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あるYouTuberからのお誘い

お久しぶりでございます!

なかなか投稿出来ずにいましたが、今日からまた再開です!

いつものように眠たい目を擦りながらリビングに向かい、大きな窓がある方に座り、ゆっくりとした動作で食パンを齧った。今日はイチゴジャム付きだね。眠気覚ましに苺ジャムの少しの酸味はちょうどいいよ。おかげで、さっきよりかは眠気が取れたから。


「弐劉。左の口の端にジャムがついてるわよ」


姉ちゃんが自分の左の口角を指でトントンと指し示していた。姉ちゃんの真似をするかのようにジャムを指で掬い、舐める。やっぱり甘酸っぱいや。

ジャム付き食パンは美味しいけど、食べる箇所によってはこんな風についちゃうんだよね。俺は食べるのが下手でよくこぼしたりするんだけど、上手い人はこぼしたり、さっきの俺みたいに口の端にジャムがついたりしないのかな?近くにそういう人がいないから分からないや。


『…ごち、そう、さま』

「は~い」


最後に水を一気に飲み、洗面所に向かう。左側を隠している髪形は跳ねてないけど、後ろ髪が跳ねてる…。


『~♪』


今日は学ランの下に何を着ようかな?う~ん…ヘンリーネックかな…?よし、これにしよう。パジャマからヘンリーに替えて、上に学ラン。忘れ物が無いかを確認してから携帯とヘッドフォン。それと、鞄を持ってリビングに向かって、お弁当を取りに行かなきゃ。


「気を付けていってらっしゃい」

『ん…!いって、き、ます』


 お弁当を受け取り、鞄の中に入れて学校に向かおう。音楽プレイヤーの電源を入れて、今日はいつものロックじゃなく、エモの音楽を再生しよう。今日の授業は体育以外の授業は乗り気じゃないから、せめて朝は楽しく行こうかな。

 それから学校にはチャイムが鳴る15分前に着いた。昨日よりかは少し早いかな?階段を上がって2-1と書かれた教室札に向かい、ドアを開けて入った。いつもの風景、いつものクラスメイト。うん、何も変わらないっていいね。


「おはよ~!」

『おは、よ』


俺に気付いたクラスメイトに挨拶しながら窓側の一番後ろの席に座って、鞄は机に取り付けてあるフックにかけて、携帯に通知が来てないか確認っと。


『!!』

「な、なんだ?!どうした?弐劉(じりゅう)!」

『な、なんでも、ない。ちょっと、びっくり、した、だけ』


これはびっくりするよ…。だって、俺がいつも見ているYoutuberからお誘いがきたんだから。向こうは最近登録者が100万人突破したばかりの大物Youtuber。そんな人が一緒にしようって。興奮して今すぐ返信したいけど、今後の予定を整理しとかないとなぁ。大会が近いしね。

それにしても、何で俺に声をかけてくれたんだろ?声出ししていないし、ただ楽しくプレイしているだけだし。

まぁいいか。そろそろ鞄の中になおしとかなきゃ。先生が来る。


昼休み

やっと終わったー!お腹ペコペコだよ……!お弁当と携帯を出してっと。


弐劉(じりゅう)、前いいか?」

『ん。構わ、ない、よ』


前の椅子を俺の方向に向け、座って鞄からパンと紅茶のジュースパックを取り出していた。


『それ、だけ?』

「おう。昨日ちょっとあってな」


喧嘩とかしたのか?気まずそうに顔を歪めてる。


「そういや朝どうしたんだ?」

『朝…?』


朝叫んだことかな…?


『なん、でも、ない、よ。ちょっと、嬉しい、事が、あった、だけ』

「どんな嬉しいことがあったんだ?」

『秘密』


俺がYouTubeやっているのは家族以外は知らない。最初は、他の人の実況に憧れて声出ししようかなって思ったけど、声に特徴があり過ぎて諦めた。


「あまり、表情を顔に出さない弐劉(じりゅう)が出してるからよっぽどなんだな」

『普段、出してる、よ…!表情…!』


ちゃんと笑ったり、泣いたりしてるもん。


「あれ、出してんのか?!わかんねぇって…!」

『出し、てる…!』


失礼だなー、もう。ちゃんと出してるよ~!

さてと、ご飯も食べ終わったし、今後の予定を確認して返信しなきゃ。えっと、今月は大会もサバゲーも特にないね。なら、暇な時間が沢山出来るから。


[お誘いの通知ありがとうございます。是非、参加させて下さい。ただ、こちらは学生でして、実況は夕方からになりますが大丈夫でしょうか?]


よし、これでいいかな?変なところはないよね?……緊張してきた。サバゲーや大会との緊張とはまた違った緊張がする。これ、あれだ。好きな芸能人のサインとかを貰いに行ったりとかの緊張に似てる。その人に憧れてるから緊張するのかな?


『(よし、覚悟を決めよう)』


覚悟を決めて送信ボタンを押した。うわぁああ!押しちゃった!心臓がバクバク鳴ってる…!


「大丈夫か?弐劉(じりゅう)…」

『大、丈夫』


今回は顔に出てたかも…。心配されちゃった。


「そんなに嬉しい事だったのか?」

『そりゃ、もう…!』

「でも内容は秘密なんだろ?」

『ん。秘密』

「残念だな~!」


今回ばかりは教えられないな。声でばれることはないけど、なんか秘密にしたくなっちゃうんだよね。

お昼ご飯も食べ終わってそろそろお昼休みが終わろうとした時、携帯に通知が来た。


『(なんだろ…)』


スマホの画面を見ると返信が来ていた。


『(返信早い…!なんて返事がきたんだろ)』

[返信ありがとうございます。学生さんだったんですね!夕方の何時からなら可能ですか?]


何時から…。う~ん…。今の所6時以降だったら大丈夫かな。とりあえず、6時以降なら大丈夫です―と打ち返した。おっとそろそろ鞄に直さなきゃ。


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