10日目 王様って何する人?
現在の所持品
How to healer 1冊
冒険者カード 1枚
パジャマ 1セット
銀貨16枚 銅貨9枚
水の入った水筒 1つ
ルクーセ特製サンドイッチ 2つ
癒しの神の杖 1本
装着型魔力測定装置・改 1つ
ロボットサンドイッチ上引き換えコイン 3枚
王命の手紙 1枚
「・・・王国ってどうやっていくの?」
行けと言われてもどうやって行くかが分からない、詳しそうなユンに道案内してもらおう。
「トナリノ町から馬車で一本だよ?」
案内するほどのことでもなかったらしい。じゃあとりあえずトナリノ町に行こうか。
出発する前にハジマリノ村を見渡す、やり残したことはないよね?ルクーセおばちゃんにもあったし・・・。あぁ、広いお風呂は入りたかったなぁ。でも、強面スキンヘッドのおじさんは、いい人って分かってても、どうしても苦手だから諦めようかな。
トナリノ町行きの馬車に乗り込む、一日に二度乗ることになるとは・・・。御者さんは同じ人なので、何となく気まずい。いや、相手は気にしていないんだろうけどね?
馬車が出発すると、中でお昼ご飯にする。ユンにもルクーセおばちゃんのサンドイッチを分けてやった。
「うん、これはおいしいね。素材自体に違いは見られないのに、なんでこんなに違うんだろうね。」
うんうん、さすがはルクーセおばちゃん。誰に食べさせても好評だね。おいしいサンドイッチを食べていたら、トナリノ町に着いた。
「うーん。この時間から行くと、着くのが夜になっちゃうね。明日の朝から行った方がいいと思うよ。」
着いた先のことまで考える、有能なウサギだ。特に否定する理由もないので、言われた通り今日はトナリノ町で泊まることにする。
「おう、嬢ちゃん。今日は早いな。まぁ、嬢ちゃん用に開けてあるから、別に大丈夫だぜ?」
まだ日が落ちる前だったので、ポフィーちゃんは人間モードでお出迎えしてくれた。いつ来てもいいとは言われていたけど、さすがに早すぎたかな?いつもありがとうございます。
「・・・今日はダンディだね。エヴァは明日からオオキナ王国に行くことになったから、しばらく来れないかもしれないんだ。いろいろお世話になったね。」
そういえばユンがこっちのポフィーちゃんに会うのは初めてだっけ。特に戸惑うことなく、お礼を言っているユンはすごいと思う。
「そうか、寂しくなるな・・・。またトナリノ町に来た時にはよろしく。」
そう言ってバチッっとウィンクをしてくる。ダンディなままやると結構様になるなぁ。今までの感謝も込めて深く頭を下げると、銀貨一枚を渡して鍵をもらい部屋に向かう。
「寝るまで時間が結構時間あるけど、また祝言の練習?」
そうしようかとも思ったけど、明日向かうオオキナ王国とやらの情報が欲しいかなぁ。ユンを撫でまわしながら、質問してみる。
「・・・オオキナ王国ってどんなとこ?」
「あー・・・。あんまり聞かない方がいいと思うよ?ほら、明日のお楽しみってことで。」
「・・・おすすめの宿とかある?」
「えー?勇者君王国に家持ってるからなぁ。宿は詳しくないかな。」
「・・・ご飯買えそうなところは?」
「それならいくつか知ってるけど・・・。勇者君が利用してたところって、僕の見立てだと高級店だから、あんまりおすすめは出来ないよ?」
「・・・王様ってどんな人?」
「さぁ?僕はあったことないなぁ?」
・・・使えないウサギだ。
「ちょっとぉ。感情が撫で方に出てるよ?あー。分かった、分かったから。ちょっと勇者君に聞いてみるから。王様の人柄聞けばいいんだね?」
ユンが耳をピコピコ動かし始める。勇者君と通信中なのだろう。
「えっとねぇ。王様とは思えないほど、気さくで明るくていい人だって。今回のこともエヴァが嫌がるのを先に聞いていたから、王様は呼ばないように頑張ってくれたんだけど、ちょっと有名になりすぎて合わざるを得なくなったんだってさ。」
王様って、有名な人とは会わないといけないルールがあるの?王様のやらなきゃいけないことなんてよくわかんないや。
聞く限りはすごくいい人そうだし、そんなに怖がらなくても大丈夫そうかなぁ?でもなぁ。
「・・・人づてに聞いた、人の評価って当てにならないイメージ。」
「不安なのは分かってるつもりだけど・・・。そう思ってるなら聞かないでくれない?」
ユンに若干あきれ顔でそう言われた。
ごもっとも。