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『プレスマンのキャップ』

作者: 成城速記部

 プレスマンはノック式のシャープペンシルです。キャップの部分をノックすると、反対側の先端から芯が出て速記が書ける、と、そんな筆記用具です。まあ、大抵のシャープペンシルは、そういう構造ですけど。何十年も前、ぺんてるという会社が、サイドノック式のシャープペンシルを販売していました。シャープペンシルを持ったときに指が当たるあたりにボタンがあって、そこを押すと芯が出るというすばらしい商品でした。できれば、サイドノック式プレスマンが発売されたらうれしいと常々思っていますが、それは本筋とは関係ない話でした。

 プレスマンのキャップは、いつも不満でした。芯が出る先端部分ばかりが注目され、それを証明するかのようにそこだけ金属でつくられ、キャップ部分のつくりなんか誰も気にしません。だからせめて、歩くときは自分が先頭になって歩きたいと主張しました。先端部分も、胴体部分も、分不相応だといさめましたが、キャップ部分がどうしてもと言いますので、仕方なく、キャップ部分の願いをかなえてやることにしました。

 しかし、もともと、先頭を歩くのには向いていないつくりですので、あっちへぶつかり、こっちへぶつかり、キャップのキャップが外れたりと、さんざんな目に遭いました。キャップ以外がみんな予測していたことでしたが、キャップも、ようやく自分の身のほどを知ったのでした。



教訓:ぺんてる株式会社は、東京都中央区に本社を置く総合筆記用具メーカーです。


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