11日目 知らない方がいいこともある。
現在の所持品
How to healer 1冊
冒険者カード 1枚
パジャマ 1セット
銀貨15枚 銅貨2枚
水が半分入った水筒 1つ
癒しの神の杖 1本
装着型魔力測定装置・改 1つ
ロボットサンドイッチ上 3つ
王命の手紙 1枚
勇者君達の案内で、この国に三つあるという冒険者ギルドの一つに連れてこられた。
すごく大きい。トナリノ町の冒険者ギルドの3倍はありそうだ。トナリノ町のギルドが小さいのかこのギルドが大きいのかは分からないけどね。
中に入ると、私を見捨てようとしたあのジャパニーズニンジャガールがいた。くノ一と呼ぶべきか。
「あ、見つかったんですね。早速で申し訳ないんですが、ユンさんに結んでる聖なる光を解除していただけますか?」
あ、はい。言われた通り、聖なる光を解除する。
・・・なんかこう、丁寧にお願いされると、なんでも言うこと聞きたくなっちゃうのって私だけ?私を見捨てようとした件について、もっと根に持とうとしてたのに霧散してしまった。私に恐喝と丁寧はNGでお願いします。
「ありがとうございます!ギルド長、指令通り、導きの玉をお納めいたします。」
ユンに結ばれていた玉を少女が拾っておじいさんに渡す。導きの玉ってどっかで聞いたことあるような・・・。あぁ、シーラが「合いたい人の場所を差す」とかいってたやつか。シーラの持ってたのはシーラを差しただけだったけど、元ネタがあったんだね。
「うむ、確かに。ご苦労であった。」
おじいさんが大仰に頷いている。さてと、目標は達成したみたいだし、私はハジマリノ村に帰ろうかな。
「それじゃあエヴァ。王様のところに行こうね?」
・・・なかったことにはなりませんか?
「待ってください。助けてもらったので、お礼がしたいのですが・・・。」
お礼と言われても欲しい物もないんだけどなぁ。王命を無効化する力とか持ってない?
「王命無効化してほしいって考えてますよ?」
「出来かねますね・・・。それが出来るのは王様だけだと思いますよ?
一応情報を専門にしてるので、なにか知りたいこととかないですか?」
知りたいことねぇ。今から会う、敵の情報とか?
「王様について知りたいそうです。」
「王様ですか・・・。それは、そのレベルの権力者なら誰もが一つは持っているという、黒い情報ですか?聞くと猛烈に後悔する可能性もありますが・・・。」
そんな情報お持ちなの?いや、いらないけどね?普通の一般人が知れるくらいので十分だよ?
「誰でも知れる程度のでいいそうです。」
「そうですねぇ。オオキナ大国の国王は、闇魔法の【変容】を得意とし、その本当の姿は誰も知らないとされています。本当の名前も分かっておらず、王様とか国王とか呼ばれることが多いですね。」
うん、ちょっと待って?私今、王様の説明聞いてるんだよね?闇の組織のボスの話じゃないよね?なんで王様、闇魔法得意なの?名前も見た目も不明って怖すぎるんだけど。
「性格は温厚で人当たりが良く、誰からも好かれるタイプですね。」
嘘じゃん。誰からも好かれるタイプの人は名前隠したりしないって、絶対何かやばいことやってきた人だって。
「そんなに緊張しなくても、優しい人なので大丈夫ですよ?」
聞かなきゃ良かった・・・。