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朗読台本  作者: サンケー
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10/10

夏の夜空を閉じ込めて


西の空へ 沈む太陽を (おお)うように


夜が夕焼け空を呑み込んだ



祭囃子(まつりばやし)が鳴り響き


提灯(ちょうちん)が大通りを


踊りながら彩る



屋台の前には


人が集まり 賑わう


それを眺めるように


僕は 君を待つ



途絶えることの無い


人混みの中に



浴衣姿の君を見つけ


高く手を上げると


君も手を上げて 応えてくれた



君の好きな りんご飴を買い


祭を見て回る


繋いだ手から 愛しさが流れて行くみたいで


僕らは 何度も笑い合った



眩い光が 音を立て


暗くなった夜空を 駆け昇る



顔を上げた瞬間


美しい花が開き そして 散った



「綺麗」と


同じ言葉を(こぼ)


顔を見合わせては 照れながら


今ここにある 幸せを噛み締めた



このまま


時間を止めたい


夜空を閉じ込めてしまいたい



互いを求めるように


固く繋いだこの手を


いつまでも 離したくない



君と過ごす初めての夏が 今 始まった

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