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TS美少女ロリイケボ系配信者  作者: 仏滅
帝国の残滓編
28/45

死闘

「なぁレイル、、やっぱり誤解だって。俺、そのサーナヴェルなんとかって奴じゃないって。」


そもそもそのサーナなんとかって、外人だろ?

俺、ハーフとかですらなく、純粋な日ノ本人なんだけど。


サーナって本名じゃないし。本名、荒木あらき 佐名さなだし。


「噓をつくなァっ!!君のっ、、この家の一階に、記章があるだろう!?

あれはエフタリア帝国の皇族しか持っていない緋色の記章だ!

しかも、君の美しい金髪や緋色の瞳、美女と間違えるほどの美貌、、全部が、サーナヴェルと共通している!!

もうわかっているかもしれないが、僕が『日ノ本の叡智』レーア・スラグだ。

僕に恨みを持つのは勝手だが、やっていいことといけないことっていうものがある。

証拠は完璧に揃ってるんだ。

これ以上言い逃れしようというのなら、こっちだって、、それ相応の対応をさせてもらう。」



「えっちょっ、、記章!?記章ってなんだ!?」


後、俺、そんなにそのサーなんちゃらって人に似てるの!?

そっくりさん!?


『日ノ本の叡智』ってアレか!?ファーレンハイトの英雄っていう!?



「もういい、、ごめんだけど、時間が無いんだ。

リアーナの身に何かあったら、もう、、自分を抑えられる自身がない。」



え、、あの、、、ちょちょちょっちょ


これ以上殴られたら出るから!!さっき食べたものが!!



「待て待てぇ!!」


「今度は何だ!」


あ、一応話は聞いてくれるのね。


「あの、俺のこの緋色の瞳、、カラコンなんだけど。

後、金髪は普通に美容室で染めてもらってるだけだし。」


そう言って俺は、カラコンを外してみせる。


ほーら、正真正銘の黒い瞳だぞ!?よく分からないけど潔白の証だぞ!?


「う、、噓をつくな、、、」


「いや、何だよ噓って。正真正銘の黒い瞳だろ?というか記章って、、あ、アレか!

アレはな、リスナーさんからのプレゼントだ。

俺がサーナなんちゃらって奴に似てるってことでバズった時に、【よりサーナヴェルらしさを出して欲しい】とかいう意味わからん文章と共に送られてきたんだよ。」


「そ、そんなっ、、そうか、そこまで言うなら、あの記章を持ってこい。

僕が確かめてやる。」


「分かった。」


「えっ、、そ、そんなに簡単に、、、、お、おい!早く行け!!!」


「スマンスマン。」


いやー、死ぬかと思ったけど、何とか助かりそうだ。


それにしても、レイルのやつ、、焦ってたなぁー。

普段澄ましてるやつの焦り顔ほど、見応えのあるものはないだろ。


これで、俺の潔白が証明されたら、どうしてやろうかなぁ、、、



とりあえず、イジりまくるのは決定だな。









待てよ、何か忘れてる気が、、、、、、気のせいか?


◆◇――――――――◆◇◆――――――――◇◆


「ほれ、持ってきたぞ。」


そう言って、記章とやらをポイっと投げて渡す。


「ついに諦めたか。に、逃げなかったのは、正しい判断だな。」


レイルは危な気なくキャッチし、どこからか虫眼鏡とライトを取り出して、記章を調べ始めた。


最初は落ち着いてゆっくり調べていたようだが、段々焦ってきたのか、動きが雑になってきた。


「あれっ、、、何で、、、、紋様が出ないっ、、、?」


「紋様だかなんだか知らないけど、そりゃあ出ないだろ、、偽物だし。」


「うるさい黙れっ!!」


何か理不尽じゃね?


どれだけ罪を重ねる気なんだ?

俺の潔白が証明された時には、、、マジで覚えとけよ。


一人で恨みを募らせている間にも、どんどんレイルの動きが雑になってくる。


汗も垂れてきたようだ、、冷や汗ってか?



「何で、、だってサーナちゃんはサーナヴェルで、、、この記章が、、、そうか、分かったぞ!!」


「お、何だ?」


ついに潔白が証明されたか!


「全く、偽物を持ってくるとは、、小賢しいな。

僕が直接言って調べてやる。」


「ん?」


え?もしかして、レイルが見た記章と違う記章を持ってきたと思われてる?


「俺、そんな偽物作れるほど器用じゃないぞ?」


「うるさい黙れっ!!ついてこい!!」




なぁ、やっぱり理不尽だよな?


◆◇――――――――◆◇◆――――――――◇◆


「本物の記章が見つかれば、もう言い逃れは出来ないぞ!!」


「はいはい、言い逃れ出来ないね。」


場所は変わって一階。


例の記章があった、本が積んである辺りを、レイルは端から端までくまなく探している。


「クソッ、、どこに隠した、、、、」


捜査の手は、本の山からキッチン、リビングにまで伸びていき、遂にはゴミ箱を開け始めた。


レイルの背じゃ届かないような高い所は、俺が探すのを手伝ってやる。


というか、容疑者に証拠探しを手伝ってもらうのってどうなんだ?

捕まえる側として失格じゃない?



「はぁ、、、はぁ、、、、、、。」


結局二時間くらいかけて捜索したが、レイルの思うような結果にはならなかったらしい。


レイルは、体力がないくせに重労働をしたせいで、ソファの上で死んでいる。



ひと段落したし、コーヒーでも入れてやるか。



「コーヒー飲むか?」



「あ、ありがとう、、、。」



息も絶え絶えなレイルは、のそのそと起き上がってコーヒーを受け取った。


そして、それを飲み終えると、地面に手をついた。

顔を少し上げて、気まずそうに喋り出す。



「あの、、、、」



「何だ?」




























「ほんっとうに、すみませんでしたっ!!!」





「おう、絶対許さん。」



高評価もヌルッとお願いします(´◉ᾥ◉`)

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