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「一緒に勉強しよっか♪

『うん♪』


幼女から満面の笑顔が返された。

ーーーーーーーーーーーーーーーーー(前回まで)



「礼儀、作法、座学、歴史等はゆっくり学んでいきましょう」


逃げ出した授業はコレか…。まっ子供にはツマラナイだろうな…。



「お嬢様が何より覚えなくてはいけないのは魔力制御です」

「これは緊急を要します」



少しご年配のメイド服。この屋敷のメイド長になるのかな?


[幼女は私と一緒!]って所に()(はま)っているのだろう。

ふんっす。と[私、頑張りますオーラ]が全開で凄い。


私の図体(M1A2)の事もあり、大きいので野外で日傘を射しての授業である。

その様子を奥様が椅子に座り、

[屋敷()()]から後ろで微笑みながら見ている。


「まずは魔力を体内で感じる事を…」と幼女の手を取り何やらしている。

幼女は『おおー』と嬉し喜び驚いている。



そうだよな~今迄、会話が成立していないのだから、

こんな経験はした事もないだろうし、教えられるのも初めてだろう。

身体強化が出来る様になったら[難聴?を克服して]

ヘッドホンも要らなくなるだろうし…。

最も、外すかわ幼女次第だが…気に入ってるみたいだし。


「上手にできましたね。では次に…」


『待って!』

『ドラゴンさんは?』


えっ?確かに[一緒に勉強する]とは言ったが、私[機械]だよ?


『ドラゴンさんは?』


どうやら、[私と一緒に勉強]と言う幼女の(こだわ)りなのだろう。

メイド長と見合わせて、「ふぅ~仕方がないなぁ…」と手を差し出す。

「これが魔力ですよ」とメイド長から流れる何か。


「う~わっ!」変な声が出た。私の感じる事が出来たのである。

何かが流れる…鉄で出来たこの身体…鉄の中で何かが流れる…。



幼女『一緒~、一緒~~♪』と大喜び。



奥様とメイド長。控えていたメイド達もびっくり。

よくよく考えてみればゴーレムも

魔術的な何かで動いているのだから不思議では無いか…。


「体内に魔力を感じる事が出来ましたね?」

「では指先から[火]をでしてみましょう」


(ともしび)ですから詠唱は必要ありません。」

「生活魔法にあたります」


「詠唱は個々で思う節を唱えてもかまいません」

「精霊にお願いする言霊(ことだま)ですから」

「最も、上級魔法と呼ばれる物はしっかりと唱えなければなりませんけどね」



幼女が[ふんす!ふんす!]と頑張っているが一向(いっこうに)に気配が無い。


(…奥様やメイド達から、[唾を飲み込む音]が聞こえる)

(幼女以上に身体にちからを入れて踏ん張っている「お嬢、頑張って」と)



(ほのお)ねぇ~。何気にライターの火をイメージしたら)

(マニュピレーターの指先から火が灯った)



や…ヤバイ!!!


慌てて隠して幼女の方を見る。どうやら気が付いていないようだ、

未だに[ふんす、ふんす]と頑張っている。セフセフ。


メイド達から「先に出来たのを言ったら殺す!」と無言の圧力が半端無い。



そんな時、車体をバンバン叩く男達が現れた。

帽子を深く被っているのは泣いているのだろう。


負傷した騎士達がスリープモードから復活し始めたのだ。

幼女が一生懸命に勉強している姿、始めて聞く幼女の声、

色々な感情が混ざっているのだろう。


(気持ちは分る、宴会の様子を見たから分かる…十二分に分かる…)

(分かるけど……叩くの止めていただけませんか?…)

(M133やAAV7の装甲なら解るんだけど、)

(M1A2の複合装甲に手痕が凹むって…何?)


(負傷していた騎士達って実力者揃いなのかな?)



幼女が騎士達に気が付く。

走り寄って1人の騎士に飛びつく。飛び付かれた騎士は固まる。


(うわっ…大の大人の泣き笑い顔…引くけど、引くけど……(とおと)いな…)



(そして、うわっ…飛び付かれなかった騎士と、)

(メイドの歯軋(はぎし)り音が半端無い)



(台無しだよ…君達……。)


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


授業再開。


幼女は未だに出来ていない。

[ふんす!ふんす!]と頑張っている。


最初に逢った時から感じてはいたが…我慢強い子だ。

普通なら今頃[癇癪(かんしゃく)を起こしてても不思議では無い]。

頑張る幼女、見守るメイド達…見ちゃいられない…。



よ~~し!ここは、お兄さんが頑張っちゃうゾ~~。


幼女に近づいてビーチボールを出す。幼女は手を止めて私をじっと見る。


「まぁるいネ~」

『???』


「この位の大きさの丸いのをギュッ!てするの」

『ぎゅっ!とするの?』


「中に空気が入ってるね」

『・・・』


「ビーチボールの中入っているんだ、だから膨らんでいるんだ」


今度は風船を出して膨らまして見せる。

(私が息を吹きだせたのには自分でもビックリだが…それは置いて置いて…)


『・・・』


「この中に入っている透明な物、空気をギュッ!ですればいいんだ」

『ぎゅっ?』


[竹ひご]を出して先っちょに、麻紐のほぐした物を括り付ける。


「コレを中心に…真ん中に来るように、丸ぁ~るくイメージして」

『イマージして…』


「ぎゅっ!」

『ぎゅっ!』



麻紐は一瞬で真っ赤になり、あっと言う間に燃え尽きた。

固まる幼児。次の瞬間に歓喜の表現か走り回る。『できた、できた』。


しかし周囲の人は固まったままだ。反応が遅れてくる。

嗚咽こそ無いが、皆が皆、潤んででいる。



『できる?できる?』



幼女は私に問いかける。

ん~と、同様に[竹ひごに麻紐のほぐしたのを括りつけて]火を付けてみせる。



一緒(いっしょ)一緒(いっしょ)♪』

「一緒だねぇ~♪」



正確には全然一緒では無い。幼女のは[一瞬で真っ赤に燃え上がり消えた]のだ。


「火を使うと危ないから1人でやっちゃいけないよ。危ないよ」

『危ないんだぁ~分かった』


「誰かと一緒で無いと絶対に駄目だよ」

『はーい』


[子供の分かった]は気を付けないといけない。

何が駄目で何が良いか、丁寧に何度も教え込まないといけない。

後でメイド達にしっかり見張ってもらおう。




「…なにを…しやがりました?」


殺気の(こも)った声で幼女が見えない方、私の後ろから

何かぶっそうな物を突きつけられて、誰かが聞いて来た。

姿は見えないが聞き覚えのある声だ。少なくとも幼女や奥様の敵では無い。


気が付かない振りをして先生と奥様に近づく。

後ろでは「チッ」と声がして気配は消えた。


興奮冷め止まない幼女を呼び寄せて、幼女にお願いする。


「この鍋に水が入ってますね?」

『入ってるねー』


「この鍋の底の下、この辺りに[ギュッ!]してくれないかな?」

『ぎゅっ!するー』


「燃えないけど[ぎゅっ!]するんだよ?」

『燃えないけど するー』


すると鍋の水が沸きだした。


「ほらーお湯になっちゃった。危ないねー」

『危ないねー』


「何処でも[ぎゅっ]したら危ないんだよ」

『わかったー』



反復しての指導。[鉄は熱い内に打て]だ。


[危険な事をするかも知れない]では駄目だ。

[危険な事をするだろう]で危険回避の事を教えなくてはいけない。



「ぎゅっ!は、もう良いから今度は鍋にコレを入れてくれないかな?」

『入れるー』


「さぁ~今度は、まぜまぜだ」

『まぜるー』



次は…と、奥様をテーブルに呼んで…と。

幼児と一緒に、中に出来た液体を容器に入れて貰おう。

最初は奥様は[何事?][何をすればいいの?]だったが趣旨は通じたようだ。


火傷をしないよう注意しながら2人は焦る事も無くゆっくり作業をする。

動物を模した入れ物に、幼児と奥様が一緒になって次々と入れていく。

出来た品を、メイド達に冷蔵庫に入れておくように頼む。


(冷蔵庫ってあるんだな。つか…冷やしておく概念が伝わっただけかな?)

(まっ…出来たらいいや)


母親と一緒に何かを作ったのが嬉しいのか

幼女の頬はすこしだけだが(あか)かった。




一旦、休憩~~。


テーブルには[どら焼き]。

幼女が『みどりーの』と言ったので緑茶だ。渋い趣旨だ。


奥様と先生と幼女がオヤツを食べている。

一応、出す前にメイド達に毒見とばかりに同じ物を先に渡してある。

「てめぇ~お嬢にウン[ゲボラッ!]」ズルズルズル…あ~遠くで何かが…。


幼児は[どら焼き]に夢中。ハムスターが頬張っている様で可愛い。




「あの~先程のは…」奥様が小声で聞いて来た。

「申し訳御座いません。見ちゃいられなかったもので…」


私はズル、反則をした事を奥様とメイド長にこっそりと伝えた。


幼女の頑張りを無下にしたくなかったのだ。

[一つずつ自分が出来る様に成る][自分が成長する喜びを教えたいから少し反則をした]


奥様と一緒に料理を作らせたのは、

幼女の感受性を伸ばしたかった…と意を伝える。



火が付いたのは、空気の圧縮による高温によるもの。

原理は[ファイヤーピストン]の大型バージョンである。


今迄、幼女と接してきて[幼女は圧縮が得意?]とスキルの(あた)りをつけたからだ。

奥様は言い淀んだ…が、当たらずとも遠からずって所か…。



奥様には、

[火種を作るつもりが余りにも大量な空気が圧縮されて燃え尽きた現実]

[湖を()()で、大量の空気で大規模で圧縮したらどうなるか]


危険性を十分考えて、

[危ない事]だと本人に認識させる為に急遽(きゅうきょ)料理教室を開いた。

[本当(・・)()]をしっかりと伝えておいた。


(少しは[火]は危ない物と認識してくれれば良いのだが…)




幼児がオヤツを食べ終わったので、本日は解散となった…とはならなかった。


幼女が私を離してくれない。

これには奥様もメイド長も苦笑。



『もう一回、ぎゅっ!する』



うわぁーー駄目な奴だコレ!


(幼女が離さないので動けない…ってオイ!)

(私の姿は今、M1A2(エイブラムス)だし一応63(トン)の1500馬力有るんですけど…)



「どうしたいの?」

『まぜまぜする』


あーー意味が分かった。良かった…魔力の圧縮の[ぎゅっ]では無く。

母親と私と一緒に何かする、つまり一緒に料理を作ったのが嬉しかった訳ね。


じゃ~と今度は[まぜまぜ]するだけ…と。


ボールを出して、水と牛乳を計って入れる。

そして粉を幼児に入れて貰って混ぜてもらう。

ちなみにボールを押さえているのは奥様。



そして容器に入れて完成~~♪


(あ~~あ…(こぼ)しちゃって…でも楽しそう)

(動物の型だから出来上がりで驚く幼児の笑顔が楽しみだ)



その容器をメイドに[今度は凍らせる様に]頼んでおく。さぁ夕食が楽しみだ。


(ちなみに…)

(最初作ったのはプリンで、後のはシャーベットだよ♪)



奥様にこっそりと教えといた。


ーーーーーーーーーーーー


ポ~~ン♪


【[幼女を先生に売り渡しました]条件をクリア】


【[鬼畜のヘンタイ]により         】

【[ヘンタイのヘンタイのヘンタイ]が追加。 】


...........orz

ーーーーーーーーーーーー


夕食後のデザート



『うさぎさん、痛くない?痛くない?』

「大丈夫だよ、食べて食べてって言ってるよ」


「美味しいね♪」

『ねーーーー♪』


嬉しくって仕方が無い幼女の笑顔。

動物型プリンを食べながら、奥様と幼女のやり取り。



あ~~~癒される。


これが噂の[心がピョンピョンすんんじゃ~]の気持ちなのか‥。


某人達が「俺…ロリコンで良いいや…」が分かる気がする。悟り。




そんな時に、遠くに聞こえるは諸行無常(しょぎょうむじょう)阿鼻叫喚(あびきょうかん)の声…。


アーアー聞コエナーイ、聞コエナーイ。




「前々から少なからず憎いと思ってました…決着をつけましょぅ…」

「こういうモンは男性が[ゲボラッ!]」

「お前ら、いい加減に[ヒデブッ!]」

「負けられない戦いがここにあります…」

「へっへっ…ヤッてやんよ!」「死にさらせぇーーやーー!」

「てめぇの血は何色だぁぁあああーーー!」



幼女が作ったプリンの残り争奪戦(そうだつせん)




壮絶なる奪い合いが始まっていた。

地獄絵図が繰り起こされている……南無…。


注・「私の分はしっかり確保していただきます。役得です」byメイド長。


ーーーーーーーーーー





後2~3話で「第1章~出会い編~」が終わります(説明編とも言うw)

これだけ短いのに…つ…疲れた…。


読者が少ないのが幸いして胃腸が痛くないです。嬉しくもあり悲しくもある

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