金髪美少女?
話が進まねぇ..
「ん〜、久しぶりに食べたけど美味しいね。」
「あぁそう、それは良かった。」
僕は、机を挟んで向かい側にいる美少女?(中身は男)と、マドクナレドに来ている。
ここのビック魔毒バーガーは、単に大きいだけではなく、独特の風味がするので非常に美味しい。
魔毒という名前の紫色の毒々しいソースが、大きなハンバーガーの上にたっぷりとかかっているのだが、このソースがもう最強なのだ。
なんというか、人智を超えた味がする。
食べた瞬間に、頭に直接ビビビッと電流が走ったような衝撃が来て、身体がビクビクっとなるのがまた面白い。
何故だか世間では不評なようだが、僕のイチオシの一品だ。
久しぶりに来たが、相変わらずの味である。
「おぉう、、お"っ?ほほほっ、、ヒヒィン!!、、んっ、」
「どっどうした!?大丈夫か!?」
おいおい、口調が男に戻ってるよ。
「あーごめん、これ食べたらいつもこうなるんだよね。」
マジで、何の物質で構成されているんだろうね、このソースは。
「それって大丈夫なのか、、?」
「多分?」
どのマドクナレドでも売っているし、変な物とかは入っていないと思う。
一度警察が調査に来たらしいが、何も発見されなかったんだとか。
「それで、えーと、、なんだっけ?」
「どうしたの?」
「あ、そうだった!助けてくれてありがとうって話をしてて、何かお礼をしようと思ってたんだった。」
「そ、そう。」
何故か金髪美少女は、顔を赤らめて、少し視線をそらした。
可愛い。
熱でもあるんだろうか?
「で、何か僕にして欲しいこととかある?何でも手伝うよ?
出来ればエッチなこと以外がいいけども。」
リアーナ以外とエッチしたら、もぎ取られる。
「えっええっ、エッチなことなんてするわけないでしょ!?」
「そう?男は皆、獣だと思うけど?」
「そんなことは無い、、よ?きっと多分。」
そうかな?
男って皆エッチなこと大好きでしょ。
実際僕もそうだったし。
リアーナの裸エプロンを見た時は、もう我を忘れてリアーナを貪り尽くした記憶がある。
その後1週間くらい目を合わせてくれなかったのは、今ではいい思い出だ。
仕方ないよ、あんなリアーナがあんなエッチな格好をしていたのが悪いんだ。
僕は悪くないさ。
「で、何かして欲しいことは無い?」
僕が改めて尋ねると、金髪美少女は遠慮気味に聞いてきた。
「えっと、無理だったら別のことにするんだけど、、」
「うん」
「その、私の配信に出てくれない?」
「いいよ。」
「やっぱりダメだよね、、って、ええっ!?いいの!?」
「うん。」
というか、このくだり何処かで見たことがある気が、、まぁいっか。
この金髪美少女(女装)ちゃんは、『女装系金髪美少女サーナちゃん♡』という名前で配信をしているようだ。
中身男なのによくチャンネルをそんな名前に出来たなぁと感心したが、怒られそうなので言わないでおく。
というか僕もあんまりやってることは変わらないし。
普段は料理やメイクの仕方、ゲームなどの動画を上げているとのこと。
チャンネル登録者数は70万人。
これは、女装界隈ではトップクラスの数字らしい。
登録者数だけで見ると僕の方が多いんだけどね。
「え、なんか私バカにされてない?」
「そんなことないよ。」
女の勘ってやっぱり怖いな。
あれ、でもこの子、男じゃなかったっけ?
「それで、自分から言っといてなんだけど、本当に出てくれるの?」
「もちろーん、僕と君の仲だもん。」
ソウルフレンドだからね。
「だから私たちいつの間にそんなに仲良く、、まぁいいわ。」
「でも、1つ伝えておかないといけないことがある。」
「なっ、何?」
「僕も配信やってるからコラボっていう形にしてくれないかな?」
「あ、そんなこと、、全然大丈夫よ?」
「おっけー!あ、ちなみに僕のチャンネルは『レイルちゃんねーる』だよ。」
あー、この毒オーレも美味しいな。
「ん?」
金髪美少女が首を傾げている。
どうしたんだろう。
やっぱり僕のネーミングセンスがヤバかった?
「え、えっと、、レイルってあの、『TS美少女ロリイケボ系配信者』のレイル?」
「うん。」
というか、『TS美少女ロリイケボ系配信者』とかいう意味わからない単語って、結構浸透してるんだね。
「なんか似てるなとは思ってたけど、やっぱり本物だったのか!?」
お?この子も僕のファンだったのかな?
というか、口調が戻ってるよ。
「サインいる?」
「え、要らない。」
Huh?
その後、僕たちは、諸々の打ち合わせをして、SNSをフォローし合って帰った。
「あ、そういえば、、あの子の名前聞いてなかった。」
もう金髪美少女サーナちゃんでいいかな?
次から多分コラボです




