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反転の錬金術師  作者: ルケア


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他の土地の情報

OFUSE始めました。

https://ofuse.me/rukea


ついでにブログも始めました。好きなことをつらつらと書いていく予定。

https://rukeanote.hatenablog.com/


さらについでにTwitterも始めました。変なこともつぶやく可能性があります。関係ないことも沢山つぶやきます。

https://twitter.com/rukeanote

 スタンピードが終わって数日が経った。森の狩場は元の様相をしており、冒険者もそれに従って森へと入っていった。……人間の冒険者は居ない。そもそも乗合馬車で来ないといけない彼らは、この状況でレイトーン村が落ちたのかどうかの状況把握が出来ていないはずだ。それは流石に不味いので、オーロンドたちが、討伐した魔物の討伐部位を持って、冒険者ギルドに向かったんだけどな。1日で帰ってくるとは言っていた。ただし、人間の冒険者を連れてくる義理はないとも言っていた。この機に乗じて、獣人の冒険者を動員するらしい。……緊急事態が起きた時には、流石に連れてくることは出来ないって感じの戦力だ。大体がEランク冒険者だからな。Dランクなら無茶をしてでも連れてきて欲しかったところではあるんだが、Eランク冒険者ではな……。戦力にはなったんだろうが、危険度も跳ね上がる。別の場所で狩りをさせていた方が安全だっただろう事は想像が付く。それでも、身体能力強化魔法を覚えているのであれば、こっちに来た方が稼げるだろう。胴長と長手袋を購入すれば、ある程度は安全に戦えるんだからな。


「よう! 帰って来たぜ。仲間の獣人たちも遅れてやってくるそうだ。スタンピードにも参加させてやれば良かったんだろうが、結果論でしかないからな。戦力外になりそうな連中を連れてきてもって感じだ。まあ、秋までには鍛えないといけない。多少は無理をしてでも、こっちで狩りをさせるのが正解だろう」


「スタンピードに参加できるだけの技量があれば、参加させた方が良かったんだろうが、遅れてくるって事は、身体能力強化魔法もまだって事だろう? 参加させないで正解だな。足手まといにしかならないだろう。そんな状態で戦っていてもよろしくないだけだ。見切りは付けておいた方が良いとは思う。無茶をやらせて死なれるよりは余程いい」


「ま、そうだろうな。でも、人間の冒険者が帰ってくる前に、宿屋を獣人の冒険者で埋めてしまいたいからな。多少は無理をしてでも来てくれるって事になっている。宿屋も150人くらいなら何とかなるって話を聞いている。大部屋で寝る羽目になる奴らも多いが、それは仕方がない。こっちで指導しながら、ある程度の強さになるまで鍛えないといけないからな。……今回の事で思い知った。ボッテンハイム子爵家の戦力がどの程度なのかは知らないが、こちらの戦力も整えないと、最悪返り討ちだ。そんな状況になったら、同朋たちが死に過ぎるからな。出来るだけ被害が無いようにしないといけないとは思っているんだ。……死者が0人とはいかないだろう。何人かは死ぬ。特に冒険者ランクが低い奴らがついてこられない可能性があるからな」


「それはそうだろうな。普通であれば、軍隊というのは、Cランク冒険者程度の実力があるはずだ。そのくらいの実力が無ければ、かなり不味い。と言う事は、こっちも最低でもDランク冒険者を連れて行かないと話にならないだろう。身体能力強化魔法もあるが、過信は出来ない。向こうだって使ってくる可能性はあるからな。まあ、継続力は無いだろうが、強化されるのは一緒だ。強い敵と戦わないといけないんだ。その辺も考慮した方が良いだろうな」


 腐っても軍隊だ。そのくらいの実力はあるだろう。冒険者の上澄みを雇用して、強化してきているはずだからな。まあ、テッケルンの冒険者の質は低い。もしかしたら、ボッテンハイム子爵家の戦力は、かなり低い可能性はある。訓練と称して、冒険者活動をさせるって事もあるはずなんだけど、この狩場には来ていないようだからな。普通に考えて、訓練には適した狩場だとは思うんだがな。来ないと言う事は、実力が足りていないと言う事でもある。軍隊が弱いという想定はしたくないが、ボッテンハイム子爵家に関しては、弱いと思っても良いのかもしれない。


 もしかしたら、弱いと思われるのを嫌った可能性があるんだよな。何で援軍に来ないのかというのをひたすら考えていたんだ。普通は、スタンピードが起きるのであれば、領主が軍隊を出すのが普通なんだから。でも、出さなかった。それが事実だ。ならば、何故出さなかったのかを考えないといけないだろう? 結論としては、スタンピードに勝てる戦力が居なかったんじゃないかと思うんだよな。全員がDランク冒険者程度の実力しか無いのではないか。それが200人くらいは居るんだろうが、それだけだと、村を守れない。ホーンデッドラビットを倒すことは可能だろうが、スクリューホーンラビットを倒すのは不可能だろうから。流石にCランク冒険者がパーティーで戦う様な魔物だからな。俺は単独で倒せたが、それは一時的にでも強化が出来るからだ。身体能力強化魔法リミットブレイクを使用できるからだ。そこまで出来れば、何とかなるんだよ。一時的にSランク冒険者クラスまで強くなれるんだから。まあ、Sランク冒険者にはなれないんだけどな。奴らは別格だから。普通に努力でどうにか出来るのは、Aランク冒険者までだ。努力でどうにもならない壁が、Aランク冒険者とSランク冒険者にはある。大抵が、ぶっ壊れユニークスキルを搭載しているからなんだけどな。ユニークスキルが戦闘系に偏ると、実力なんて関係なくなるんだ。理不尽な暴力装置になるんだから。Sランク冒険者は、一種の災害に似ている。それだけ危険だし、それだけ数が居ない。俺も師匠も、Aランク冒険者には成れるだろうが、Sランク冒険者にはなれない。理不尽な強さとはそういうものなんだよ。


「でだ。一応噂というか、他のスタンピードがどうなったのかも聞いてきている。……噂で流れて来ていたのは3つだ。まだまだあるんだろうが、3つだけ。1つは、壊滅的な被害を受けたが、何とかスタンピードを抑えることが出来たって奴だ。冒険者も貴族の私兵も、半分以上が死んだらしい。村にも多数の被害が出たってな。村の再建は可能だろうが、しばらくは時間がかかるだろうと言われている。もう1つは、無事に軍隊が勝利したって話だな。何処なのかは知らないが、軍隊だけで勝ったらしい。冒険者も援軍として後ろに詰めていたらしいが、使わなかったって聞いてる。最後の1つは、そもそもウエーブが少なくて、そこまでの被害が出なかったらしい。軍隊も健在で、村も何も被害が出ていないらしい。そんな感じだな。被害は出ているらしいが、スタンピードに落とされた村は無いって感じだ。まあ、落とされる様な状況には流石にしないとは思う。ボッテンハイム子爵家が例外なだけだ。普通に貴族の義務として、領民を守ることは当然といった感じだろう。ボッテンハイム子爵家が何を考えているのかは知らないが、俺は諦めたんじゃないかと見ている。スタンピードには勝てないって判断したんだろうなってな」


「その意見には同意できる。多分だが、スタンピードのウエーブで全滅するだけの兵力しか無いはずだ。今回の件を、色々と考察してみたんだが、助けに来ない理由が無いんだ。内政地を1つでも落とされるのは問題だからな。中央から資格なしとして、貴族位のはく奪もあり得る。それくらいしか可能性としてないんだよ。だから初めから介入しないで、内政地を落とされることを想定していた。寧ろこれしか納得できるシナリオが存在しないんだ。まあ、そんな事をしたら、中央から軍隊が来るんだろうが、それを防衛できるだけの戦力があるのであれば、スタンピードなんて余裕で跳ね返せたとは思うからな。中央、王宮から戦力の派遣がされない自信があるんだろう。何を根拠にしているのかまでは解らないが、俺はそんな事はあり得ないと思っている。普通に戦力を派遣されて、首が飛んで終わりだとは思うんだよ。ただ、それをするにも時間がかかっているんだろうから、何かしら工作をしている可能性は否定できないんだよな。そんな余裕があるんだったら、もうちょっと立ち回りを考えろとは思うんだけど。まあ、敵国に取り込まれているんだから、どうなっても良いとは思うんだけどな?」


「俺たちもそう考えた。戦力が無いんだってのが1番の理由になるんじゃないかってな。……それなら俺たちにも勝ちの目が出てくるってものだ。相手がCランク冒険者並みに強いのがゴロゴロと居たら、俺たちは犬死するだけだっただろう。だが、そこまでの戦力が無いのであれば、俺たちは勝てる可能性がある。今回の事ではっきりした。敵は、それ程の戦力を抱えていない。何とかこっちで出来るくらいにしか戦力が居ないと判断できる。……万全は尽くすがな。その為にもある程度は協力してほしいんだが」


「協力はするぞ。俺が戦力として前線に向かう事は無いが、後方支援なら受けることが出来る。相応の料金が発生するけどな。そのくらいの金額は、この前の商人で稼いだだろう? それで? 俺は何をすればいい?」


「睡眠香を作ってくれないか? 風向きを考える必要があるが、領主の屋敷を睡眠香で満たしてやるつもりだ。そうすれば、戦力の大半を無力化出来る。……それに、夜に実行すれば、ある程度の奴らは寝ているだろう? 眠気が出てきても不思議には感じないはずだ。それなりの値段がするのは覚悟しているが、出来れば安くて効力が高いものが良いんだが」


「睡眠香か。素材は既に持っている。効果は強めの方が良いと言う事だから、空気よりも重い成分を使った方が良いだろうな。となると、あれらを使う事になるんだから、そうだな。香油になるが、保存瓶1つ分で金貨3枚だな。そのくらいなら十分に出せるだろう?」


「十分に出せるどころか、そんなに安くて良いのか?」


「いいも何も、素材の価値と、技術料を取っても、このくらいの値段が普通だ。睡眠香自体は難しいものではないんだ。まあ、特殊な素材が必要にはなるんだが、この森で幾らでも取れる。ほら、そこの土属性の素材がそうだ。既にストックもあるから、作るだけなら簡単だ。いくつを何時迄に欲しいのか言ってくれ」


「……これが睡眠香の素材なのか。西の森で取れるという素材だな。まあ、いいか。明日までに5つ欲しい。前払いでいいか?」


「ああ、構わない。金貨15枚だ。……丁度だな。明日の朝までには作っておく。使い方は、保存瓶の半分くらいで分けて、その中に布を入れるんだ。それで香油を染み込ませる。そうしたら、後はそれを燃やすだけだ。かなり良い匂いがする。だから、眠るのにも丁度いいんだ。不眠症でも眠れるようになるくらいには強力な物になる。本来であれば、薬の分類だからな。気付け薬よりも強いから、薬で対処するにしてもかなり難しい。そして、毒じゃないから、毒消し系のポーションでも回復が出来ない。効果は布が燃え尽きてから5時間くらいは眠気の効果が出ているはずだ。夕方に使って、夜中に襲撃をかける方が良いだろう。襲撃をかけるのも、日付が変わってからの方が良いとは思うが」


「……思った以上に強力なんだな。解った。使い方は熟知しておく」


「それはそうと、他にも準備するものは無いのか?」


「あるが、ここで揃えるものはそれくらいだな。睡眠香が手に入れば、後はどうにでもなるだろう? 戦力の無効化が出来れば良いんだからよ。後はまあ、スパイと上手く連携しながらやってる。重要な書類も確保している。……まあ、上手くやるさ。それまでには、ある程度強くなっておかないといけないけどな。同朋で固めたいって思っているが、足りなければ人間も使わないといけない。そのリスクはどうしてもあるからな。出来れば、優秀な同朋が沢山居れば良いんだが……」


「どれだけ獣人の冒険者が集まってくるのかで話は大きく変わりそうだな。内政に関しては良いのかもしれないが。村長を交代させるのかどうかは、判断が付くだろうし。ただ、領地の教育方針は決めておいた方がいいぞ。碌に教育を施さないのは、人的資源の無駄だからな。教育はしっかりとやっておくべきだ。文字の読み書きと計算だけは出来る様になっていても困らないとは思うぞ。後は、関係している所も処分しないと面倒な事になる。貴族の紐付きの錬金術師なんて邪魔にしかならないだろうから、消した方がいいぞ。領地を立て直すにしても、邪魔な奴は消した方が良い」


「ああ、それは解っている。ある程度は計画済みだ。多少は技術職にも消えて貰う。そうじゃないと、面倒な事になりかねないからな。ボッテンハイム子爵家の味方は、全面的に潰す予定だ。後は、寄子の事ではあるんだが、それはその機会に寄子から離れるだろうからな。そこまでは気にしなくても良いという結論が出ている。寄子まで南の国と手を結んでいるとは考えにくい。……そうじゃないと、情報がもっと早くに漏れているだろうからな」


「まあ、その辺は任せるが。俺は寄子も消す方が良いとも考えたがな。……あえて泳がすのも1つの手段ではあるんだが、これを機に離れていってくれるなら、スパイでは無いだろうな。スパイならこちら側に干渉してくるはずだ。まあ、寄子なんて居ない方が助かるとは思うが。居ても内政の邪魔でしかないからな。寄子は、基本的に金銭的に支援が欲しいって関係が多い。寄子が居ない方が面倒が少なくて済む。それと、寄親も選んだ方がいいぞ。言いなりではいけないからな。多分だが、これを機にと言う事で、寄親候補が名乗り出てくるはずだ。条件の良い所を選んだ方が良い。獣人の貴族を認めないってタイプの寄親候補もいるだろうからな。そういう所は警戒しておけ。俺なら、寄子にして、養子を送り込み、最終的には人間の貴族家にしてしまうという方法を取るだろう。そう言う寄親は注意しないといけない」


「……内政担当は俺じゃねえからな。そう言う事があるんじゃないかって事は伝えておく。えげつない方法を考えるものなんだな」


「こんなのはまだまだ正攻法だ。本物の貴族に関しては、もっと裏から解らない様に工作してくるものだからな。俺が思い付けるって事は、まあ、正直な貴族だって事だ。裏からドロドロとしたものが迫ってくるって可能性も十分にあり得るんだ。警戒しておく方が良いとは思うぞ。獣人の貴族を認めないという家が多くある気がするんだ。あわよくば、取り込んでしまいたいって思うだろうし、養子は全部断る方が良いだろう」


 まあ、俺程度が思い付く方法で乗っ取ろうとするのであれば、普通に気が付くとは思う。問題なのは、気が付いた時には実権が移っていたってパターンだな。そう言う裏工作をしてくる貴族家は居ると思うんだよ。出来ない事ではないだろうしな。どんな手段も使うって貴族が居るのであれば、暗殺もあり得るとは思うんだけど、暗殺は何というか、諸刃の剣なんだよな。自分が狙われる可能性も考えないといけないので、選択肢としては取りにくいというのがあるんだよ。絶対に狙われないという自信があるなら良いんだが、そんな訳にはいかないからな。何処で恨みを買っているのか解らないって人が多いとは思う。だから、暗殺に出てくる貴族家は少ないと思うんだよな。

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