表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
52/96

11日目 恐怖の寝起きドッキリ。


  現在の所持品

 How to healer 1冊

 冒険者カード 1枚

 パジャマ 1セット

 銀貨15枚 銅貨2枚

 水が半分入った水筒 1つ

 癒しの神の杖 1本

 装着型魔力測定装置・改 1つ

 ロボットサンドイッチ上 3つ


 「あ、目が覚めましたね。」


 目を開けると目の前にシーラの顔があった。どうやらシーラに膝枕されているようだ。目を覚ましたら自分をストーカーしている相手に膝枕されていた恐怖たるや。


 「安心してください!クンカクンカとお触りまでで我慢しました!」


 ・・・何が怖いって、そこまでやっておいて我慢したと言い切ったのが怖い。我慢しなかったら、私何されてたんだろう・・・。体を起こすと、シーラから距離を置く。


 「ユンユン~起きましたよー?」


 シーラはそう言いながら立ち去って行った。いつの間にあだ名なんて付けたんだろう。


 「やぁ、調子はどうだい?」


 そう言いながら、シーラと入れ違いでユンが入ってきた。ていうかそもそもここどこ?あとなんで寝てたんだっけ。


 「ここは勇者君の家みたいなものだね。城で倒れたから城からは離しておこうってことになったんだ。」


 ユンが説明しながらテクテク歩いてくる。何か違和感を感じるんだよなぁ・・・。


 「・・・ユン、歩き方変じゃない?」


 いつもはウサギらしくピョンピョコ走るのに、今は亀のように歩いている。


 「そうかな?まぁ、僕も長旅で疲れてるんだよ。」

 「・・・長旅って、勇者君使ってひとっとびじゃない。」

 「勇者君使ってって、君も結構なこと言うねぇ。移動は短くても、君が王様の前で倒れてその後大変だったんだからね?」


 そうか、ユンにも迷惑かけちゃったね。


 「・・・おいで、撫でてやろう。」

 「いや、今は良いよ。それよりずいぶん長い間寝てたけど、体調は大丈夫?」


 ・・・ユンがなでなでを置いておくとは・・・。これは相当疲れているか、本気で心配してるかどっちかだな。でも言葉で大丈夫って言っても、心配は消えないだろうなぁ。私そういうの言わないで我慢しちゃうタイプだし。あ、そうだ。


 (―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――。)


 「え?エヴァ?なにしてるの?」


 癒しの神の口づけを自分に使う。これで大丈夫じゃないなんて言わせない。空から女神様が降りてきて、私に口づけをした。あれ?前は魔力を半分くらい持ってかれたのに、今回は十分の一くらいしか減ってないな?なんでだろう・・・?まぁいいや、使える物は使っておこう。


 (―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――。)


 ユンの元にも女神様が口づけに行く。二連続でも嫌な顔一つせず来てくれる女神様マジ女神様。これで私もユンも元気いっぱいが保証されたね。ユンはそんな様子を驚いた様子で見ていた。


 「・・・マジかよ。」

 「・・・何か言った?」

 「いや、なんでもない。それより魔力は大丈夫なのかい?」

 「・・・うん、まだ8割くらい残ってる。」


 ユンが唖然とした顔をしている。別に発動できること知ってるんだから、そんなに驚かなくてもいいと思うんだけど・・・。

 

 「・・・エヴァ。悪いけど、君は勇者君のパーティに入らないといけなくなった。」

 「・・・あぁ、そういえばそんな約束したね。」


 王国に瞬間移動するお礼に入ることになったんだっけ。勇者君って朝昼晩冒険に出てる狂人なイメージなんだけど、私はどれくらいサボっていいのかなぁ?そんなしょっちゅうお出かけしたくないんだけど。あと報酬は10対0でお願いします。


 「そうか、覚えていてくれたならいいんだ。じゃあ、後で勇者君から詳しい話があると思うから。」


 そう言ってテクテク部屋を出ていった。変なユン、別にここにいればいいのに。


 撫で損ねたなぁ。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[良い点] ついにバレちゃった。 そしてこのユンは本物なのかな? それとも、今までウサギのフリをしてた?
2019/11/12 07:54 退会済み
管理
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ