百七話 アリアの手記17
〇月〇日
父さん達が帰ってきた。
私達の顔を見た父さんはほっとしたような顔をしていた。
クスと父さんは顔見知りだった。
クスは知り合った経緯を誤魔化してくれた。
アレンは父さんに面と向かって付き合っていることを打ち明けた。
父さんはアレンと立ち合い最後には認めてくれた。
父さんはアレンが素振り以外をしていたことを見破っていた。
剣に関してだけは鋭い。
ユーリさんのことを話すと父さんは納得していた。
父さんとアレンと共にアレンの両親に許可を貰いに行った。
戸惑っているようではあったが最後は応援してくれた。
アレンは道場内の離れに住むこととなり内弟子となった。
アレンは色々雑用などを押し付けられていたが打ち込み稽古などにも参加するようになった。
私は父さんの許可が下りず1人で素振りをする毎日だ。
アレンは心配してくれてよく様子を見に来てくれる。
クスもしばらく滞在していたが資金が溜まったので王都に薬師の資格を取りに旅立った。
アレンの心配とは裏腹に不良の先輩達は大人しくしている。
父さんや他の先輩はアレンのことをからかったりしているが私は心配してくれるアレンを見て大切にされているなと感じた。
私もしばらくして父さんに認められ打ち込み稽古をできるようになった。
アレンは時期道主として日々厳しい修練に耐えている。
私もそんなアレンを支えられるような存在になりたい。