1日目 ヒーラーってこんな仕事なんだ・・・やりたくないなぁ。
とりあえず木陰に腰を下ろしてHow to healerとやらを読んでみようかな。
How to healer 目次
初めに ・・・・・・・・・・003
ヒーラーとは ・・・・・・・・・・005
ヒーラーの使える奇跡、祝言一覧 ・・・・・・・・・・009
ヒーラーの適性があるあなたへ ・・・・・・・・・・126
あとがき ・・・・・・・・・・128
本の中身はほとんど奇跡と祝言の一覧みたいだ。祝言って結婚式のこと?
初めに
『やぁ、皆!皆が今、この本を読んでいるってことは・・・ヒーラーについて知りたくてうずうずしてるってこと。そうだろう?』
私の中でこの本の作者が海外の通販番組に出てくる筋肉質の男に決まった。さわやかな笑顔とオーバーリアクションでぐいぐい来るタイプだ。とりあえず挨拶は飛ばそう。
ヒーラーとは
『まず、ここではそもそもヒーラーとは何かを教えていくよ!
ヒーラーとは、癒しの神を称え、崇める祝言を述べることにより、神の奇跡を発現させ、モンスターとの戦いで傷ついた味方を回復することが主な仕事なんだ!』
・・・待って、モンスターと戦わなくちゃいけないの?私の運動神経は控えめに言って下の下だよ?あぁ、でも私がヒーラーなら自分で戦わなくても後ろで奇跡とやらを発動させてるだけでいいのか、悪くないかも。
『祝言は一文字でも間違えれば意味をなさないんだ!かといって慎重に唱えすぎれば回復が間に合わず、味方を助けられないかもしれない!オーマイガーット!
ヒーラーを目指している君は、この本をしっかり読んで、祝言を間違えず、素早く唱えられるようにしておこう!』
・・・え?
『君がヒーラーとして成功するために最も大切な事は何かわかるかい?
・・・・・・・・・・・そう!一緒に冒険する仲間だ!
ヒーラーは仲間がいてこそ真価を発揮する職業なんだ!自分が無事でも味方が全滅してしまえば、自分では戦えないヒーラーは・・・そう!もうお手上げだ!たくさんの人と出会い、心から頼れるような仲間を探そう!』
・・・え?
『ヒーラーの仕事は回復だけ?ノンノン!全体を見渡せる場所にいることが多いヒーラーは指揮官を務めることも多い!ヒーラーがリーダーのチームも少なくはないぞ!
君が優秀なヒーラーになりたかったら戦術を学び、状況判断能力を身に着け、味方を勝利に導く指示を飛ばせるヒーラーになろう!』
・・・え?
つまり、頼りになりそうな仲間を探して信頼関係を築き、祝言による奇跡と指示を間違えないように飛ばさないといけないと。
・・・・・無理。
まず指示を飛ばしている自分が想像できない。そもそも私と一緒に戦ってくる人がいるとは思えない。
一人で戦える職業がいいなぁ。