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朗読台本  作者: サンケー
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7/10

たった一言


たった一言


子供の頃に言われた その たった一言が


記憶の中に ずっと 残っている


それを言った人の名前も顔も


もう 覚えていないのに


不思議だよね?



傷付いたんだ…



純粋無垢だった その心は


あの頃から 沢山の傷を覚えて


記憶に残した




楽しかった記憶は


薄れて行くのに


傷付いた時の記憶は


鮮明に覚えている



その傷が


徐々に 自分を形成して


今の僕を作っている



言いたい事を 呑み込んで


周りの顔色を伺い


愛想笑いを 繰り返して


限りある時間を 無意味な事に消費する



それが 嫌だって


言えなくなったのは


大人になったから?



…違う


あの頃の傷を まだ 覚えているから

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