0日目 どうでもいいプロローグ
十二月下旬、今日は私の地元では珍しく雪が積もるほど降っていた。
学校から帰ると、しんと冷えた薄暗い廊下だけが私を迎える。
ただいま。
頭の中だけで事務的に帰宅を伝える。寒い・・・お風呂沸かさなきゃ。
傘をたたみ、玄関に置かれている傘立てに入れると、びしょ濡れになったブレザーを脱ぐ。・・・あぁ、洗濯しなきゃいけないかなぁ。
カバンとブレザーを廊下の隅に放り投げると、真っ先にお風呂場に向かいお風呂を沸かす。浴槽の栓が閉まっていることを確認したら、いつもの習慣で隣の洗面所に行き手洗いうがい。・・・あとついでに顔も洗ってしまおう。・・・油性か。
お風呂が沸くまでに時間があるな。廊下に戻り、カバンの中からお弁当箱を取り出すと台所へ。
お弁当箱の中に入っているものをゴミ箱に捨てる。空になったお弁当箱はいつもの癖ですぐに洗ってしまう。
お風呂に入る準備しないとなぁ。流しの隣には包丁立てと昨日のうちに作って、ラップで包んで寝かせていたスポンジケーキがある。・・・まぁそれはもうどうでもいいや。
お風呂の準備を終えるとお風呂場へと向かう。まだ早いかなぁ?
ふたを開けて浴槽を覗くと三割くらい溜まっていた。もう少し待った方がいいかな?でもお湯を入れながら入ればいいよね?
ちょっとものぐさな気もするが早く入りたい。待つことはやめて、私は湯船に身を沈めた。
今日は寒いなぁ。