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TS美少女ロリイケボ系配信者  作者: 仏滅
TS美少女ロリイケボ系配信者爆誕編
8/45

サボり美少女、学校へ行く。

ちょいと厨二感

「ふぅああぁ、、、ねっむ。」


少しレトロな雰囲気をかもし出している建物が立ち並び、植えられた杉や松やらが鬱蒼と茂っている。

ここは、東京康聖とうきょうこうせい大学の第三キャンパス、僕の通っているところだ。


大学の偏差値は確か70とかだったと思う、、余り覚えていないけども。


卒業に必要な単位は大体取っているし、今日は来る予定ではなかったが、僕の一つ上の先輩であり友達であり彼女でもある、リアーナ・ラ・ファーレンハイトから呼び出されたので、渋々登校している。


「ていうか、三ヶ月は連絡取れなくなるって言ってたのに、、どうしたんだろ?

あっちの国の方で色々やらなきゃいけないことがあるとか言ってた気がするんだけど、大丈夫なのかな?」


とりあえず、待ち合わせ場所である食堂に向かってみよう。


すれ違う人たちに「ファンですっ!」とか「サインして下さいっ!」とか言われるので、きちんと対応して時にはファンサもしてあげる。

そうしてしばらく経ち、ようやく食堂に着いた。


「ふぅう”んっ、、あ”ぁ”っ!、、」


それにしても、頭痛い、、、昨日の夜飲みすぎたかな?


◆◇――――――――◆◇◆――――――――◇◆


ファーレンハイト王国。世界有数の資産を持つ国であり、その王族が住まう宮殿には至る所に金銀の装飾がされ、美しく広い庭園などもある。

王族の持つ個人資産を集めるだけで、並みの国の国家予算は超えるだろう。


庶民一人一人に至るまでほぼ全てが富豪であるというまるで夢のような国だ。


そのファーレンハイト王国の王女であり、その才と美は王国随一であると言われているのが、リアーナ・ラ・ファーレンハイト。

何を隠そう、この私だ。


そして、『聡明で物腰柔らかな優しい王女』として有名な私が、こんなにも怒っているのは、目の前にいるこの男、、いや、女?が原因である。


「リアーナ、どうしたの?」


「どうしたの?じゃないわよっ!!」


「?」


テーブルを挟んで座っているこの美少女が、『日ノ本国の叡智』であり私の彼氏でもある、すめらぎ 玲明れいあなのだろう、、きっと、多分。

私が知っている玲明は長身のイケメンだったはずだが、何の手違いかは知らないが美少女になったらしい。


性転換病になったのだとか。


「だから、、そのっ、、、何でこんなことになったって教えてくれなかったのよ!!」


「いや、連絡したよ?」


「確かにそうだけど、、いつものイタズラかと思ったじゃない!」


そりゃあ急に『美少女になったけどよろしく。』とか送られてきたらイタズラだと思わない?

普段からアレなんだし、、


「あー、僕の日ごろの行いのせいか、、ごめんね。じゃあいま改めて言います。

どうも、『TS美少女ロリイケボ系配信者』の皇 玲明です、よろしく。」


そう言って玲明は、ペコリと頭を下げた。


「可愛い、、じゃなくって、ええと、、」


「こんな見た目になっちゃったけどよろしく?後、お褒め頂きありがとう。」


「っ!、、ええ、よろしくお願いします?」


それにしても、本当に憎らしいほど可愛いくて、美しい。

髪はあまり手入れされていないだろうにサラサラで、顔は美術品かというほどに整っていて、肌はツルツル、スタイルも良く、、それでいて、声だけはイケボだ。


そう、声がイケボなのだ。


「その、、なんで声は元のままなの?」


「あー、なんか性転換病になった時って、元の性別だった時の要素が残ることがあるんだって。僕の場合は声が残ったんだ。」


「何なのよそのミラクル、、、」


「それで、顔出し配信したらギャップで売れるんじゃね?って思ったから配信してみたら、絶賛大バズり中です。いぇーい。」


ニコニコと笑いながらVサインをする玲明。


なんなのよこの美少女は、、、可愛いわね。


「それで、リアーナはどうしてこっちに来たの?」


「、、玲明が心配だったからよ?」


「理由、それだけじゃないでしょ?」


「なんでっ、、、」


全く、、流石は『日ノ本国の叡智』ね、察しが鋭い。


じーっと首を傾げた玲明が見つめてくる。




、、かなり恥ずかしいのだけれど、これは、言うしかないのだろうか?



「その、、私は玲明という存在全てに惚れたわけだし、玲明がどんな見た目になっても愛してるけど、、、玲明は、性転換してから、私へのあ、、愛の気持ちは、どうなったの?」



はー、恥ずかしい。


早く返事してくれない?




あの、なんでボーっとしてるんですかね?




虚空を見つめられても困るんですけど!?ちょっと、、ねぇっ







ガタッ!!











えっと、、玲明さん、、その、なぜ立ち上がって、私の顔に手を添えたので?











「、、んむっ!?」




!?!?!?




「、、、はぁっ、、い、いきなり、、何するのよ!?」


予告なしにキスをされたせいで、息が少し荒くなる。


鼓動が急に早くなって、顔に熱が集まるのがハッキリと分かった。



「愛してるよ、リアーナ。

性別が変わったぐらいのことで、この気持ちが揺らぐことはない。」



「~~~~~!?」



なんでいきなりっ!!



「リアーナこそ、、女の子になっちゃった僕でも愛してくれて、ありがとう。」



「え、、えぇ、当然ですわ。」


外見なんてものは、その人を評価する上での一つの指標でしかない。

大事なのは人間性だ。


まぁ今の美少女姿の玲明も、可愛くて好きだけど。



「でも、、」



玲明の顔が近づいてくる。


恥ずかしいので逃げようとするが、椅子に座っているため逃げ場がない。



「僕の気持ちを疑うなんて、、リアーナ、悪い子だね?」



「え、いえっ、、あの、わ、、わたしは、、」




み、耳元で喋られると、、イケボの破壊力が増して、、、



いや、頑張れ私、、まだ耐えられるっ、、、今はいい雰囲気なんだっ、、、、



「悪い子には、()()()()が必要だよね?」


「あ、あああのっ、、これは、ち、違って、、、、」


今、私の顔は真っ赤になっているだろう。

正直言って、だいぶ恥ずかしい。


美少女になって玲明の色気が減ったかと思ったが、何故か以前より増幅している。


本当に訳がわからない。



王女である私をこんなにもドキドキさせられるのは、後にも先にも、この美少女だけだろう。


全く、罪深い男ね、、、。




なんて現実逃避している間にも、玲明の顔が段々と近づいてきて、、






、あぁ、、でも、もう、、、、無、理、、、、、、、
















「いい加減にしなさいっ!!」



「、、へっ?」



「酒くせぇですわっ!!」



「へぶぅっ!?」






さすがの私でも、耐えられなかった。

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