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青春短歌
横顔の 向きたる先は窓の外 われの見詰める目にも気づかず
先輩の 隣に立つは女の子 笑み深くしてわれを見るなり
教室の 隅から隅に行き交う目 あとで逢わんと無言で告げき
自転車の 後ろに乗りて進む道 世のことごとく輝きて見ゆ
胴着着て 竹刀構える乙女らは 勝ちても負けても日常に戻る
校門を くぐりし先は戦場なり 闘うわれは戦乙女
ブラジャーの 締めつけきつくなりにけり われは乙女なり されど女に
震える手 猫を抱きて撫でさする 共に行かんと向かう学校
紺碧の 空の真下で尋ぬれば なんじ答えき われらは友と
マスカラを 塗らねばならぬと遅刻して 教師に叱られ流す黒涙
少年の 汗輝きて散りにけり ただ走るのみ 後先知らず
秘めごとを 友に明かせぬ苦しさを 秘める恋人のみに打ち明く
わが恋は いずれ膨らみ破裂せん さすれば気づかん 鈍感な君も
満天の 星を眺めて ふるさとの君と話をしていたあの日
くちびるを 紅で染めにし乙女らの 後ろ姿に蝶の羽あり
秋の空 君と歩んだ思い出の桜並木の道でさよなら
恋文を 開きて気づく人違い ふところに入れ 辺り見回す




