告白
6話投稿しました。
あれから数ヶ月が経ったが、島原さんとは以前と変わらずに部活がない日は放課後の勉強会を続けている。
その日の勉強会が終わるとーー
「島原さん、一緒に帰らない?」
「いいですけど、急にどうしたんですか?」
「特に理由はないけど、ただ一緒に帰りたくなっただけ
だよ」
「なんですかそれ」
「まぁまぁ、細かいことは気にしないでいいじゃない」
「そうですね、では帰りましょうか」
「うんうん、レッツゴー」
僕と島原さんの家は途中までは一緒なので2人で帰るのもなんら不思議ではない。まぁ、そのせいで付き合ってるのではないか、と噂されたりもしたが。いや、むしろそうなってくれ、と何度心の中で言ったことか、と、そうこうしている内に、彼女の家に着いてしまった。
「では、向井さん、ありがとうございました」
そう言って、彼女は家に入ろうとする。
ーー今日こそ言わなきゃ。
自分の中で決意した。
「島原さん」
真面目な顔で彼女の顔を見る。それを察したのか彼女も真剣な顔になる。
「…向井さん?」
少し、様子がおかしかったのだろう、心配そうに僕の名前を呼んでくれた。
「あの、さ、君に伝えたいことがあるんだ」
「…」
彼女は何も言わずに黙って聞いてくれる。
「島原叶夏さん、好きです!
僕と、付き合ってください!」
しばしの沈黙が流れる。
「ふふ…やっぱり。
こちらこそ、よろしくお願いします」
その言葉を聞いた瞬間、僕は彼女に抱きついていた。
あまりの嬉しさに衝動を抑えきれなかった。
「ホントに!?僕なんかでいいの!?」
「あなただからいいんです」
「…っ、僕を選んでぐれで、ありがどう!」
少し泣きながら喋ったので、上手く喋れなかった。
「ふふっ、何も泣かなくても…それに、私の方こそこん
な私を好きになってくれてありがとう、ですよ…」
そう言った彼女もまた、涙ぐんでいた。
ーーそうして僕たち2人はしばらくの間、彼女の家の前で抱き合って泣いていた。
携帯を使って告白より、やっぱり向かい合って告白されるのはいいですよね
今時、アナログで告白する人ってそんなにいませんしね…ぜひしてもらいたいですね笑