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蒼海の魔槍(グングニル)~超高速ロケット魚雷で日本が無双  作者: もろこし


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第二十話 ミッドウェー 幻の勝利

大変お待たせしました。


ミッドウェー海戦の前半部分として米潜水艦との闘いをお送りします。

――ミッドウェー西方海上 戦艦武蔵 昼戦艦橋


「長官。こちらにいらしたのですね」


 昇降機エレベーターを降りた宇垣参謀長が窓際に立つ人物に声を掛けた。


「あぁ、ここからの眺めは良いからね。いい気晴らしになる」


 そう言って山本五十六連合艦隊司令長官は窓外を眺める。


 1943年(昭和十八年)3月、大和から連合艦隊旗を受け継いだ戦艦武蔵は多数の艨艟達を従えミッドウェーに向けて進撃していた。海面からおよそ34mもの高さに位置し20㎞以上先まで見通す事ができる昼戦艦橋からは、その艦隊の全容を一望する事ができた。


 艦隊は大きく3群に分かれている。前衛は山本の座乗する武蔵を含む戦艦を中心とした主力部隊。その100海里北方には二航戦、五航戦を中心とした空母部隊、そして最後尾に陸戦隊を乗せた輸送船とそれを護衛する攻略部隊が続く。いずれも前方に傘型に水雷戦隊を展開した第一警戒航行序列で進んでいた。


挿絵(By みてみん)


 今では東南アジア、豪州方面の戦火が収まり欧州との交流も復活している。後顧の憂いが無くなった日本海軍はウラジオストク攻略に割いた戦力を除くほぼ全力をこの作戦に充てていた。


挿絵(By みてみん)


 少しは明るくなった山本の声を聞いて宇垣はホッとした。なにしろ柱島を出立して以来、山本の機嫌は最悪だったからである。


 先月、ミッドウェー攻略部隊の出撃に先んじて行われたウラジオストク攻略は滞りなく進んでいた。喜ばしい事に一航戦とそれに随伴する艦艇に損害は無い。地上支援も精力的に行われており陸軍からは多数の感状も出されている。


 恐れていた市街や市民への影響も最小限に留まっていた。陛下も殊の外お喜びの御様子と仄聞している。じきにウラジーミルによる建国宣言も出されるだろう。


 戦況は明るい。しかし本土からそういった情報が届く度に山本の機嫌は悪くなっていった。お蔭で会議の空気も最悪である。日記のネタには困らなくて助かるのだが……そのような事を考えた宇垣は山本を呼びに来た理由を思い出した。


「六艦隊から最新の報告が届きました。長官室でご覧になりますか?」


「いや。ここで聞かせてもらえないかな。概略でいいよ」


 珍しい事もあるものだ……宇垣は内心驚いた。長官とまともに会話したのは何日ぶりだろう。最近は対ソ戦も一段落して本土からの報告も減っている。逆にこちらが敵地に近づいた事で長官の気分も高揚してきたからか。宇垣はいつも通り心の動きを顔に出さずに答える。


「はい。まず昨日に真珠湾を出た敵艦隊についてですが今も捕捉出来ておりません」


「敵は陸上機や飛行艇で昼夜の別なく哨戒してるんだろう?小松君も苦労してそうだね」


「今年から採用した新しい哨戒手法に慣れていない為かもしれません。それと残念ながら我が方の潜水艦が何隻か失われた様です」


「ほう。例のドイツから報告があったという新型爆雷かね?」


「その新型爆雷については戦訓報で対処方法が周知されております。分かっていれば対応は難しいものではありません」




 戦訓報とは、文字通り戦闘詳報に代表される報告書、同盟国や諜報により得られた情報を戦訓の形でまとめた物である。作成は陸海軍各々で行われており陸軍は作戦部、海軍は軍令部の手で編纂が行われ、各部隊に配布されている。


 今年1月のPQ-18船団襲撃でUボートに対して米軍が使用した音響追尾爆雷についても、ドイツからの情報に基づきその特徴と対応策が記載されていた。


 この戦訓報の発行と活用はごく最近に始められたものである。これは昨年秋から始められたドイツとの技術交流会の影響であった。


 交流会においてドイツは様々な戦訓情報を日本側へ開示してきた。ドイツとしては軍隊ならば当然行われている事であり、それ程重要な内容とも思っていなかったのだろう。だが日本側、特に海軍は全く戦訓情報を出す事が出来なかった。


 一応、陸軍はそれなりの情報をドイツ側へ提示する事が出来た。これまでも総務部教育課で細々とではあるが戦闘詳報の研究を行い戦訓報を発行していたからである。


 だが海軍は違った。戦闘詳報の管理は主計課の担当であり倉庫に仕舞われるだけである。その活用もたまに軍令部からの問い合わせに対応する程度であった。このため海軍は何も出せなかったのだ。


 つまり海軍はドイツと陸軍に対して赤っ恥をかいたことになる。得意げに戦術研究や兵器情報を発表した後だけに陸軍との差は大きかった。


 この後、陸軍は戦訓研究の管轄を総務部教育課から第一部(作戦部)に移し人員も増強した。当然ながら海軍も何もしない訳にはいかない。戦闘詳報の管理自体は主計課のままとしたが戦訓研究部署として軍令部の第一部第二課を拡充し慌てて陸軍同様に戦訓報を作成し始めたのである。


 官僚組織というものは器が与えられれば勝手に動き始め拡大していくものである。そして研究すべき対象は既に山の様にあった。おかげで第二回目の技術交流会には陸海軍ともにドイツに見劣りしない戦訓研究を提示出来る様になっていた。今やその情報は戦術だけでなく各種装備の改善にも生かされる様になっている。




「今回の喪失原因は件の新型爆雷ではない様です。六艦隊司令部では敵輸送船団への襲撃を企図し護衛艦艇と交戦した結果、喪失したものと見ています」


「なんで襲撃しちゃうかなぁ。六艦隊の連中は本当に血の気が多いねぇ。やっぱりもう少し指示を細かくすべきだったかな」


「はい。もっと目的と行動指針を明確にすべきだったかもしれません。今後反省すべき点かと思われます」


「それにしても今更うちの潜水艦が敵艦に遅れをとるとはねぇ……それで新型爆雷でなければ一体何にやられたんだい?」


 話が作戦指導の瑕疵に繋がりかねないと感じた山本は話題を逸らした。


「どうやら敵は新型の対潜専用艦を投入した模様です」


 宇垣は山本の内心に気付いたが表情に出さずに話を合わせる。


「飛行艇母艦の次は対潜専用艦か。まったく金持ちの国というのは羨ましい限りだね」


「幸い交戦した伊34が撃沈に成功しております。その報告によれば手管が分かっていれば対応も可能な様です。しかし知らずに近づけばかなり危険です」


 そう言って宇垣は敵の新型艦や戦闘の推移を簡単に説明した。


「それでよく生き残れたねぇ。なるほど伊34と言えば例の中佐の艦か」


「はい。ただし伊34もかなり危ない状況だった様です」


「さすが英雄殿は違うねぇ。まぁ二課の連中もドイツへ報告するネタが増えて喜ぶかな。それで敵艦隊はまだ捕捉できていないと」


「おそらく航路を大きくはずれ南北いずれかに韜晦しているのでしょう」


「姿を晦ましたのが昨日なら敵艦隊が来るのは早くても二日ほど先か。でもミッドウェー島の敵はそうもいかないね。我々も索敵も強化すべき時期かな?」


「はい。ミッドウェー島まで700海里(約1300km)を切りました。敵は600海里(約1100㎞)付近に哨戒ラインを設けていると予測されます。そろそろ奇襲を避けるためにも警戒強化は必要でしょう」



 宇垣の言葉通り日本軍の来襲を予期していた太平洋艦隊司令部はPBY飛行艇による哨戒網の最外郭をミッドウェーから700海里付近に設定していた。そして昨日既に日本の艦隊を発見していたのである。だが電波封止を徹底し電探を作動させていない日本艦隊はこれに気付いていなかった。


 PBYは本来雷撃も可能な機体である。以前ならば夜間雷撃による先制攻撃も可能であったが対潜哨戒専用機に改修されてしまった今ではそれも出来ない。だが米軍は代わりとなる戦力を既に大量に配置していた。




――ミッドウェー西方 米潜水艦 SS-283 ティノサ


 水平線上には多数の艦影が見えた。更にその向うにも幾筋もの煙が見える。大艦隊と言ってよい数であった。


「間違いない。報告にあった日本の艦隊だ」


 潜望鏡を覗くローレンス・R・ダスピット艦長が呟く。その声は抑えられてはいるが興奮は隠しきれない。ティノサは今年1月に就役したばかりのガトー級潜水艦である。現在はミッドウェー西方海上で哨戒任務に就いていた。


「やはり司令部の読み通りでしたね」


 艦長の伝える敵艦隊の情報を書き留めながら当直士官が尋ねる。彼の顔も興奮で少し紅潮していた。


「呑気に縦陣で進んでいる。まだミッドウェーまで距離があるからだろうが対潜警戒もおざなりだな」


 これはダスピット艦長の誤解である。日本側も決して気を抜いている訳ではなかった。第一警戒航行序列は最も敵潜水艦を意識した陣形である。しかし対潜戦闘の経験が少ない故、現在では有効な陣形とは言い難いのも事実であった。


「連中、連戦連勝で奢っていやがる様ですね。少し戦争というものを教育してやりましょう。仕掛けますか?」


「そうしたいのは山々だが……一旦離れて司令部へ報告を入れよう」


 そう言うとダスピット艦長は潜望鏡から目を外し当直士官に向き直った。


「敵は大艦隊だ。本艦一隻で攻撃をかけても戦果はたかが知れている。時間をおけば集結できる味方も増えるだろう」


ダスピットの決定に当直はやや不満げな様子だった。ダスピットは苦笑すると言葉を続けた。


「それにまだ日が高い。夜に攻撃すれば敵もより混乱し戦果も拡大できる。今頃は近くにいる他の艦長らも同じことを考えているはずさ」


 そう言ってダスピットは愛用の眼鏡をくいと直すとニヤリと笑った。


「その方が教育効果・・・・も高まるってものだろう?」




――ハワイ 米海軍 太平洋艦隊司令部


「問題ない。むしろ私としては願っても無い話だ。君らが来なくともいずれ私は艦隊の出撃を指示していた。いつでも出撃出来る様に準備をすすめてくれ」


 時は先月に遡る。


 ハルゼーの訓練を装った出撃計画を黙って聞いていた太平洋艦隊司令のチェスター・ニミッツが言った。


「はぁ。それは……ありがとうございます、閣下」


 意気込んで陳情した出撃計画をあっさりと認められたハルゼーは拍子抜けして間抜けな返事をしてしまった。


「どうした?簡単に認められたのが不思議そうな面だな」


 ニミッツの顔に笑みが浮かんでいた。


「は、はい閣下。艦隊司令部は大西洋方面を重視していると思っておりました」


 くそっ、新任少尉じゃあるまいし。ハルゼーは司令官相手に阿呆面を晒した自分に内心毒づく。隣に立つスプルーアンスをちらと見ると顔に薄笑いを浮かべている。畜生。何かフォローぐらいしやがれ。こいつこうなる事を分かってやがったな。ハルゼーは再び毒づくと顔を引き締めた。


「その認識は間違っていない。本国の合衆国艦隊、キング作戦部長は大西洋方面を重視している。ソ連を信用する大統領の意向を尊重してな」


 そう言うニミッツの顔からは笑みが消えた。わずかに眉間に皺が寄る。


「しかし閣下はそれに同意されていない」


 調子を取り戻したハルゼーが口角をあげる。


「……何とか最低限の戦力は確保した。もっとも日本相手には心もとない限りだがな」


 指揮統制に関わりそうなハルゼーの軽口を無視してニミッツは憮然として答えた。



 ニミッツ以下の太平洋艦隊司令部は日本の動きに危機感を募らせ、本国に対し再三にわたって配備強化の要請を行っていた。しかしそれは思うように進んではいなかった。最終的に厳しい交渉の末、いくらかの戦力を太平洋艦隊へもぎ取る事に成功したものの、その内容は彼の満足できるものではなかったのである。


 1943年2月現在、米国は20隻の戦艦を有している。もっともその内5隻は修理中であり、残りの内11隻は低速な標準戦艦である。高速を発揮できる新型戦艦は今月就役したアイオワを含めても4隻しかいない(サウスダコタ・インディアナ・アラバマ・アイオワ)。


 本国との交渉の結果、ニミッツはなんとか戦艦5隻の配備を勝ち取る事ができた。しかしそれは彼の切望した新型戦艦ではなかった。英国戦艦がドイツの高速戦艦に苦戦した事からキングは新型戦艦を絶対に手放さなかったのだ。


 結局配備されたのはニューメキシコ級3隻とコロラド級2隻であった。近代化改装を終えた戦艦3隻と16インチ砲戦艦2隻は確かに有力ではある。だが何れも20ノット強しか発揮できない旧来の標準戦艦である。金剛級をはじめとする高速戦艦を有する日本海軍に対しては些か心許ないといえた。



 だが数だけは揃えられた戦艦の方はまだ良い。航空母艦、飛行艇母艦についての交渉は更に厳しかった。


 米国は英国からの譲渡艦を含め現在6隻の正規空母を有している(サラトガ、エンタープライズ、ヨークタウン、ホーネット、エセックス、ヴィクトリアス)。エセックス級を改設計したイントレピッド級飛行艇母艦は未だ建造中であり、インデペンデンス級軽飛行艇母艦もようやく2隻が就役した所である。護衛空母、護衛飛行艇母艦についてもサンガモン級4隻が就役したばかりであり、カサブランカ級はまだ一隻も完成していない。


 一刻も早くソ連支援の大西洋ルートを再開させたいルーズベルトにとって、船団護衛に必要な空母と飛行艇母艦は重要な艦であった。大統領の意向を重視するキングがそれらを簡単に手放すはずは無かったのである。


 その結果、太平洋に配備された空母はエンタープライズとヨークタウンの2隻のみであった。飛行艇母艦も船団護衛用にサンガモン級2隻をようやく得られたに過ぎない。足りない分は胡乱な新型対潜専用艦(アイランド級)で賄えとの事だった。


 仕方なくニミッツは得られた戦艦と空母で二つの任務部隊を編成した(TFナンバーは本年度から始まった基準による)。水上戦闘艦部隊の司令官はハルゼーの推薦でスプルーアンスを抜擢している。


挿絵(By みてみん)


 当然ながら、この戦力では予想される日本の艦隊戦力に対して不安を否めない。


「基地航空隊があるだろう」


 それが配備を渋ったキングの答えだった。確かに地上基地の航空機と連携すれば日本の空母や戦艦にも対抗できるかもしれない。陸上機や飛行艇の哨戒範囲内に艦隊を留めれば安全かもしれない。しかしそれでは作戦に大幅な制限が掛かってしまう。積極的な作戦など行えない。


「だが手が無い訳ではない」


 ニミッツはそう言うと一人の男を部屋に呼んだ。入ってきたのは潜水艦部隊の司令官であるロバート・H・イングリッシュ少将であった。


 彼の指揮する太平洋艦隊潜水艦部隊は開戦時には30隻足らずの潜水艦しか保有していなかった。だが今ではアジア艦隊の潜水艦部隊を吸収し新造艦も加わった結果100隻以上にその規模が拡大している。


 それ程の戦力を有しながら彼の艦隊は目立った活躍を出来ていなかった。潜水艦自体に問題は無い。むしろ装備や静粛性において日本の伊号より遥かに優秀である。しかし開戦劈頭の魚雷大量喪失と、その後の戦線の大幅後退により活躍の場を得られないまま無聊を託っていたのである。


 なかなか戦果を挙げられない現状にイングリッシュ少将は焦りを感じていた。そんな彼にとって水上艦の戦力不足下への日本軍の襲来は潜水艦と自らの評価をあげる好機と言えた。


「不足する戦力は我が潜水艦部隊が補います。ミッドウェー西方およびハワイ西方に潜水艦を多数配置し、基地航空隊と連携して初動で敵艦隊を索敵迎撃します」


「どのくらい投入できるんだ?数が揃わんと足の遅い潜水艦ではすり抜けられるぞ」


 ハルゼーは胡散臭そうな目で尋ねた。日頃からイングリッシュは功を焦るあまりスタンドプレー的な行動が目立っていた。それに部下に失敗の責任を押し付けているという悪い噂も聞こえている。スタンドプレーについてはハルゼーも人の事を言えた義理ではないが、部下を粗末に扱う様な男を彼はあまり信用していなかった。


「ミッドウェー西方に外洋任務可能な新S級以降の新型艦すべてを投入します。現状で70隻は投入可能です。ハワイ周辺には残りの潜水艦を配置します。やや旧式の艦ですがこちらも30隻ほどになります」


 そう言いながらイングリッシュは壁の地図に指を走らせた。


挿絵(By みてみん)


「……悪くない話だな。潜水艦で弱らせて俺の空母部隊とお前の戦艦部隊で叩く訳か。下手すりゃ俺たちの出番はねぇかもしれんぞ」


 人としては信用できないが戦争は数である。イングリッシュの案に満足したハルゼーは隣に立つスプルーアンスを肘で小突いた。


「日本軍はホワイトサンダーを持つ潜水艦で戦争を優位に進めています。しかし潜水艦を使われる事には慣れていないでしょう。確かに効果的かもしれません」


 少し考えてスプルーアンスも頷く。


「それだけでは有りません」


 イングリッシュは野心を隠そうともせずギラついた目で不敵に笑った。


「作戦に参加する艦は全て新型魚雷・・・・を装備します。連中に高速魚雷が自分達だけのものでない事を思い知らせてやりましょう」




――戦艦武蔵 夜戦艦橋


「近傍海域から発信される不審電波が急増しています。おそらく敵の航空機か潜水艦と思われます」


 黒島亀人首席参謀が窓際に立つ山本に意見を述べた。その表情は硬い。


「我々の艦隊は敵に捕捉されたと言う訳だね。予定より随分と早かったかな」


 山本が窓外を眺めたまま尋ねる。間もなく日が変わる時刻である。南洋特有の明るい星明りの下でも第一砲塔の巨大な姿は闇に半ば溶け込んでいる。


「はい。間違いありません。今更針路を韜晦しても効果は無いと思われます。今晩中にも敵潜水艦の襲撃が予想されます。明朝には敵の航空攻撃もあるでしょう。速やかに電波発信の解除と陣形変更を具申します」


 艦隊は現在、無線封止のまま第一警戒航行序列で航行を続けていた。無線や電探を作動させなければ効果的な対潜戦闘ができない。今の陣形のまま航空攻撃を受ければ防空に不安がある。後方にいる空母部隊や攻略部隊との連携も必要である。


 奇襲作戦を好む黒島にとって自らの存在を曝け出す電波発信は好ましいものでなはい。しかし現況では自分たちが逆に奇襲を受ける可能性が極めて高い事を肌で感じていた。もう一刻の猶予も無い、彼の勘がそう告げていた。


「いいよ。只今を持って無線封止は終了しよう。後方の空母部隊と攻略部隊にも通達してくれ。対潜対空警戒を厳に。夜が明けたら第三警戒航行序列に変更だ。索敵と直援も出そう」


 山本の答えに黒島は安堵の表情を浮かべた。急いで命令を伝達するため当直を呼ぼうと振り返る。



 確かに彼らの判断は間違ってはいなかった。しかしその判断は些か遅きに失したものと言えた。黒島が振り返ると同時に伝令が艦橋に走り込んできた。


「綾波より発光信号。『ワレ潜水艦ノ雷撃ヲウク』!」


 長い夜の始まりであった。




――米潜水艦 ティノサ


 監視していた敵艦隊の動きが突然慌ただしくなった。続いてあちこちから爆発音も響いてくる。どうやら敵駆逐艦による爆雷攻撃が行われている様だった。


「予定通り味方は集結できた様だな」


 潜望鏡を覗くダスピット艦長が満足げに呟く。


 今夜の攻撃に米軍は9隻の潜水艦を集結させる事に成功していた。夜明けまでには更に2隻が加わる見込みである。つまりミッドウェー西方に展開した潜水艦群の実に1割強が集結に成功した事になる。各潜水艦が四方八方から集まった結果、日本艦隊は自然と米潜水艦に包囲される形となっていた。


「敵は混乱している。今なら労せず懐に入り込めるぞ」


「ならば……」


 傍に立つ当直士官の目が期待で輝く。


「あぁ、せっかくのチャンスだ。大物を狙おう。それも飛び切りの奴をな」


 ダスピット艦長は笑みを深くした。


「丁度おあつらえ向きの奴がいる。デカブツの戦艦だ。連中の新型らしいな。俺達はあいつを喰わせてもらおうか」




――戦艦武蔵 夜戦艦橋


「どうやら群狼戦術が行われている様です」


 報告する黒島の顔は青褪めていた。


 英国停戦後、欧州との交流が復活した事により日本海軍も新型電探の装備を進めていた。しかし生産に手間取り全艦には行き渡ってはいない。それでも数少ない新型二号三型電探(英国Type271相当)を装備した艦からの報告を合わせると、現在艦隊は10隻前後の潜水艦に襲撃されているものと思われた。


「制圧できそうかい?」


「……現状では困難であると判断します」


 山本の問いに黒島は悔しそうに首を振る。


 日本は新型聴音装置や投射型対潜兵器(ヘッジホッグのライセンス生産品)の装備化も進めてはいたが、こちらも電探同様にその歩みは遅かった。新装備を用いた対潜戦術についても英独からの情報を参考に見直しを行っている最中である。日本はまだまだ時代に見合った効果的な対潜戦闘が出来る状態では無かった。


 その結果、主力艦を守るはずの水雷戦隊は只々右往左往して爆雷をばら撒くだけであり混乱を助長する存在に成り果てていた。


 更に悪い情報もあった。


「敵潜水艦の放つ魚雷が極めて高速との報告がありました。我々と同じような魚雷を敵が用いている可能性があります」




――米潜水艦 ティノサ


 ダスピット艦長は敵の新型巨大戦艦への雷撃最適位置に向けて慎重に艦を進めていた。


「敵真方位340。距離3920フィート(約1200m)」


「敵針135。敵速20ノット。なおも増速中」


 SJレーダーとTDC操作員からの報告にダスピットは一瞬考え込んだ。敵艦は無駄な回避運動はせず速やかに離脱する事を選んだようだった。その判断は間違っていない。おそらく敵の指揮官か艦長はそれなりに優秀なのだろう。


 問題は敵速が事前の設定から変わってしまった事だ。理想を言えば敵の速度が安定するまで待ちたいが雷撃機会を逃す恐れが高い。だが今回使用する魚雷なら多少の誤差も許容可能だろう。そう素早く考えた艦長はTDC操作員に指示を出した。


「TDCの敵速データを手動で設定しろ……そうだな、とりあえず24ノットだ」


「アイ・サー。TDC敵速24ノットに設定」


 米潜水艦はTDC(Torpedo Data Computer:魚雷管制コンピュータ)と呼ばれる管制装置を搭載している。これは敵味方の速度や方位を入力し魚雷に自動的に諸元を設定するものである。その部分の機能に関しては日本潜水艦の備える雷撃方位盤とさして変わらない。


 大きく異なるのが敵の速度や方位データの入力に関する部分である。日本の場合、九九式魚雷の積極的運用が始まってからあまり使われなくなったが、以前は長時間の観測によりこれらの数値を求めていた。当然ながら敵の急な変針などには対応できない。一から観測をやり直す必要がある。


 しかし米潜水艦の装備するTDCはレーダーや潜望鏡との連動により自動的に計算しデータを設定する事ができた。これによりタイミングを逃さず雷撃する事ができ、また再雷撃も容易に行う事も可能であった。


 ただし今回の様に敵が急に変針や増速をする場合は、その部分のデータのみを手動で入力する事になる。どういったデータを設定するかのさじ加減は経験と勘がモノを言った。


「前部発射管扉開け。発射管注水」


「アイ・アイ・サー。前部発射管扉開放。発射管注水開始」


「TDCランプ点灯しました」


 TDCの優秀な点はデータの自動入力だけではない。最適の雷撃タイミングになるとランプが点灯しそれを教えてくれるのである。このランプに従えば彼我の諸元が変わらない限りほぼ確実に魚雷を命中させる事ができた。


「一番から六番、順次発射」


 ダスピットが静かに命令した。


「アイ・サー。一番発射……続けて二番発射……」


 圧縮空気で次々と魚雷が発射される。その度に艦から失われた質量に応じて艦が揺れた。熟練した水兵らが素早く注水操作を行い艦のトリムを調整する。流れる様な連携操作で4秒おきに発射された6本の魚雷は目標に向かってまっすぐ進んでいった。




 発射された魚雷は信じられない程の高速で進んでいた。


 その魚雷はMk.20魚雷という。これまで米潜水艦の主兵装であったMk.14魚雷に代わり今年から配備が始まったばかりの新型魚雷である。まだ量産が始まったばかりであり本海戦が初陣となる。当然備蓄もほとんど無い。それでもなんとか初期ロットが今回出撃した全潜水艦へ配備されていた。


 米軍はわずかな目撃情報と諜報情報により、ホワイトサンダーが細長い先端形状を持つロケット魚雷であると推察していた。それらの情報を基に米軍は新型ロケット魚雷の開発に着手した。


 開発期間短縮のためMk.14魚雷の信管や制御機構といった主要コンポネントが流用されていた。この辺りは日本の九五式航空魚雷と事情が似ている。更に実弾試験すらも省いて開発は驚くべきスピードで進められた。そして着手からわずか3ヵ月でMk.20魚雷として制式化されたのである。


 魚雷前半部分はホワイトサンダー同様に先細りの砲弾形状となっている。ただし形状を真似ただけであり泡噴出機構もキャビテーション誘発部も無い。このため実は雷速の向上に対してはほとんど寄与していない。むしろ弾頭部の内容積が減少した事により炸薬量がMk.14より若干減少している。


 後半部分はスーパーキャビテーションを利用していないため通常の操舵機構となっている。Mk.14の操舵機構がほぼそのまま流用され縦舵と横舵の間には4個のロケット推進装置の穴が開口している。つまり日本が最初に生産したロケット魚雷である95式航空魚雷に非常に似た構造となっていた。


 結果的に先細りとなったその形状は、ある意味初期の魚雷に先祖帰りしたかの様に見えた。


挿絵(By みてみん)


 スーパーキャビテーション効果もマイクロバブルも使用していないものの、100ノットに達するその雷速はホワイトサンダーの真の性能を知らない米海軍を十分満足させるものであった。



「目標到達まで22秒……20秒……18秒……」


 当直士官がストップウォッチを見つめ命中までの時間をカウントダウンする。


「今更どう足掻こうとこの魚雷からは逃げられんよ。必中の魚雷というものをお前らにも味わってもらおうか」


 潜望鏡越しにゆっくり回避運動を始めた敵戦艦を見つめるダスピットの口角が上がる。彼は魚雷の命中を確信していた。




――戦艦武蔵 夜戦艦橋


「第四戦速!」


 武蔵艦長の有馬馨大佐の一声でテレグラフが回される。一呼吸おいて武蔵の巨体がわずかに身震いした。煙突から吐き出される黒煙が一際濃くなりゆっくりと船足もあがりはじめる。山本の命令に従い武蔵以下の艦隊主力はジグザグ航行ではなく速度を上げ現海域からの速やかな離脱を試みていた。


 潜水艦の水中速度は遅い。せいぜい10ノット程度である。それに対し金剛級より遅いとはいえ大和級でも27ノットの俊足を誇る。敵潜水艦を振り切る事は可能なはずだった。


「なんとか逃げられるかな」


 有馬に山本が話しかける。


「最善を尽くします。仮に被雷しても本艦は魚雷の一本や二本でびくともしません。長官は文字通り大船に乗った気で居てください」


 自ら舵輪を握る有馬が答えた。その顔はまっすぐ前方に向けられているが目は左右にせわしなく動いている。水雷防御に関しても大和級は従来の戦艦と一線を画している。有馬の言う事もあながち大言壮語という訳ではない。


 有馬はちらとコンパスの下の船速計を見やった。指針は23ノットを過ぎて24ノットになろうとしている。武蔵は順調に船速を稼いでいた。このまま行けるか……そう思った時に見張の伝令が艦橋に飛び込んできた。


「右舷二時方向に雷跡六!本艦に向かってきます!距離1000!雷速極めて早い!」


 慌てて有馬はその方向を見やった。夜間にもかかわらず彼の眼にも真っ白な6本の線が武蔵に向けて迫ってくるのが見えた。もう距離は500mほどに縮まっている。なんだあの速さは?畜生、こいつは避けられん。有馬は瞬時に被雷を覚悟した。


 有馬は少しでも被雷面積を減らそうと当て舵を切った後に大きく舵輪を反対へ回す。だが艦の針路は遅々として変わらない。大和級はその艦容からは想像できないほど小回りが利く艦である。しかし数百m先から100ノットで迫る魚雷を避けられるほどの機動性は有るはずが無かった。


 有馬は伝声管を引っ掴むとあらん限りの声で怒鳴った。


「艦長より総員!右舷からの被雷に備えよ!全隔壁閉鎖!」


 すぐに後ろで水兵が艦内放送で命令を復唱する。漸く遠心力で傾き始めた艦橋でそれを聞きながら有馬は山本に振り返った。


「長官、申し訳ありません。被雷は避けようが無い様です。どこかにお掴まりください」


 その直後、6本の魚雷が武蔵の右舷に命中した。




――米潜水艦 ティノサ


「4秒……2秒……時間です」


 当直士官が告げる。ダスピット艦長には手ごたえが有った。彼の感覚は放った魚雷全てが命中すると告げている。いかに新型巨大戦艦とはいえ片舷に6本もの魚雷を喰らえば只では済むまい。撃沈は間違いないだろう。


 ダスピット以下ティノサの乗員は魚雷の爆発音が届くのを待った。しかし聞こえてきたのは期待とは異なる音だった。


 ゴンッと何か重たい物がぶつかる音が6回。それっきりであった。どこか遠くから響く爆雷攻撃の音以外は何も聞こえない。潜望鏡の中の戦艦にも水柱は立たない。


「は……?」


 乗員らは不思議そうに顔を見合わせた。


「艦長、全弾命中ですが……全て不発だった様です。残念ながら……」


 当直士官が申し訳なさそうな顔で艦長に告げる。


「不発?不発だと?」


 ダスピットは帽子を床に叩き付けたい衝動に駆られたが艦長という立場とわずかに残った理性がそれを辛うじて押しとどめる。


「くそっ。180度回頭。7番から10番発射準備。もう一度狙うぞ!」


 なんとか気持ちを切り替えたダスピットは艦尾発射管4門による再雷撃を行った。今度は角度が悪く命中は2発のみであったが、やはりこの魚雷も不発であった。



――戦艦武蔵 夜戦艦橋


 覚悟した衝撃はいつまでたっても来なかった。巨大な船体故に魚雷の衝突音も艦橋には聞こえない。


「外れた?それとも艦底を潜り抜けたか?」


 艦橋の全員が不思議に思っていると報告が入った。


「敵魚雷六、被雷するも全弾不発!」


 やはり魚雷は命中していたが不発の様だった。直後に再び雷撃を受け2本が命中したがこれもまた不発であった。



「どうやら抜けた様です」


 安堵の表情を浮かべた有馬艦長が舵輪を当直の操舵員に戻す。遠くで水雷戦隊の戦闘は続いているが艦隊主力は敵潜水艦の潜む海域から十分離れる事ができていた。


 その三時間後には艦隊も無事再集結を果たしていた。


「主力部隊のほぼ全艦が被雷しています。空母部隊の方も襲撃を受け一部が被雷した模様です。しかし幸いな事に被害は有りませんでした」


 黒島が山本に損害結果を報告する。各艦の報告を集計した所、艦隊は気が遠くなるような本数の魚雷を被雷していた事が明らかになった。しかしなぜか爆発したものは一本も無い。おかげで艦隊から欠けた艦は一隻も無かった。


「あわや全滅という所だったが敵に助けられたよ。敵の魚雷には何か問題があるようだね。幸い運はこちらにある様だ」


 いやぁ、私はついてるねぇ。そう言って山本は帽子を取って丸刈り頭をひと撫でする。山本の高笑いが武蔵の艦橋に木霊した。




――米潜水艦 ティノサ


 都合8本もの魚雷を命中させながら全弾不発という結果にダスピットの体は床に崩れ落ちた。


「くひ、くひひひ……」


 四つん這いとなった彼の口から鳴き声とも笑い声ともとれない奇妙な声が漏れる。その不気味な様子に周囲の士官らは思わず後ずさった。


「か、艦長……」


 意を決した当直士官が恐る恐る声をかけるとダスピットの声がピタリと止んだ。そして幽鬼の様にゆらりと立ち上がる。


「ひっ!」


 その鬼気迫る姿に当直士官は飛びのいた。皆も更に後ずさる。ダスピットは震える手で眼鏡を外すと、虚ろな目を宙に向けたまま誰にともなく呟いた。


「司令部へ行こうぜ……久しぶりに……キレちまったよ……」




 Mk.20魚雷の不発はティノサだけに起こった事故ではなかった。本海戦に参加した全ての潜水艦で発生していたのである。海戦で発射されたMk.20魚雷は100本以上に上る。勇敢で優秀な艦長達の腕は確かでありその8割以上の魚雷が命中していた。しかし驚くことに起爆したものは只の一本も無かった。



 海戦後、ダスピットをはじめとしたキレた潜水艦長らはMk.20魚雷を抱えて太平洋艦隊司令部へ突撃しニミッツへ直訴を行った。


「不発など有り得ん!貴様らの怠慢を魚雷のせいにするな!」


 潜水艦部隊司令のイングリッシュ少将は虚偽報告だと決めつけ追い返そうとしたが、ニミッツの指示で徹底的な調査が行われる事となる。そして調査の結果、不発は事実でありその原因は信管にある事が判明した。


 Mk.20魚雷はMk.14魚雷と同一のMk.6信管を使用している。そしてMk.14魚雷は更に昔のMk.10魚雷の信管をほぼそのまま使用していた。昔から使われている信管ならば信頼性もあるはずだったが実は二つの大きな問題があった。一つは磁気信管の不良。もう一つは信管自体の強度不足である。


 本来ならばこの様な不具合は開発時に修正されるはずである。だが開発費削減のため実弾試験をほとんど行わなかった上、開戦以来ずっと潜水艦部隊の活動が低調だった結果、今に至るまで問題が水面下に取り残されていたのである。


 信管の強度不足問題はMk.14魚雷の時点で内在していた事も判明した。Mk.10から魚雷の雷速が上がったにもかかわらずほぼ同じ構造とした事から衝突の衝撃に耐えきれず爆発前に自壊してしまうのである。Mk.14魚雷でさえも角度によってはほとんどの魚雷が不発となる事が分かった。


 つまり更に高速のMk.20魚雷が全て不発となってしまうのは言わば当然の結果であった。




 これらの調査はラルフ・W・クリスティ少将をはじめとした海軍兵器局の抵抗により非常に難航した。結局、米潜水艦がまともな魚雷を手にするのは1944年に入ってからとなってしまう。


 磁気信管の不良についても各潜水艦長より何度か指摘されていたにもかかわらず、イングリッシュ少将が虚偽報告と決めつけ放置していた事が明るみに出た。この責任を追及されイングリッシュ少将はクリスティ少将共々更迭される事となる。


 後任として潜水艦隊司令に着任したチャールズ・A・ロックウッド少将は潜水艦部隊の再建に尽力するものの結局戦争に大きく関与する事はできなかった。このため彼は自嘲を込めて自らの潜水艦部隊を『サイレントサービス』と呼んだと言う。




 戦後、海軍作戦全史(History of United States Naval Operations in World War II)を執筆したサミュエル・E・モリソンは、その著書の中でミッドウェー海戦前半のこの戦いを『幻の勝利』と呼んだ。もしMk.20魚雷の不具合が無かったならば戦争はここで終結していただろうと記している。

 Mk.20魚雷は従来に比べれば高速ですがホワイトサンダーの様に適当な偏差射撃で命中する程ではありません。TDCとの連動は必須です。


 全弾不発なんて馬鹿馬鹿しい!と感じる方は『第三図南丸』を調べてみてください。Mk.14と同じ信管を100ノットの魚雷に使えば不発は必然だとご理解頂けるかと思います。横腹に多数の魚雷が突き刺さった艦隊は『花魁艦隊』とか呼ばれそうです。


 イングリッシュ少将とクリスティ少将がちゃんと仕事をしていれば史実の太平洋戦争はもっと早く終わっていたかもしれません。逆にイングリッシュ少将が長生きしていれば日本ももうちょっとだけ粘れたかもしれませんね。

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― 新着の感想 ―
「イングリッシュ少将が虚偽報告と決めつけ放置していた事が明るみに出た。この責任を追及されイングリッシュ少将はクリスティ少将共々更迭される事となる」 更迭って、軽すぎませんか。処刑が妥当と思う。
えぇ、アメリカさん新兵器を実験もせずに実装したってこと?
史実でもMK-14の欠陥を放置したアメリカの当局のアホさかげんのおかげでしたね
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