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13日目 勇気の食事。


  現在の所持品

 冒険者カード 1枚

 パジャマ 1セット

 銀貨21枚 銅貨19枚

 水の入った水筒 1つ

 癒しの神の杖 1本

 装着型魔力測定装置・改 1つ


 「というわけで、皆さんと同じチームになりました、ヌアプール・サリーです。よろしくお願いします。」


 サリーさんが律儀に自己紹介をしてくれた。拍手だけ送っておこう。みんなから拍手を受けて、ぺこりとお辞儀していた。


 「よし!それじゃあサリーさんの歓迎会も兼ねて、パーッとやろうじゃないか!」


 パーっともなにも、今日の晩御飯は唐揚げだよ?千切りは作るけど、他の物は作る気ないよ?まぁお米はいっぱい炊いてきたし、お肉は結構な量あるから、人数分は用意できるけどね?


 「今日はエーヴァちゃん特製唐揚げパーティです!!」


 パーティなんて大したものじゃないと思うんだけどねぇ。下味しておいたお肉に片栗粉と小麦粉を混ぜたものをまぶして揚げる。炊飯器なんてものは見当たらないので、鍋でご飯を炊く。水は目分量でいいか、火は少しずつ弱めると良いとか聞いたことあるけど、めんどくさいからいいや。チラチラ様子見ながらやれば、それっぽいのが出来るでしょう。


 「手慣れてるんですねぇ。」

 「当然です!エーヴァちゃんの料理の腕は世界一です!!」

 「なるほど、それは味の調査をせねばなりませんね。」


 そんなこんなで出来上がり。野菜は結局キャベツが一番適してそうだったから、キャベツの千切りにした。


 うん、見た目は普通に唐揚げの並んだ食卓だ。


 「それで、誰が最初に味見・・・。もとい毒見をするの?」


 わざわざ言い直さなくても・・・。まぁ否定はできないけどね、私も味見してないし。


 「毒見だなんて、すごくおいしそうじゃないですか。私が食べてみますよ。」


 そう言って、サリーさんが唐揚げを一つ、箸で割った。あーあ。一口サイズにしておいたのに・・・見ーたーなー・・・。なかは透明で、のぞき込めば衣の裏側が見える。へぇ衣の裏ってそうなってたんだぁ。


 「・・・いやいやいやいや!なんですかこれ!?」

 「ほら、今日僕が呪術師を討伐しに言っただろう?」

 「え?あ、はい。死を運ぶ者(デス・ミュール)の後継者である死をもたらす者(デス・ブリンガー)ですよね。ギルドで話題になってました。」


 知ってる上に名前まで分かるのか。良く覚えられるよね。


 「うむ、そのデスなんちゃらだ。」

 「死をもたらす者(デス・ブリンガー)ですよ、それがどうかしたんですか?」

 「そいつの肉だ。」

 「バカなんじゃないですか?」


 私もそう思う。

 

 「それ、食べても大丈夫なんですか?」

 「サリー。何のためにこのチームにシーラがいると思ってるの?」

 「このためなんですか!?いや、シーラさんも嫌ですよね?死をもたらす者(デス・ブリンガー)って死神みたいな見た目してるんですよ?」

 「シーラはエーヴァちゃんの作ったものなら、毒でも完食して見せます!!」

 「一回落ち着きましょう!」


 サリーさんが食べようとするシーラを止める。律儀な人だ。


 「そもそも、後から効いてくるようなものだったら、毒見の意味もありませんよ。」

 「あ、それならエヴァの持ってるうさ耳で異常状態も確認できるよ。」


 え?魔力を測るだけじゃなくて、そんな機能も付いてるの?


 「まぁ問題は誰が付けるかなんだけど、僕は嫌だよ。ウサギにうさ耳はどうかと思うからね。」


 前は付けてくれた癖に・・・。まぁ私も付けたくないから、強くは言えない。


 「私も、ちょっとこれは恥ずかしいですね・・・。」

 「ふむ、ならば僕が

 「付けたら別れるからね。」

 「ダメだった。」

 「エーヴァちゃんも嫌がってますし。シーラがやるしかないようですね!!」


 シーラが私からうさ耳を受け取ると、頭に装着した。うん、良く似合ってるよ。プレゼントしてあげる。


 「ふおおおお!!エーヴァちゃんからのプレゼントです!もう一生外しませんよ!!」


 シーラに近づいてほしくない理由が、また増えてしまった。


 「でもそれ、自分の状態はみえないんだよね。」

 「つまり他の誰かが食べてみないといけないんですね・・・。」

 「ふむ、僕が食べてもいいが、そもそも僕に毒や呪いの類は効かないからな。」


 毒見役としては0点だね。


 「そうなると・・・。私が食べるしかないんですね・・・。」


 サリーさんが回りを見渡してそう言った。ユンはともかく、私に押し付けないのは優しさだろうか。


 「瀕死までなら、エヴァが治せるから、頑張りなよ。」

 「即死はダメなんですね!頑張ります!」


 回復役だからか。ていうか頑張ってなんとかなるものなの?


 「・・・そもそも普通のお肉を買ってくればいいんじゃないですかね・・・。」


 そう言いながらも、サリーさんは透明肉の唐揚げを口に運んだ。


 情報屋としては、食べたらどうなるかも気になるのかな?


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