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11日目 偽物だったら良かったのに。


  現在の所持品

 How to healer 1冊

 冒険者カード 1枚

 パジャマ 1セット

 銀貨15枚 銅貨4枚

 水が半分入った水筒 1つ

 ルクーセ特製サンドイッチ 1つ

 癒しの神の杖 1本

 装着型魔力測定装置・改 1つ

 ロボットサンドイッチ上引き換えコイン 3枚

 王命の手紙 1枚


 「おはよう、エヴァ。」

 「・・・おはよう。」


 とりあえず、身支度を整えなきゃなぁ、と思いながらベッドの中でゴロゴロする。なんていうか、行きたくもないところに行かなきゃいけない時って起きるのも嫌になるよね。


 「・・・私が起きたくなる言葉で励まして?」

 「えー?わがままだなぁ。うーん・・・。朝ごはんはルクーセおばちゃんのサンドイッチだよ?」


 おはようございます良い朝ですね。早速ショルダーバッグからサンドイッチを・・・。


 「はいはい、ご飯食べるのはオオキナ王国に向かう馬車の中にしようね?」


 うぐぐ・・・。まぁここで食べたら行くの明日にしちゃいそうだしね。朝ごはんだけを楽しみに、出かける準備を済ませる。


 「もう馬車に向かうの?」


 いや、その前に行きたいところがある。私はサンドイッチの引き換えコインを取り出して見せつけた。


 「あぁ、交換していくんだ。おいしいと良いね。」


 銅貨15枚もするんだよ?機械のお仕事だけど、量産系だからこそ、素材の良さは出ると思うんだ。クッティの無人販売所に向かう。


 いくら無人とはいえ、開店時間は決まってるかもしれないという不安もあったけど、ちゃんと開いていた。結構早くから開いてるんだね。それとも24時間かな?


 いつものロボットを前に固まる。・・・コインってどうやって使うんだろう。お支払いの時に入れればいいのかな?それとも先?とりあえず、紅茶だけ買っちゃおうかな。あ、でも今水筒に水入ってる・・・。薄い紅茶か水か・・・。水だな。


 水の小を注文する。


 キュイイイイイイ! ガシャアアアアン!! ドガアァアアアン!!!


 「水だけでもこの音するんだね・・・。」


 うん、私も初めて知った。いや、おかしいよね?水注ぐだけじゃないの?


 ロボット君が壁の穴から手を取り出すと、トレーの上には水の入ったコップとクッティが乗って出てきた。


 「久しぶりじゃの?」


 ・・・いや、なんで出てきたの?


 「これで二回目だね、朝早くからご苦労様。結構な頻度で起きるイベントなのかい?」


 そういえば2回中2回ともユンを連れてきた時だ。私は呼んでないし、会いたいとも思ってないんだけどね?


 「いやのぉ?珍しいものを見つけたらみせに来いとは言ったものの、嬢ちゃんの方から話しかけてくる未来が見えなくてのぉ?」

 「あぁ、それで自分から会いに来たのか、勇者君と同じパターンだね。」


 ・・・そういえば勇者君も、行く気になったら言ってくれと言いながら、しょっちゅう誘いに来てたのには、そういう理由があったのか。せめて日をまたげと思ってたんだよねぇ。そういう意味ではクッティの方が良心的だ


 「まぁ勇者君の方は僕の入れ知恵なんだけどね。」


 ・・・ユンの馬車内での撫で方が決まった。綺麗な毛並みが維持できると思うなよ・・・。


 「まぁそういうわけじゃ!なにか珍しい物はないかの?」


 そんなこと言われても特にはない。・・・王命の手紙を差し出してみる。持ってってくれたら、行くの先送りにしよう。


 「ん?なんじゃ?オオキナ王国の国王の命令書じゃな?確かに珍しいは珍しいが、こういうことではないのだがのぉ。うむ、間違いなく本物じゃ。」


 それはそうだろう。偽物だったら、ユンを使って勇者君に苦情のテレパシーを送るところだ。クッティは残念そうに戻っていく。あぁ、待って。コインの使い方。コインを突き出す。


 「ん?なんじゃ?」

 「使い方が聞きたいんじゃないかなぁ?」

 「あぁ、購入してからお金の代わりに入れればいいぞ?」


 聞くことは聞いたのでお辞儀して見送る。ありがとうクッティ。早速注文してみる。特に問題なくコインを使うことができた。これで今日の昼と夜と明日の朝まで持つな。


 「馬車に向かう?もしあれなら、勇者君呼んでもいいよ?」


 いや、瞬間移動は私の心の準備ができないから嫌だ。


 「・・・馬車で。」

 「まぁ、僕はいいんだけどね。距離あるし、お金もかかるよ?」


 ・・・うーん。必要経費ってことにしよう。


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