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君に届くまで  作者: 半月
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季節巡っても忘れない~ハルへリツより~

頭の中で聞こえる君の声が今でも俺の心を揺さ振っている。

記憶の中で君は今でも意地悪そうに微笑んでいるよ。

あの日俺にプレゼントをくれて、帰ると言い張る君を見送りに行った。

離したくなかったから手をつなぎ歩いた君の横顔、照れながら「しかたないわね。」と言ったこと覚えている。

ツンデレで、人一倍強がりなのに、弱い君。

ずっとずっとこんな日々が続くと信じていたのに、君が最後に言った言葉、「ねえ、私のこと、忘れないでね・・・・・・もし、いなくなっても、ちゃんと毎日指電話してね、心はつながってるから・・・・・・」珍しく弱気なことを言った君にうなずく。

「わかったよ、晴。晴が俺のそばからいなくならなければいい話だろ?」

何であの時、茶化してしまったんだろう。

だってあれが最後だなんて思いもしなかった。

晴はだいぶ酒によってたし、家に帰ると駄々をこねる彼女を仕方なく部屋まで送った。

あの言葉が今でも鳴り止まないんだ。

逢いたくて、逢いたくて、声にならない声で君の名前を呼び続けたら後ろに君がいるような気がして、走りだした。

目の前にいる彼女を振り返らせたらまったくの別人で困った。

そうだよな。いるはずないよな。こんな赤の他人と間違えるくらい俺はおかしくなっちまったのかな?

悲しくて、苦しくて、一人の夜が淋しすぎるから夜空見上げて君を探してる。

「晴、今どこにいるの?俺はココだ。」

晴はどの星なんだ?

ちゃんと指電話、毎日かけるよ。

「晴、愛してる。」

晴、君がくれた指輪を今もしてるよ。

これが二人の最後の絆となってしまったから。

本当は俺も晴の誕生日に晴に指輪を渡すはずだった。

その指輪はちゃんとした結婚指輪なんかじゃなくて、まだオモチャのような指輪だけど、いつか結婚前提でそれまでこれを付けていてほしいと思っていた。

そんなこと言ったら、「あんた、何様?」なんて言われそうだけど、でも俺は本気だったんだよ。

こんなちっぽけな指輪でもきっと晴が買ってくれた指輪よりずっと前に俺が心に決め、買っていたもの。

俺の誕生日なんかより晴の誕生日が先にくれば良かったのに。

いつか君に伝えたいと思っていた気持ちはずっと俺の心の中に眠っているままで、どこかで俺を見守る君に俺は毎日指電話をかけるよ。

ふっとめざめたら公園のベンチに座っていた。

暖かくて君がいるような気がしたのに、いたのは・・・・・・「あれ?唯香ゆいかさん?」いつか俺が晴と間違え、仲良くなった人。

「葎さん、濡れてしまいますよ、帰りましょう?」

「いや、いいよ。もう少しここにいたいんだ。」

「わかりました。私はどうすればいいでしょう?」

愛してる、晴。

この指輪は君にとどくだろうか?

「すこしだけ、外してくれる?」

「・・・・・・わかりました。では数分だけ。」

「ありがとう。」

「晴、どこにいる?俺はココだ。晴を愛してる。」

愛してる。逢いたいよ。

抱き締めたい。

愛しいよ。

まさか、君が事故で死ぬなんて思いもしなかったんだ。

「愛してる、晴、聞こえてるよね?愛してるよ、ずっと。」

一緒にいることが当たり前だと思っていた。

「愛してる・・・・・・愛してる!」

一方通行、それでもいい。

愛してる。

大好きな君のことを忘れないよ、移り変わる季節のなかでも最後まで言えなかった言葉。

「まためぐりあって、今度こそ、結婚しような。」

君のことをずっと愛してるから。

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