表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
31/96

8日目 物の価値は人それぞれ。


  現在の所持品

 How to healer 1冊

 冒険者カード 1枚

 パジャマ 1セット

 銀貨17枚 銅貨12枚

 空の水筒 1つ


 無人販売所に付くと、ロボット君の出してくれるタッチパネルを操作して、いつものセットを注文する。いつも通り、ものすごい音が建物内を駆け巡る。


 キュイイイイイイ! ガシャアアアアン!! ドガアァアアアン!!!


 「・・・すごい音だね。これ、大丈夫なの?」

 「・・・いつも通りだから、異常はないと思う。」


 チーン


 ロボット君が壁に開いた穴から手を取り出すと、トレーの上にはいつものセットと、・・・人が一人乗っていた


 「待っておったぞ!」


 うさ耳白衣の緑茶髪ガールだ。手には昨日渡した杖を持っている。異物混入じゃないのこれ?


 「この杖の解析は終わったのじゃ!内容を聞くかの?」

 「この人がこうやって登場するのもいつも通りなの?」


 いや、それはいつも通りじゃない。初体験だ。もし、いつもこうなら、私がここに何度も足を運ぶことはなかったであろう。


 「・・・ウサギが喋っておる・・・。このウサギは貸しては・・・くれれぬのか・・・。」


 それは私が撫でるのに必要だからあげません。なんか解剖とかされそうだし・・・。

 ていうかちょっと待って、この世界のウサギは喋るのが普通じゃないの?私の周りでそこに突っ込んだ人、誰もいなかったんだけど。みんなのスルースキルが高いだけ?


 「申し訳ないけど、研究される気はないんだ。杖の解説だけしてもらえるかな?」

 「うむ、ウサギは残念じゃが。もちろん、杖の解説はさせてもらうのじゃ。この杖は、【癒しの神の杖】本物じゃな。」


 あぁ、どこかで見たことあると思ったら、一昨日の朝降臨した女神様が持ってたのか・・・。ちょっと待って本物ってどういうこと?レプリカとかじゃないの?


 「本物?どういう基準で本物なの?」

 「うむ、この杖の素材は神木と言って、この世では手に入らぬ代物じゃ。どんな衝撃を与えようとも、傷一つつかぬ代物じゃ。さらには、自動修復の効果が全体に漏れなく掛かっておるので、仮に粉々になろうとも、燃えて灰になろうとも、かけらでも残っておれば、元通りじゃ!」


 なんかすごいこと言ってる。そもそも傷一つつかないなら、治る機能いらなくない?


 「この杖の効果もすごいんじゃぞ!!発現させる奇跡の消費魔力が10倍になる代わりに、効果と範囲が30倍になるのじゃ!!!」


 すごい!一人にかける1のヒールが、30人にかける30のヒールになるんだ。魔力10倍だから、単純に90倍の効率が出ることになる。でもいらないね?使いにくくてしょうがないね?味方治すつもりが、敵まで治しちゃいそうだね。


 「このような素材で、このようなぶっ飛んだ効果の装備は、神器と呼ばれる物しかないのじゃあああ!!!!」


 すごいテンション上がってる。ちょっと落ち着いてほしい。


 「そんなものがあるんだ。ちなみにお値段おいくら?」

 「こんな貴重な物に、値段なんぞ付けられるわけなかろう?」


 うわーお、プライスレス。扱いに困るね。


 「この杖は返すぞよ?あと、面白い物を研究させてもらったお礼に、これをやろう。」


 クッティがロボット君を操作して、何かを注文する。ロボット君が壁に開いた穴から取り出したのは。


 「これは【装着型魔力測定装置・改】じゃ!」


 クッティがつけているものと瓜二つなうさ耳だった・・・。


 「魔力の他に、各種適性を見ることができる代物じゃ。昨日来た時に、私の付けているものに興味を示しておったからの。今日は本物のウサギを連れているところを見ると、お主、相当のウサギ好きじゃろう!?」


 いや、そうでもないんだけど、ていうかうさ耳なんて恥ずかしくて私は付けられない。しかも、改良型ってことは、クッティの付けてるのより高いんだよねきっと。これ、金貨3枚以上するってことだよね?受け取ると、すぐにショルダーバッグの中にしまう。おそらく取り出すことはないであろう。


 やたら価値だけ高い、いらない物が二つも増えてしまった・・・。


 「なんじゃ、あんまり嬉しくなさそうじゃの。」

 「まぁ、エヴァがウサギ好きかどうかはともかく、喜んでうさ耳をつけるとは思えないよね。」


 クッティが唸りながら悩み始めてしまった。そもそも私は何もしてないし、お礼なんかいらないんだけど・・・。うさ耳を喜んで受け取ればよかったかな?


 「そうじゃ、いつもサンドイッチを買っていくのはお主じゃろう。サンドイッチの上と交換できるコインをやろう。」


 それは欲しい。普通に欲しい。


 「なんじゃ、こんなので良いのか?ではおまけとして、今手持ちに3枚あるから全部やろう。」


 上の文字が描かれたコインを三枚受け取る。ついにあのやたら高いサンドイッチの味が分かるのか。コインを掲げながら頭を下げる。卒業式で卒業証書を受け取るときの気分だ。


 「それじゃあの。また、何か面白い物を手に入れたら、みせに来るがよいぞ。」


 クッティがそう言いながら立ち去っていく。あ、うさ耳はいらないから、返せば良かったなぁ。


 変に高い物を持ってると、落ち着かない。どうしようかと考えていたら、ユンと目があった。うさ耳を取り出して差し出してみる。


 「・・・つける?」

 「・・・いや、自前のがあるんだけど・・・。」


 まぁ、そうだよね。



 銀貨の枚数少なくない?って思ったら、教会での報酬全然追加してませんでした。

 おのれ、タフティ。


 ごめんなさい、タフティは毎回ちゃんと渡してます。実は渡してないとかいう仕様ではありません。


 見直しながら、修正させていただきました。銀貨の合計が5枚くらい増えました。

 銀貨の枚数だけなので、お話の内容に問題は無いと思いますが・・・。


 本当にごめんなさい!!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ