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感謝の意を述べられたのには少し心が痛む。(えぐ)る。

[ホカホカ湯上り幼女]の姿だけが私を癒してくれた。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー(前回まで)



あれから道中は何事も無く領内に入った。


鬱蒼(うっそう)とした森を抜けると、海の香りがした。

塩害でも在るのか、土地が痩せている気がする。

畑の実りも良いとは思えない。しかし領民は皆が明るい。

布を広げて干している民家が多いのは染物業が盛んなのかな?

この地方の特産物かも知れない。


指示された通りに進んでいる。段々と民家は無くなり寂しくなっていく。

よく麦畑とか葡萄畑とかイメージしやすいけど、

[布畑]と言ったら、どんな想像をするだろうか?

[台に布が置かれている]のだ。一面に。


「見えてきました、あの建物です」とメイド。


ん~~~。


ゲームとかで良く[豆腐建築]って聞くけどさぁ~立方体の四角い建物。

けど[四角すい建築]って聞かないと思うんだ…。



見事に[四角すい建築物]が(そび)え立つ。

ピラミッドを小さくして少し鋭角にした感じ?

そう言えば世界各地に、ピラミッドを()した建築物が在ったよな。


周囲は、城壁と言うか(へい)と言うか迷う。高くはない。

ただ、隣にある大きな湖から水を引いてるのか堀は広く深い。



へぇ~~、一階の一部は中に入れるんだ。


馬車が入れるよう[四角すい]の一辺(いっぺん)が直進で入れるようにしてあった。

仕組みは分らないが意外と明るい。

(外から見るとコンクリートの塊に見えるけど分厚い硝子も交じっているのかな?)


2階まで馬車で上がれるようスロープもある。

負傷騎士を運ばないといけないので、そのまま上がってくれと言われた。

え?AAV7は27(トン)もあるよ?10両で270tだよ?

奥様はコロコロ笑いながら「大丈夫ですよ」と答えた。


騎士達の部屋は3階にあり、メイド達が運ぶようだ。

(スロープの続きが有りそうなんだが…)

(3階以上は駄目って事か…)


距離メーターで判ったが、

この[四角すい]の建物は一辺の長さが100mと可成り大きかった。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


外の様子がおかしい。騒がしのだ。


メイド達は騎士の運搬や夕食の準備で忙しいはずなのに、

そのメイド達が騒いでいる。


「お嬢様、おやめください」

「食材はありますから」


『やーー!魚、取るの』


「お止めください」


今迄、インカムを渡す前はどうしてたのだろう。

幼女の勝手にさせていたのか?

それにしても[止める]にしては遠巻きに眺めていないか?


幼女はトコトコと湖に向かって歩いている。


「あ~もう!こんな時あーちゃんが眠っるんだから!」

メイド達は声を掛けるだけで近づいてはいない。


(お前ら、そんな事を言ってないで止めろよ)


私は急いでスロープを降りて幼女に向かうも間に合わない。

幼女は湖の中に入って行った。




「湖が割れている…だと…」




幼女の半径50mは、水が無い。

[モーセの十戒の海]みたく湖は割れているのだ。

そこに幼女がトコトコ歩きながら魚を拾っている。




割れて水の無い湖底で、10mはあろうか?魚の魔物が幼女に襲い掛かる。

『めっ!』魚の魔物が湖底に押し付けられて頭が潰れた。


『おー!』その魔物の尻尾を持って、ルンルン♪と片手で引き摺る幼女。

お目当ての魚?が手に入ってご機嫌の様だ。




ええ~っ!私は固まってしまい、身動きが出来なかった。


岸に居る私に気が付いたのか『おおー』と小走りにやって来る。

そして『はい、食べて食べて』と魚を渡してくれる。


対応に困ってしまう。しかし負けない!


「あ…ありがとう」何とか対応。

『それ、美味しいの』にぱぁ~と笑顔。


「その魚は高級魚の(たぐい)なんですよ」GJ(ぐっじょぶ)!メイドの助け船。


「そうなんだぁ~、夕ご飯が楽しみだネ~~」

『ねーー♪』


…私、食べれるのか?

いや…気合で食べちゃる。幼女がせっかく私の為に捕ってきてくれたのだから…。




結果から言おう。食べれました。


操縦席の辺りに食物を持って行くと[齧(かじ)れました]。味わう事も出来ます。

食事の概念は無いけれど、趣向品の類になるのだろう…美味しかったです。


ポ~ン♪


【[頭おかしいヘンタイ]の条件を満たしました】


【[超ヘンタイ]が[超ヘンタイのヘンタイ]に進化します】



頼むから音声は止めて欲しい。

「この!ヘンタイ!」と毎回言われる身にもなって欲しい。

声優オタなら「某声優から罵られるのはご褒美です」と言いそうだが、

私にはそんな趣味はない。


ーーーーーーー


私の身体がAAV7と巨大な為に夕食は野外バーベキュー形式となった。


幼女が身体(AAV7)に、焼いた魚をグイグイ押し付ける。『食べて食べて』と。

メイドの

「お嬢が捕って来た魚を自ら[アーン]して貰っている…だと?」

「てめぃー残したらどうなるか解ってるんだろーなぁ?」

「神はやっぱり邪神でした…やっぱ殺します」


君達…君達の感覚で

[私がゴーレムみたいな物だと認識してるよね?]。

[食べれない事、知ってて]言ってるよね??


幼女が少し悲しい顔をした時に、新たなスキルが発動して食べれる様になったのだが。

親鳥が雛に餌を与える状態?次々を魚の塊を押し付けられる。


メイド達は趣旨返しと、幼女の横に焼いた魚の塊を山積みにする。

おい!とめろよ!教育の一環にも悪いだろ!!!


ーーーーーーー


『ドラゴンさーーん!メイドが虐めるーー!』


裸で、庭に居る私に幼女が駆け寄って来る。

メイドがバスタオルを持って後から追っかけてきている。


あーー、アレだ。お風呂で何かあったな。話を聞いていると予想通り。

幼女を猫可愛がりしたいメイド達。

今までは意思疎通が出来ずに遠くから眺めている事しか出来なかった。

…が、インカムの使用で[私が姫様を洗うんだ!]になったのね。。。


ひょいと幼女を持ち上げて、メイド達に説教。

日にちとか順番とか決めるようにして解散。


おっと…。


メイドに[シャンプーハット][幼児用洗剤][幼児用シャンプー][幼児用ガーゼタオル]。

幼児には[アヒルさん][水鉄砲]を渡した。

なお、メイドには

「幼児を仰向けにして顔に水が掛からない様にして、」

「アヒルさんで気を反らし、シャンプーハットをして頭を洗う事」と教える。


最初から[楽しぃ事][綺麗に洗うと気持ち良い]と言う事を教えないと、

「メイドとお風呂入るの嫌!」になっちゃうよ?と教えると、青い顔になっていた。

それと、玩具のアヒルさんは使った後、洗って乾燥させる事等も教えといた。



密かに習得した物


テキサス米軍基地のPX(ピーエックス)~2000年バージョン~


 日本で言う保酒。巨大なショッピングモールである。

 家電バイク等はもちろん、稀に車の販売もある…それも……。

 銃の販売もあるが、テキサスで販売してた品揃えは頭がおかしいレベル。




ふぅ~やれやれだぜ。


私は、馬の世話係の家の横に新しく建てられた家?に向かう。まぁ倉庫ですな。

大小様々なピラミッドの横に新しく建築された私の家。


(よくもまぁ~短時間で建設されたものだ。)


早馬で先に帰還した騎士が、領民を集めて急いで建築したらしい。

AAV7が3両入る大きさのピラミッド。

内装とかは無く、倉庫!って感じ。分厚い壁なのに光を通している。


隣の小屋に1人メイドが居る。私専用に[付き人]になるらしい。

「この様な部屋で大丈夫でしょうか?」と恐縮されていたが、

倉庫と言っても綺麗な壁と床、私に対して気遣いがみられる。


四角すいのデッドスペースには花が飾られたり、小物入れやテーブルや椅子、

挙句の果てに小さな台所が置いてある。

「御用がありましたら何なりと申し付けてください」

とメイドは隣の部屋に退場して行った。


私は、ただの[鉄の塊]みたいな物なんだけどなぁ~。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


メイドさんには丁寧にお断りをして本宅に帰ってもらった。

24時間何もしていないのは苦痛だろうと配慮したからだ。

送り出した後「もしかして監視を兼ねてるのかな?」と思ってしまう。



睡眠の必要が無い。つまり(ひま)だ。


それで…考えてしまったのだ。

「ぼくのかんがえた、さいきょうのせんしゃ」を。


昔それを実践した国がある。「戦車にミサイル付けたら最強じゃね?」と。

それも[西独米ソ]と…おまえら揃いも揃って…。

照準装置等の複雑さもあって皆さん失敗。けどソ連だけは成功していた。


2K22「ツングースカ」という対空戦車なのだが、

日本の87式自走高射機関砲が

オタクにガンタンクと呼ばれているのが可愛いと思える位のゲテモノの戦車。


んじゃ~私は…っと。


M1A2を車両にして、両腕に87式自走高射機関砲の35mm対空機関砲KDA×2を付けて、

対空ミサイルランチャー付けたら完成~~~♪

おおお~~意外と(まと)まっててカッコイイぞ!



M1A2(M1 エイブラムス)

 最新車両なのに実戦経験がある。

 戦車なのにガスタービンエンジン。お蔭で1ℓ(リットル)あたり250mと鬼燃費。

 T-72の125mm滑腔砲による成形炸薬弾が当たっても平気!リアル[チート]

 湾岸戦争では、リアル鬼無双。



普段は35㎜とランチャーは隠しておこう♪   やっちまったゼ……orz



『…ドラゴンさん、どうしたの?』

「いや…何でもない大丈夫だ」


『メイドさん…居ない?』

「居ないよ♪」



車内に幼女が居るのだ。

どうやら勉強が嫌で逃げて来たらしい、私が車内で匿っている。


変形(ヘンタイ)しても中が大丈夫なのは確認済)

(それに私は、砲弾や弾丸を置いておく必要が無い)


(砲弾スペースの砲弾を取っ払って毛布を引けば、幼女のサイズだとベットになる)



注・備考

・2K22「ツングースカ」 ググれば解かる、見れば解かるゲテモノ戦車。

・87式自走高射機関砲  近代戦争では賛否両論のある兵器。




「お嬢様~~~!」

「姫~~姫~~!」


おっと…メイドからの声に悲壮感が入りはじめた。あちらこちら探したのだろう。

(屋敷中探し回ったんだろうな…私の中に居るとは思うまいて…)


私は倉庫を出て、先生の居る場所に向かい幼女を引き渡す。

幼女から『えっ?裏切られた?』見開いて見つめられるが、



「一緒に勉強しよっか♪」

「後で変わったオヤツを出すからね♪」

「あ~~それより一緒にお菓子を作った方が良いかな?」



『うん♪』


幼女から満面の笑顔が返された。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

なぜかスキル表の段差が合わない・・・・orz

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