12日目 夢のゼロ円生活。
現在の所持品
How to healer 1冊
冒険者カード 1枚
パジャマ 1セット
銀貨15枚 銅貨2枚
空の水筒 1つ
癒しの神の杖 1本
装着型魔力測定装置・改 1つ
ロボットサンドイッチ上 2つ
うーん・・・。
「どうしたの?珍しく困った顔して・・・。いや困った顔してるのはいつもか。」
そんないつも困った顔してるかなぁ・・・。してるか。
「まだサンドイッチの中身について気にしてるの?」
サンドイッチ?あぁ、今食べてるロボットサンドイッチ上のことか。いや、それはもうあきらめた。知らない物が多すぎて分析もままならない。少しづつ覚えていくことにしたのだ。今の悩みは違うとこ。
「・・・誰にも会わず家で出来る仕事ってないかな?」
「なかなか末期な悩みだね・・・。」
一応勘違いしないでほしいが、別に楽して稼ぎたいわけじゃない。人とコミュニケーションをとらなくてもできる仕事がしたいのだ。あと外に出たら人だらけなので、家から出たくないのだ。
「少なくとも僕はそんな仕事知らないねぇ。」
まぁそうだよねぇ。ウサギに仕事紹介しろってのも無理な話よね。誰かそう言ういうことに詳しそうな、頼りになりそうな人いたかなぁ?・・・あ、ダメだわ、そもそも私が質問できる相手がいないわ。そんなことを考えていたら、そういうことで頼りにならなさそうな人が顔を出した。
「やぁ、エヴァ君!おはよう!今から一緒に冒険に・・・そうか!じゃあ僕一人で行ってくる!」
勇者君は今日も元気です。なんで同じ人間なのにこうも違うかね?勇者君はこう、勇者です!って感じがするもんね。あれ?そういえば、私勇者君の名前知らない。
「・・・勇者君って名前なんていうの?」
「え?勇者だよ?」
・・・え?本名『勇者』!?名付けたお母さんが一番の勇者だよ!?もう生まれてきた時から、勇者!って感じだったのかなぁ?私も変わればああなれるのかと思ったけど、素質もあるよねきっと。
まぁそんなに元気いっぱいになりたいわけでもない。とりあえず生活に困らなければいいんだ。住む家はこの家でいいらしいから、目下の課題は食費だなぁ。今日の昼にサンドイッチを食べたらもう食糧が尽きてしまう。ていうか飲み水に関してはもう尽きてる。のど乾いた・・・。
ここの水道水って飲んで大丈夫なやつかな?あ、解毒すれば飲んだらまずいものでもいいのか。蛇口から水筒に水を入れて飲む。のどが渇いてれば水も美味しいよね。これで飲み物代は浮くわけか。いいね。
「あー。あんまり飲んで良い物でもないんだけどなぁ・・・。」
「・・・解毒すればいいでしょ?」
「・・・まぁ、そうだけどね?あんまり教えるべきじゃなかったかなぁ。」
ユンがなんとも微妙な顔でこっちを見てくる。いいじゃない別に。何食べても解毒すれば、お腹壊したりしないんでしょ?そういえば、ユンは前、草原の草で食事を済ませてたなぁ。
「・・・ねぇユン?」
「何?」
「・・・雑草っておいしい?」
「ダメだからね!?」
まだ何も言ってないのに・・・。雑草を食べ始めるとでも思ったのかしら・・・。
まぁそのつもりだったんだけどね?