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反転の錬金術師  作者: ルケア


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準備

OFUSE始めました。

https://ofuse.me/rukea


ついでにブログも始めました。好きなことをつらつらと書いていく予定。

https://rukeanote.hatenablog.com/


さらについでにTwitterも始めました。変なこともつぶやく可能性があります。関係ないことも沢山つぶやきます。

https://twitter.com/rukeanote

 準備しなくてはならない。スタンピードよりはマシだが、今度は数が読めない。敗走する魔物の数がどの程度になるのかが解らない。最低でも、ゴブリン、コボルト、ホーンデッドラビット、ダークピッグ、グレイズベアが狂乱状態になるはずだ。そこにもしかしたらハイドサーバルも追加されるかもしれない。スタンピードはウエーブで管理されていたが、今度はウエーブなんて存在しない。……狂乱状態になると、睡眠香の効果も無い。眠らせてどうにか出来るって事が出来なくなる。またしてもこの村の危機だ。何とかしなければならない。


「そんな訳だから、協力の要請をしたい。期間は解らない。魔物の大暴走は長くて1か月はかかることもある。まずは縄張り争いが起きるから、今のうちに準備を進めておくべきだ。村長の説得はこっちでしておくから、冒険者を纏めるのはしてくれ。今回はそこまで苦労しないはずだ。魔物の数がスタンピードよりは少ないはずだからな。その代わり、何時まで起きるのかが読めない。スタンピードはウエーブがあったが、魔物の大暴走は縄張りが決定するまで起きるんだ。……ただ、グレイズベアとハイドサーバルは、俺やオーロンドたちが受け持たないといけないだろう。それ以外の人で、他の魔物を処理する。長丁場になるとは思うが、何とかしたい。頼めるか?」


「そりゃあ、俺たちだってこの村には世話になっているからな。そのくらいのことはしてもいいと思っている。……だが、人間の冒険者はどうする? 話を聞きつけたら、逃げるのが関の山だぞ」


「逃げればいいだろう? スタンピードよりは難易度は低い。ただし、狂乱状態というのは、少しばかり厄介だ。魔物が強化されてしまう。メインを張って貰うのはDランク冒険者になるとは思う。俺たちは不足の事態が起きないように待機だ。今回はそこが違う。グレイズベアとハイドサーバルが出てきた時だけ、Cランク冒険者を使うと言う事になる。結構な期間、大暴走が続けば、睡眠をしっかりとることも求められるからな」


「弱い魔物が多く出てくる代わりに、時間が長いってか。まあ、グレイズベアの相手が出来るのは、Cランク冒険者である俺たちと、もう1つのパーティーだけだろうからな。一気に来られると厳しいが、何とかなるとは思う。だが、一気に処理できなければ、面倒な事になるとは思うが、どうするんだ? その辺も何か考えているんじゃないのか?」


「考えていないといえば嘘になる。こうすれば良いというのはあるつもりだ。……完全に2交代制で守る。昼の部と夜の部に分ける。狂乱状態の魔物は、昼も夜も関係ないからな。とにかく大暴走をしてくるんだ。長丁場になることも視野に入れておくとなると、2交代の方が良い。3交代にしてもいいが……。それだと忙しくなりすぎる可能性がある。安定感で言えば、2交代よりも3交代の方があるとは思うが、その分疲労は蓄積する」


「3交代の方がいい様な気がするな。疲労くらいは何とかしてみせる。安定感を重視しようじゃないか。その方が良いんだろう? まあ、どっちが良いのかなんて決められないとは思うが、出来るだけ楽が出来るようにしておいた方が良いとは思う。3交代の方が話もしやすいんじゃないかとは思うが」


「そうか。忙しくても安定感を求めるなら3交代にしよう。念のために、東西の狩場はまた土属性魔法で閉じておく。魔物の大暴走は、何故か人里を襲うって決まっているんだが、万が一にも魔物が東西に流れていくようであれば、面倒な事になる。本来であれば、そっちも見張りを付けるべきなんだろうが、そんな人員は居ない。無理は出来ない。だから、狩場を封鎖する。それで良いはずだ。村長の許可は貰っておくから、そっちは冒険者の説得を頼む。獣人の冒険者は、この村では信頼されている。人間の冒険者の信用は地に落ちているがな。どちらにしても、厳しい戦いになる。獣人の冒険者も、増えてきているんだ。100人は越えているだろう? それなら何とかなるとは思う」


「解った。とりあえず、俺たちも森に入って雑魚狩りは続けるつもりだ。最初から減らしている方が良いんだろう? 全域は無理だし、余りにも強い魔物は倒せないが、何とかしてみる。他の同朋にも声をかけて、北の森の間引きを行わせる。それである程度の被害が少なくなれば、儲けものだからな。何、怪我しても治してくれる錬金術師様が居るんだ。安心して戦えるってものだ」


「無茶はするんじゃないぞ。グレイズベアとハイドサーバルは相手をしなくてもいい。ただ、死体は回収してくれ。良い素材になるんだ。特にグレイズベアの狂乱状態の眼球は火属性がかなり強い。素材のランクで言えば、アッシュサーバルの心臓よりも高価な素材になるからな。そもそも狂乱状態にするっていう手間がある分、良い感じの素材になるんだ。こういう時じゃないと狙うのは面倒だ。出来るだけ回収したい」


「……ピンチの筈なんだけどな。素材の回収は、まあ、任せておけ。その為のマジックバッグだ。ハイドサーバルは良いのか?」


「そっちも毛皮の状態が良くなるから、欲しいといえば欲しいんだが、アッシュサーバルの方が高いんだ。まあ、確保はしてもらうけど、グレイズベアの眼球よりは安い。高価買取をさせてもらうからな。その分はしっかりと働いてくれると助かる。狂乱中の魔物を相手にするときは、確実に止めを差すことだ。そうじゃないと、死にぞこないでも向かってくるからな。その辺りは徹底してくれ」


 狂乱の状態異常は面倒なんだよな。死ぬまで襲い掛かってくる。油断は出来ない。けど、狂乱状態にするには、色々と準備が必要だから、こういう機会を狙わないといけない訳だ。……わざと狂乱状態にする方法はない訳ではない。そういう為の錬金アイテムもあるんだからな。まあ、効き目は遅いんだけど。戦っている最中に、薬を投与して、ある程度の時間をかけて狂乱状態に追い込むって事をやらないといけない。アッシュサーバル相手に、そんな事をしている暇があるのかっていいたくなってくるくらいには面倒な事なんだよな。


 冒険者には、オーロンドたちから事情を話して貰えるようになっている。だから、俺は東の森と西の森に壁を作る。万が一があると面倒だからな。狩場には入れなくなるが、しかたがない。そんな事を言っている余裕なんて無いからな。稼ぎが無くなるかもしれないが、北の森で稼いでくれれば良いんだよ。比較的強いとは思うが、それでも何とかできないといけない。……人間の冒険者はどう動くのかは知らない。人間の冒険者はあてにしていない。逃げるものだと言う事で、判断している。


「そう言う事ですので、東の森と西の森は封鎖しました。これからは北の森を何とか落ち着かせるように動きます。……最悪は夏までには終わるとは思いますけど、用心はしてもらいたいですね。冒険者総出で、対応しますけど、村の人たちは、魔物が見えたら逃げてください。とりあえず、家の中で籠っていれば、暫くは時間が稼げますから。その隙に冒険者が魔物を狩ります。安心してくれとはいえないんですけど、何とかしてみせます」


「スタンピードの時も何とかしてくれたんだ。その辺は信用するしかない。……ボッテンハイム子爵家の力を借りることは不可能だろうからな。スタンピードの時でさえ動かなかったんだ。今回の件も動いてくれるとは思えない。冒険者の皆が頼りだ。何とかしてもらいたい所ではある。……逃げる冒険者も居るんだろうが、そう言う輩は放っておくしかないからな。何というか、逃げると言う事も勇気の1つだ。自分でできないと思ったら、逃げるのもありだろう。……それでも、逃げないで戦う冒険者も居ると言う事は解っている。厚遇するのはそちらになるが、それは逃げたデメリットだ。不利益も享受してもらうしかない」


「ボッテンハイム子爵家の力を借りることは出来ないでしょうね。まあ、借りたところでって可能性もありますけど。軍備をちゃんと整えているのかという疑問もありますし。それと、獣人の冒険者に関しては、実力が不足していようが、こっちに残ってくれることは決定していますので。まあ、実力不足の冒険者の方が少ないんですがね。少なくとも、身体能力強化魔法を使えることは確定しているので。戦力にはなるとは思いますよ。……人間の冒険者は知らないですけどね。彼らはまた逃げるんじゃないですか? まあ、足並みが揃えられない冒険者が多くいても邪魔なだけなんですけど。今回はスタンピードよりも長丁場になります。魔物の大暴走は暫くの間続くので、村の人たちにもその事を伝えておいてくれればなとは思います。まあ、何とかはしますので、逃げる必要は無いと思いますけどね。最悪の場合に備えて、幾つか魔法を作り出しては居るので。……北の森の環境が大幅に変わることになりますけど、まあ、何とか準備はしているので大丈夫です。その気になれば、周辺の魔物を一掃する事は出来ますので。……本当に最後の手段にしたい所ではあるんですけど」


「何とか出来るのであれば、こちらとしても問題は無いように思う。とにかく、住民には、不要な外出を避けるようには伝えるつもりだ。まあ、外出が出来ない訳ではなさそうだからな。村の見回りもやってくれるのだろう? それならば、こちらも何とかしてみせる。冒険者の邪魔になるような事はせんつもりだ。思う存分にやってくれ」


「出来ることはしますので。その事も村の人たちには伝えてください。まあ、獣人の冒険者も練度が上がって来たので、今回は何とかなるとは思います。俺も全力で何とかしますので」


 何とかしなければならないからな。村の人には、危険な事をしてもらうつもりはない。魔物の相手は冒険者だけで行うつもりなんだから。……人間の冒険者も、残ってくれるのであれば、ある程度の戦力にはなるんだけどな。最前線で戦えとは言わない。村の見回りをしてくれるだけでも負担は減るんだけど……。その様な協力は望めないだろうからな。嘆かわしい事だ。冒険者の信用が、獣人の冒険者に集まってしまっていることを、人間の冒険者たちは何とも思わないんだろうか。逃げても良い場面ではあるんだけど、逃げていては、信用は得られない。多少の危険を冒すのも、冒険者の務めだとは思うんだがな。


 村の人には周知してもらうとして、俺としては何が出来るのか。とりあえず、1人につき1つはマジックバッグを貸し出すことになるだろう。討伐だけじゃない。こういう状況下では、採取も出来るからな。討伐した魔物も、無駄にはしないつもりで居るし。回収できるのであれば、回収しておきたいから。そういう所は図太くいかないと。狙えるのであれば、もっと奥地で採取できれば良いんだけどな。俺がそんな奥地に行くことは許されない。防衛に穴を開けるつもりはないからな。守るものがあるんだから、守りに徹しないといけない。想定される魔物は、6種類。流石にグラングレイズベアまで狂乱状態で向かって来るとは思わない。ある程度自分の縄張りを確保してくれるはずだ。知識としては知っているが、こんな事に巡り合うとは。


 準備できるものはしておいた方が良いとは思う。何というか、ポーション類は沢山必要になるとは思うんだよな。出来る範囲で用意しておいた方が良いとは思う。ポーションが足りませんっていう状況は、錬金術師としてあってはならない事だからな。消耗品の類は、この際だから放出しないと駄目だ。後で素材を貰って相殺って形にしないといけないとは思う。後払いで良いんだよ。こういう時はお互い様なんだから。危険を冒すのは、冒険者だって同じなんだから。まあ、俺は危険とも何とも思わないんだけどな。俺だけなら、生き残ることは可能だと思う。後ろに村が無ければって話だけどな。こういう守るための戦いは、時間がどうしてもかかるんだ。団体で何とかしなければならない事ではあるんだよ。


「さて、それじゃあ危険になるから、エレナちゃんは家から出ない様に。お店の事はレジエナに任せるから。基本的には、獣人の冒険者には無料でポーションを渡してくれ。人間の冒険者には有料でだ。……レジエナは、人間の顔を見分けることが出来るか?」


「親しい人なら何とか」


「それじゃあ全員から料金を徴収してくれ。獣人は見て解るから良いとは思うが。人間の冒険者が残るかどうかは解らないからな。居た場合は、料金の後払いは認めない方針で。人間の冒険者は、まだ信用できないからな。獣人の冒険者は、後で支払ってくれることが確定しているし、魔物の死体を持ち込んでくれるはずだ。それも後での清算って事にしておいてくれ。皆で平等に分配する事になるだろうからな。計算はこっちでするから、どれだけの数が集まったのかは記録しておいてくれ。一応、採取の素材も数えておいてくれ。殆ど無いとは思うが」


「解った」


「あの、本当にお店に来なくても良いんですか? 出来ることがあれば、した方が良いんじゃ」


「出来ることはして欲しいが、無茶はいけない。出来るだけ出歩かない方が良いからな。……危険なのには変わりない。終わるまでは待っていてくれ」


「……解りました」


「それじゃあ、エレナちゃんは明日から暫くは来ない様に。明日にも魔物の大暴走が起きるかもしれないからね。大丈夫になったら、レジエナを向かわせる。それまでは、……そうだな。身体能力強化魔法の第二段階を鍛えておいてくれ。出来れば、レジエナに教えてやれるくらいまで上達してくれると助かるな」


「解りました。頑張って使えるようになります」


「ん。頑張って」


 これでとりあえずは大丈夫かな。何とかなるとは思うんだけど、どうなるのかは未知数だ。村の中は安全だとは思うんだけど、万が一があるからな。出来れば安全を確保しておいた方が良いとは思うんだけど。暫くは来ない方が良いだろうな。まあ、夏までには終わるとは思う。そこまで時間がかかるのかって話なんだけど、解らないからな。スタンピードと違って、期間が解らないのが辛い。長引けば、面倒な事になるし、ボッテンハイム子爵家の力を借りることは出来ないし。本来であれば、領主の仕事なんだけどな。こういうのも、情報を集めて対処しないといけないんだ。領主が何もやらないんだから始末に負えない。冒険者に任せきりでは駄目だろう。普通に考えたらそうだからな。


 まあ、何とかしてみせるのはそうなんだけど、これでボッテンハイム子爵家を追い落とす理由がまた1つ増えてしまったな。職務怠慢だ。冒険者が居なければ、レイトーン村は滅んでいる。俺だけでもどうにもできないからな。何とかするにしても、中々厳しいし。魔物を全部処理する事は不可能だからな。1人では限界というものがある。何事もそうだが、普通は仲間を募ってどうにかしないといけない事態なんだよ。……物語の主人公は、1人で解決できるのかもしれないが、俺はそんな強大な力を持っている訳ではないからな。

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