無属性の反対は?
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家に新たにダークエルフの男性と、フェアリーの女性が加わった。ダークエルフの男性は、クラークという名前で10歳だ。魔力はそこそこあったけど、そこまで多い訳ではない。ユニークスキルは斥候。何というか、冒険者にしろって感じのユニークスキルだな。丁度いい感じになると思うんだよ。近接攻撃のウェーネ、遠距離攻撃のレジエナ、斥候のクラーク。いいパーティーになりそうな感じである。意図して集めてきた訳ではないけど、子供組が冒険者になるのにいい感じの才能を持っていると言う事は、いい事である。将来的には冒険者だな。勉強は終わっていたので、今はボリクラから魔法の指南をしてもらっている。身体能力強化魔法を覚えれば、色々と役に立つからな。しっかりと覚えて、役立ててもらいたい。
フェアリーの女性は、ディアレスティーナという名前で、223歳だそうだ。魔力は俺と同等くらいにはある。何というか、多すぎるだろと言われた俺と同等と言われると、かなりの量だとは思う。年齢は気にしたら駄目だ。これでもまだまだ子供って認識されるくらいには、フェアリーの寿命は長いんだから。本人曰く、冒険者になる気はないとの事なので、店番をお願いする事になるとは思う。正確に測った訳ではないので、何とも言えないが、大体60cmから70cmくらいである。これ以上は大きくならないらしいので、体は大人と言う事になるんだよな。……まあ、一番小さいんだけどな。そればかりは仕方がないとは思うんだけど。そんな感じでも、この店の最年長だ。生き字引とは違うけど、頑張って貰いたい。ユニークスキルは白魔術。……魔法ではなく、魔術。これがかなり特殊なんだよな。白魔術って事は、回復系統の魔術を使えるって事ではあるんだけど、発動条件が面倒なんだよな。自分の魔力があれば、何とでもなる魔法と違って、魔術は準備が必要になってくる。それも、素材を必要とするから面倒なんだ。因みに、国立錬金術師大学校でも、魔術については教えない。軽く師匠から教えられているのは、魔法陣と似ていると言う事だけだ。……ただ、それでも、魔術には2通りあって、黒魔術と白魔術があるんだけど、4大属性と光属性と闇属性は黒魔術、聖属性、死属性、空間属性、時属性は、白魔術って言う分類になるんだけど、それの白魔術だから、基本的には使えない。だって、素材が高価すぎるから。しかも、黒魔術が攻撃、補助系統の魔術に対して、白魔術は回復系統なんだ。基本的に聖属性の素材を使う事になる。まあ、使えないよねって話だ。それなら魔法の方が便利である。
ただ、ここにはその4つの属性の素材は揃っている。魔法と違って、魔術は効果がデカい。準備に多大な時間を要するが、準備さえ出来てしまえば、死者蘇生も可能になる。それだけ、ぶっ壊れの魔術なんだよな。……問題は無い訳ではないんだけど。白魔術って、下手をしなくてもレア中のレア。黒魔術に比べて、使いにくいのは確かなんだけど、死者蘇生ははっきり言ってやり過ぎ感が強い。そんなぶっ壊れ魔術師を、ここに置いておいても良いのか。それが心配である。
「という訳なんですけど、師匠はどうしたら良いと思います? 本人もユニークスキルで死者蘇生が出来ることは知っていて、方法も知っているって話なんですけど。ただ、素材がネックだよねとは言っているんですが、ここだと揃うんですよね……。一番入手難易度が高い時属性も、各方面が独占している聖属性も、俺の反転のユニークスキルを使えば、容易とは言いませんが、入手できるんですよね。ここの村で、死者蘇生が可能になるんですけど、例えばですが、王宮とか、教会関係者から睨まれませんかね? って話なんですよ。死者蘇生があったら、機会があれば使う訳ですよ。そりゃあ、赤の他人は知りませんよ? それ相応の金額を支払ってもらって、死者蘇生を請け負うくらいにしておきますけど、身内が死んだらそんな訳にはいかないじゃないですか。こっちだって優秀な冒険者は死なせたくないですし、そういうのって駄目だと思う訳なんですよ。折角ここまで育ててきたのに、簡単に死なれたら困る訳なんです。それに、死者蘇生を使っても良いのかって話なんですよね。そもそもなんですが、白魔術のユニークスキル持ちって、扱いがどうなっているのかなあって純粋に聞きたいんですけど、そういうのって知らないですか?」
「白魔術のユニークスキルの使い手は、大体が王宮か教会が囲っているぞ。そもそも死者蘇生を使えるという時点で、金にしかならないからな。暗殺された当主を生き返らせるとか、そういうのでお金を稼げるようになる。まあ、最低でも白金貨100万枚は必要になると聞いているが。そもそも白魔術自体が、かなり珍しいんだ。使い手は殆どいない。まあ、魔術というものがなじみ深いものではないからな。心配になるのは解る。だが、白魔術のユニークスキルを持つだけでは、そこまで大した事でもない。そりゃあ、売り方を考えれば、かなりの値段になるからな。そもそも普通は買えないはずなんだが、どうやって買ったんだ? 白魔術のユニークスキルが入荷したら、真っ先に売りに行くのは教会だ。それだけの金を積んでくれるからな。売れ残っているって事が不思議でならないんだが」
「あー、種族がフェアリーでして、自分のユニークスキルを話さなかったらしいんですよ。なので、種族的に珍しかったので高かったですけど、ユニークスキルは解らないって状態で売られていたんです。そこそこの年齢なので、黙っていたんでしょうね。確実に教会に売られるって解っていたら、まあ、話さないのも解ると思うんですけど」
「なるほどな。それでユニークスキルを聞き出してみたところ、白魔術であったと。そう言う事か。まあ、別にその奴隷を所有しているからと言って、何かの刑罰がある訳でもない。教会側から圧力を掛けられるわけでもないし、王宮から引き渡せと言われる訳でもない。欲しいのは欲しいだろうが、白魔術の使い手なんぞ、他に幾らでも居るからな。その奴隷だけを特別視しないといけない訳ではないんだ。まあ、売ろうと思えば売れる。相場は白金貨10万枚程度だな。そんなはした金で売りたいのかって話だが、売りたくなければ売らなくていい。魔術の使い手なんて、割と何処にでも居るからな。心配しなくても、引き取りたいと申し出てくる程度だ。しつこく寄こせとは言って来ない」
「でも、そんなに魔術の使い手って居るものなんですか? 魔法と違って、かなり使い手が限られるとは思うんですが……」
「お前は知らんのか? 魔法も魔術も、ユニークスキルがなくても、適性があれば使えるぞ? 私だって死者蘇生の魔術くらいは使える。素材を揃えれば、ある程度は可能だ。そもそもの話だ。転移の魔法陣をお前の所に設置しただろう? それは魔法陣と魔術の組み合わせだ。魔術も勉強すれば、誰でも使える。国立錬金術師大学校では教えない事になっているが、王宮の関係者や、軍の医療関係の奴ら、教会の医務担当の奴らは、ユニークスキルが無くても、白魔術を使っているぞ? 何のために聖属性の素材の入手先を独占していると思っているんだ。凡そは白魔術を使うためだぞ。まあ、時属性の素材も必要になるし、空間属性の素材も必要になる。死属性も必要になることがある。が、圧倒的に使うのは、聖属性の素材だ。その為に独占をしているんだから、白魔術の使い手なんぞ、そこそこいるに決まっているだろう?」
「は? ユニークスキルが無くても使えるんですか?」
「当たり前だ馬鹿者。そもそもユニークスキルが無いと使えない魔法や魔術はかなり少ないんだ。というかだな。レア度で言えば、お前のユニークスキルの方がレアだぞ? 反転のユニークスキルなんぞ、私でも聞いた事がない。そもそもそういう魔法は存在しないんだ。だから、白魔術でどうのこうの言うよりも、自分の心配をした方がいいぞ? 今の所、反転のユニークスキルを持っているのはお前しか居ないんだ。技術でどうにかなる白魔術と、魔法でどうにもならない反転では、価値が違う。お前は自分の価値を見誤っている。国が抱え込むとしたらお前の方だ。白魔術なんぞ、100万人探せば、10人か20人はユニークスキルで持っている。ユニークスキルが無くても、100人に3人か4人は、白魔術に適性があるんだ。白魔術のユニークスキルが無ければ、白魔術が使えないなんてことはない。そんな事よりも、私が何をしても出来ないのが反転だ。素材の属性を変えてしまうというユニークスキルは、唯一無二だ。お前は自分の身の心配をした方がいいぞ。私が牽制していなければ、今頃は、王宮で延々と反転を使わされているか、教会で延々と反転を使わされているかの仕事をやっていたはずだからな。私が抱え込んだと言う事で、手出しが出来ない様になっている。それを自覚した方がいいぞ? 白魔術なんてものはありふれているんだ。ユニークスキルの研究自体は行われている。有用なユニークスキルは、研究して、誰でも使える様にするのが基本だ。何のための研究機関だと思っているんだ。ユニークスキルを解析し、汎用化出来れば、軍備の拡張だって出来るし、戦力を確保するにも使える。それ程に、ユニークスキルとは有用なものなんだ。魔法で再現をして、魔術で再現をして。錬金術だってそうだ。そもそもが、錬金術師のユニークスキルを持っていたものの出来ることを解析して使えるようにした。そして、誰でも扱えるように、国立の学校まで作って普及させているんだ。あそこは、ユニークスキルを技術に変換した場所だ。魔法陣も、魔道具も。初めはユニークスキルを持つものしか作れなかったんだ。研究して、解析して、努力を惜しまずやってきたからこそ、錬金術が、一般化したんだ。一般化するまでは、錬金術師のユニークスキルを持つものは、実験動物として扱われていた。解るか? お前は1歩間違えれば、研究室送りにされていたんだ。それを私が止めたんだ。有難く思いな」
「……色々と聞きたいこともあるんですけど、師匠が俺を弟子にしたのは偶然では無かったでしたっけ?」
「偶然だぞ。候補者の紙を投げて、一番遠くまで飛んだから弟子にしたんだ。その後に、反転のユニークスキルを持っていることを確認した。そもそもだ。ユニークスキルの名前から、どう言う事が出来るのかなんて解る訳がないだろう? 弟子として使いながら、研究をしていたんだ。そうしたら、偶然にも、素材の属性を変えられると言う事に気が付いただけだ。まあ、そんな事よりも、ポーションが酒になる方が大事だ。再生薬で作られた酒の美味い事。美酒のためにも、反転のユニークスキルを研究し、魔法や魔術で再現できないのかを研究しているんだ。今のところは、成果が上がっていないがな。だが、ユニークスキルの模倣は出来て然るべきことなんだ。だから私は研究をしている。反転のユニークスキルも、魔法で再現できると思っているからだな。出来ないかどうかは、やってみないと解らない。研究してみない事には解らない。魔法はイメージだ。どの属性の魔法もそうだ。であれば、反転という魔法の分類もあるべきなんだ。それが何の属性なのかは解らない。まずはそこからの研究だからだな。属性を反転させるのだから、それ相応の魔力が必要になってくるとは思うが、私は再現できないとは思っていない」
「あー。そうなんですね。うーん。師匠は、俺の身体能力強化魔法を使えましたよね? あれって何の属性でやっていたんですか?」
「土属性でやっていると思っていた。私自身の魔力は土属性だからな。それがどうした?」
「……俺は自分の身体能力強化魔法を、無属性だと思っていたんですよね。属性は関係なく。ただの魔力操作だけを極めれば出来るものだと認識していたんですよ。だから、属性は関係ないはずなんですよね。純粋な魔力というか、それだけを使っていると言えば良いんですか?」
「純粋な魔力……。なるほど。属性が関係ないというよりは、無属性という属性があると考える方が妥当だな。基本的には、素材というものは、属性が偏るものだ。無属性の素材というものは存在しない。だが、もしも、ただの雑草なんかが魔力を持っていたとして……。それが純粋な魔力であれば、説明は付く。なるほどなるほど。通りで辿り着けない訳だ。無属性。新たなる属性の可能性か。それを反転させることは可能か?」
「無属性をですか? まあ、出来なくはないと思いますが。ちょっと待っていてください。反転させてみますので」
無属性の魔力を反転させたことなんて無かったな。そんな事を考えた事なんて無かった。とりあえず、反転させてみる。自分の魔力を反転させてやれば……。いや、俺自身の魔力は時属性なんだった。何か無いかな。……あー。この植物ならいいか。とりあえず、反転っと。!?
「おい、どうした? 何が出来た?」
「……解りません。でも、反転は出来ました。その辺にある観葉植物を反転させてみたんですが、属性が変わりましたね。そういう手ごたえがありました。……でも、何の属性なのかが解らないです。見たことがないというか、そもそもなんなのかが解らないんですよね。自分でやっておいてなんですけど、これは、なんなんだろう?」
「その観葉植物は、元々、属性素材では無いものだったのか?」
「属性素材では無いですね。全く別のものです。まあ、その辺に生えていて、綺麗な花だったので、飾っておいてあったんですけど。……なんか見た事ないものになりましたよ? 何が起きたのかは解りませんけど」
「その観葉植物を転移陣で送れ。今すぐだ」
「解りました」
転移陣で送った。これで師匠の元に行ったはずだ。俺は何をしたんだ? 無属性という新しい属性を見つけたと言う事で良いんだよな? それで? 無属性の反対はなんなんだ?
「師匠? 何か解りましたか?」
「ふ、ふふふ。解らん。何も解らない。ははは。まだ未知のものがあるとはな。面白い。長生きはするものだ。おい、定期的に無属性を反転させたものを寄こせ。報酬は幾らでも支払ってやる」
「いや、報酬はどうでもいいです。それよりも、結果の共有をしてもらえると助かります」
「解った。そういう取引で行こうか。ふふふ。面白いじゃないか。これだから錬金術は止められない。魔電話か。これも良いものだ。お前の発想が一番面白い。色々とやってみる。期待はするな。数年で形に出来る方が珍しいからな」
気長に待てと言う事なんだろうな。……まあ、いいか。適当に反転させたものを送るとしよう。こっちでも、何かしら作れるのかも考えてみるが。一体、何の属性に変わったんだろうな? というか、反転のユニークスキルを再現できる魔法か。考えた事も無かったな。そんな魔法が出来たら、世界が激変する様な気がしないでもない。反転のユニークスキルが、何を起点にしているのか。それが解れば、一気に研究は進むんだろうけどな。師匠でも数年で結果が出てくれば良い方だって言うんだから、それなりに時間はかかるんだろう。




