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春、桜薫る出会い

作者: 松田 業平

両脇に植えられた桜は満開に咲き誇り、風に揺られて花びらが舞い散る様は時として雅な空間を作り出している。


 新しい学生服に袖を通し、なんだかとてもふわふわした気分になっていた。


 そんな桜通りを歩いていると道の真ん中で一人、学生服を着た女性が黒く長い髪をなびかせていた。


女性の横顔は色白で綺麗過ぎるせいかどこか儚げに見える、この通りは一本道でこのまま歩いていると隣を通る事になる、そのままスルーしようとしたがその女性から目が離せなかったからか少し声を掛けた。


「どうかしましたか?」


 女性は声を掛けられた事にびっくりしたのか、一瞬ビクッとしてこちらに振り向いた。


「あっ、あの・・・」


「すみません、道の真ん中に立ちっぱなしだったのでどうしたのかな、と」


「あー、そうでしたか。・・・多分それはこの桜が綺麗だったからつい見とれちゃったんですね」


 あらわれた桜吹雪の光景を二人で眺める、確かにこれは見とれてしまうのも仕方ない。


「そういえば、その制服。もしかして私と同じところじゃないですか?」


「あっ、やっぱりそうなんですね。それと新入生ですか?」


「はい、ぴかぴかの一年生です。貴方もそうなんですね」


「そうですよ、奇遇ですね」


 女性は物腰が柔らかく、落ち着いていて話していると花のような笑顔を見せた。


「もしかして一緒のクラスになるかもしれないですね?」


 そういってまた彼女は桜を眺める。そうなれたらいいなと少し思いつつそんな見とれる彼女の横顔から目が離せそうになかった。

 

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