと待ってて」

そう言ってアリアは自分の部屋に向かった。

しばらく待っていると1冊の本を持って戻ってくる。

「それは?」

「秘伝書。本当は身内にしか見せたらいけないんだけど・・・」

「僕が見たらまずいんじゃ・・・?」

「黙ってればバレないわよ」

そう言ってアリアは笑いながら秘伝書を渡してくる。

悪いことしているそんな気持ちがありつつも欲求に逆らえなかったアレンは秘伝書に目を通す。

そこには実に様々な技術や心構えなどが図解を交えて書かれていた。




「アレン。そろそろ寝ないと・・・」

夢中になって秘伝書を読んでいたアレンははっとする。

「ごめん。明日も修練があるから寝ないとね」

そう言ってアリアと共に横になる。

横からはすぅすぅとアリアの寝息が聞こえてくる。

アレンは先ほどまで読んでいた秘伝書の内容が頭をよぎったがいつの間にか眠りに落ちていた。




ちゅんちゅんと鳥の鳴き声で目が覚める。

隣を見ればアリアがいなかった。

外から水の音がする。

アリアだろうと思い顔を洗うために井戸に向かう。

予想通りアリアが井戸にいた。

「アリア。おはよう」

「おはよう。アレン」

「食事の準備しておくね」

アリアはそう言って母屋に戻っていった。

アレンも井戸から水を汲み顔を洗う。

アレンも母屋へと戻り2人で朝食を食べた。




しばらくのんびりしてから2人で先輩達の溜まり場を目指す。

アレンは今日も先輩との打ち込み稽古の予定だ。

溜まり場の前では今日の相手をしてくれる先輩が待っていた。

アリアも一度、先輩達の溜まり場に入りすぐに出てくる。

先輩達に連れられアリアは道場の方へ向かっていった。

今日も素振りでもするのだろうか。

「それじゃ。そろそろはじめるか」

「よろしくお願いします」

アレンはそう言って先輩との打ち込み稽古に集中するべく気を引き締めた。

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