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庵字の秘密基地  作者: 庵字
スーパー戦隊最大の異端児『未来戦隊タイムレンジャー』
4/14

4.設定に寄り添った怪人の巨大化

「スーパー戦隊」といえば「巨大ロボ戦」は絶対に外すことの出来ない要素です。今も昔も、戦隊の主力商品といえば「ロボット玩具」です(余談ですが、戦隊よりは視聴年齢層を高めに設定していると思われる「仮面ライダーシリーズ」のほうは、フィギュアなどのミニチュア玩具よりも「変身ベルト」周辺の「なりきり玩具」をメイン商品にしているのが少し面白いなと思います。「ミニチュア玩具」の延長線上には「ガンプラ」や「スケールモデル」などのハイエイジ向けホビーがあるわけで、「ロボット玩具」での遊びと「変身ベルト」でのなりきり遊びを比べてみれば、一般的には「なりきり」のほうが低年齢向けの遊びだという印象があります)。

 そのため戦隊には、等身大の怪人と戦ったあとに、巨大ロボを使っての巨大戦を行うことが義務づけられています。ほとんどの作品において、巨大戦で戦う相手は等身大で戦ったのと同じ怪人です。なにかしらの手段、理由によって、一度倒された怪人が巨大化して復活するのです。本作の怪人「ロンダーズ囚人」もご多分に漏れず巨大化しますが、その理由とシーケンスはシリーズ屈指のユニークさを誇っています。

 30世紀でロンダー刑務所に収監されている囚人たちは皆、「圧縮冷凍」という刑を処されています。この圧縮冷凍とは、体のサイズを文字どおり「圧縮」され(画面での目算では十から十二分の一程度)、さらにカプセルの中に閉じ込められて刑期を過ごすというものです。冷凍睡眠のようなものかと思えますが、そうではなく、何と、圧縮冷凍中は「意識ははっきりしてい」て、「とても苦しい」と囚人のひとりが証言しています。ロンダー刑務所には様々な罪状で服役している囚人がいますが、どうやら『タイムレンジャー』世界の30世紀では死刑制度は廃止になっているようで、全ての刑罰は圧縮冷凍に統一されており、罪状の重さによって刑期が決まっているらしいです。ロンダー囚人の中にも、エネルギー窃盗で3年から、連続誘拐殺人で200年まで、刑期のスパンにはかなりの差がありました。と、ここで、「200年も閉じ込められてたら先に寿命が来て死ぬだろ」という突っ込みが出てくるところですが、そこのところの心配(?)はいりません。30世紀になると地球は多くの異星と交流を持つようになっており(タイムレンジャーのメンバーのひとり、タイムグリーンに変身するシオンも異星人です)、ロンダー刑務所は異星人専用の刑務所となっているからです(同時にこれは、タイムレンジャーが戦う囚人が怪物然とした外見のもの(ような着ぐるみ)ばかり、という理由付けにもなっています。いくら凶悪犯だからといって、戦隊が見た目人間そのままの敵と戦うわけにはいきませんからね)。中には数百年という寿命を持つ異星人もいるのでしょう。現在の感覚では、「いくら地球で罪を犯したからって、その犯罪者の母星に身柄を引き渡さないで地球で勝手に裁いていいのか」と思うところですが、当然そういった法整備も成されているのでしょう。地球上だけならまだしも、他の星となると身柄の引き渡しに渡航するだけでも難儀な仕事であるはずのため、「国籍(星籍?)に関わらず犯罪者は逮捕された星で刑を受ける」という取り決めがされているのかもしれません。

 巨大化の話に戻ります。ロンダー囚人は圧縮冷凍刑でカプセルに入れられている状態のところを、ドルネロたちに「解凍」されて復活します。一度でも圧縮冷凍を受けた囚人は、常に圧縮冷凍の「リバウンド」が起きる危険性を孕む体質となってしまいます。この「圧縮冷凍のリバウンド」というのが、いわゆる「巨大化」に相当します。囚人は圧縮冷凍刑に処される段階で、リバウンドを抑制するための「抑制シール」を体のどこかに貼り付けられることになっており、解凍後このシールを剥がす、もしくはアクシデントで剥がれることによって、体組織が20倍に膨張して「巨大化」してしまうというわけです。

 戦隊恒例のイベント「巨大化」を、ただ巨大化する、というだけで終わらせず、圧縮冷凍刑という物語上の設定と絡めて表現したというのは戦隊の中では珍しい例です。

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