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最強冒険者レイとオトメン旦那

異世界転生したら女の子になった俺、オトメンな伴侶が出来ました。 ~最強冒険者は、今日も帰る場所を守ります~

作者: 靫 マギー

憧れの異世界に転生したら女の子になっていた。


憧れのハーレムは作れそうに無い。

男に囲まれるのはイヤだ!

クソっ!こっち来んな!ヤラシイ目で見るな!怖いんだよお前らー!

世の中の男ってこんな飢えた狼みたいな奴しか居ないのかよー!?

地球で女の子の胸見てたのを反省した。

こちらはチラッとのつもりだったけど、視線てすごく分かるしめちゃくちゃ不快になるんだな。

ゴメン、前世で出会った女の子達。


幸い、チートは与えて貰ったから物理は勝てるのが救いだ。

冒険者になってガンガン戦う。

女の身になっても、可愛い女の子が好きなのは変わらないから仲間は作ってない。

もしあんな嫌な目で見ちゃったら悪いし。

まあ、元来世話好きだから友人は多いけどな。

そんなある日。


「レイさん、新人研修をお願い出来ませんか?」

とギルドのサブマスに言われた。

「私がですか?私はこの国についてまだまだ未熟ですが?」

コトリと首を傾げる。だってこの国のこの街に定住してまだ3ヶ月くらいだからね?

あ、対外的口調は敬語でーす。


「教えてほしいのは冒険者の基本などですので!」

「はあ…まあ、基本的な事を教えるのは構いませんが、相手が嫌がったら変更してくださいね?」

「いえ、むしろ無理だったらレイさんが言ってください」

「?」

そんな感じで新人の面倒を見る事になった。


受け持つのは四人。

一人目は金髪イケメン男。ナルシスト臭がすごい。

二人目、あからさまにあざと可愛いを売りにしているだろう女。こちらも鼻が高そう。

三人目、気怠げな世の中を見下してる感じがするチャラ男。

四人目、睨みで人殺せそうな鋭い目をした強面の男性。

こりゃまたクセが強いのが来たな。

「なんだ?こんなレディが教官だと?」

「えー?こんな女に教わるのー?」

「ねぇねぇ、こんなダルい事より食事でもいかない?」

自己紹介より文句が先とはいい度胸だな。

「そこの三人。誰が喋っていいと言いましたか?私はギルドの命で君たちを指導する側。最低限の礼節も弁えていないなら、試験落としますよ?」

「なんだと!俺様に指図するな!」

「うわ、生意気ー!」

「キツイ子はオレ好みじゃないんだよなぁ」

「ハア。会話も成り立たない頭ですか。なら貴方方三人はおかえりください。当ギルドに所属する能力は無さそうです。」

「ハァ!?ふざけるな!」

「なんの権限があってそんなこと言うわけ!?」

「たかがギルド員のくせに偉そうに!」

「ギルド員ではありません。私は『ミスリル』級の冒険者です。」

シャラリと胸元から鎖を引っ張りキラキラ輝く水色の冒険者タグを見してやれば三人の動きが止まった。

「…え?」

「ミス、リ、ル?」

「マジ?」

目を見開き、口をパカーンと開けて固まっている三人をゆっくり見回してから

「入りたての『ノーランク』の分際で良く『ミスリル』にたてつきましたねぇ?君たち三人には、教える事も紹介する方も居ません。【不適合者三名の落第を宣言致します。見極め中の一名のみ、研修を致します。】はい。では、鎧の貴方。外で研修しますからこちらにいらしてください。」


ギルドの広間は情報収集の場。

そこでトップのミスリル級に能無し判定されては相手にされなくなるのは当然。

しかも研修は登録して初のクエスト。

教官に口答えするなど愚かとしか言えない。

「うわぁ、あの三人、バッカじゃね?」

「ウチに来といてレイ様知らないとか、ウケるー!」

「我が国唯一の『ミスリル』に取り入るチャンスだったのになぁ~?」

周りのガヤに三人の顔色が変わる。

「ちょ、ちょっと待て!いや、待ってください!」

「冒険者になれて、気が大きくなってただけなの!」

「ど、どうかチャンスをっ」

縋る三人に振り向いてニッコリ笑いかける。

「チャンスを掴めない人間は早死にしますから、冒険者業はお辞めになられた方がよろしいのでは?」

三人共真っ青になった。



強面君を連れて外に出る。あ、

「そう言えば自己紹介がまだでしたね。私は『ミスリル』級冒険者のレイです。」

「剣士、カルロス。よろしく願う。」

「では、カル。今からフィールドに出てルールなどの基本的な話をして質問とかに答えつつ魔物を1匹駆除。街に戻ってギルドの使用法の解説、一緒に食事をとって他の冒険者に顔つなぎ。の流れになります。いいですか?」

「はい、教官!」


フィールドに出てしばらくすると狼型魔物が寄ってきた。

毛並みと距離感的にまだ若い個体だな。なら丁度良いか。

「じゃあ、アレをどんな方法でも良いから始末して。」

カルは剣を抜き、左腕の盾を胸元で構える。

四足の魔物相手に相応しく重心は低く、正眼に捉える構えだ。

足の向きもいい。逃げ道も私の位置もちゃんと認識してる。

うん、変な癖も無駄打ちもないな。

どっしりと構えて相手が動くのを待つ。

狼が身を沈める。跳ぶ前兆だ。

狼が飛びかかるのに合わせて、カルは一歩も退かず、首を叩き切った。


倒れた魔物を前に、カルはすぐに剣を下ろさない。

魔石になるまで構えを解かず警戒している。

うん、こいつは長生きするタイプだ!



カルは晴れて冒険者タグを獲得。

後は食事をして解散!なのだが、周りに飲まされたカルは見た目に似合わず酒に弱かったらしい。

フニャフニャになってしまった。

ここは先達として面倒見てやらねばと自室に運びこんで鎧を脱がしベッドに放りこんだ。

体格の違い過ぎる相手を運ぶより、翌朝、取り乱したカルに説明する方が大変だったなぁ。


実はカル。オトメンだった。

この世界にそんな属性はないので必死に隠してたらしい。

お礼とお詫びにと家事をしてもらったが、整理上手の料理上手。

褒めたら耳まで真っ赤。

「カルは可愛いなぁ」

思わず溢れた本音に、カルが「こんな、女みたいな僕を受け入れてくれるなんて!」と泣きだした。

慰めつつ情報収集したら、カルは本当は戦いは好きじゃないらしい。痛いのも恐いのも嫌いだから慎重な戦い方なんだな。

「私とは反対だな。私は戦いは得意だけど、家事はとんと苦手でね。あ、ねえ、カル?

カルがいると、家がちゃんと家になる気がするんだ。

カルさえよければ、冒険者やらずに家の事をしてくれない?

私、稼ぎだけは良いから苦労させないよ。

部屋も余ってるし、どうかな?」


「…れ、レイさん?それって、ど、同棲、するってこと?」

「うん。無理にとは言わない。選ぶのはカルだよ。嫌?」

「…ヤじゃ、ない、です。…むしろ、嬉しい、です。」

真っ赤になってふにゃりと笑うカルを見た瞬間、ああ、ずっと傍で笑ってて欲しいと思った。


頑張り屋さんで、すぐ無理をしてしまうカルを宥めて。

自己主張が苦手なカルを、少しずつ甘やかした。


気がつけば、

カルの元に帰るのが当たり前になっていた。


そして、ある日。

私は、ごく自然に、口にしていた。


「カル。私の帰る場所になって欲しい」


カルは一瞬目を見開いてから、

ゆっくり、何度も頷いた。

「……うん。

ずっと、待ってるから。

ちゃんと、絶対、帰ってきて」


そうして家族になった。

男女の仲にもなったさ!

愛って凄いよな、私、母ちゃんになったよ…。

我が子は可愛い!

私そっくりの娘は性格はカルそっくりでまさに天使!貴族にすら求婚された。


体格はカルに似た息子は色や性格は私に似て物腰は柔らかな強者に育ち、良い仲間に恵まれてミスリル冒険者になった。


うん、母ちゃんは鼻が高いぜ!



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