皇都より愛をこめて前半 SIDE 若久
何となく地文多めにまってますがよろしくお願いします
若久と隼人は海軍省に到着後、建物の前にいた風間のところまで行き、そして若久たちは風間に連れられ海軍省の中につれていかれた。
一方、秀継は若久たちを下した後、米川を送るために再び車を走らせ北村がいる研究所に向かっていった。
現在の時刻は11時50分
若久と隼人は風間とともに海軍省にあるレストランにて昼ご飯をとった後、現在三人は風間に連れられ今回の会議がある海軍省のとある会議室に向かっていた。
若久はその会議室に向かう風間の後ろを付いて行きながら隼人をちらりとみる。隼人は相変わらずの無言だがその目は若久の意見に賛成しているようだった。若久は隼人から風間のほうに目線を戻し、言う。
若久
「長官、幾つか質問を言って宜しいでしょうか?」
風間
「……少しならかまわないぞ」
風間は一瞬、左腕につけた腕時計を見た後、歩くスピードは変えずに背を向けたまま答える。
若久は自らの中でずっとあった風間に幾つかの質問投げかけてみる。
若久
「今回の会議の内容をまだお聴きしておりませんが?」
風間
「…………そうだっけ?」
風間をまるで子供の悪戯がばれた子供のように楽しそうに聞いてくる。
若久は自らの疑問が確信に変わるのを感じながらさらに続ける。
若久
「はい、皇都に来るようにおっしゃた後、長官はすぐに皇都に向かって飛び立たれました。そして、途中まで同行していた小谷正継中佐も会議の内容についても知らされてませんでしたし……それに」
風間
「それに?」
楽しそうに聞いてくる風間、隼人も横目でこちらを見ている若久は一呼吸間をおいたのち、言う。
若久
「何故、ただの戦艦の艦長と副艦長がこれから向かう場所――そう上級将校用の会議室に向かうのですか?」
風間
「………………」
若久が返答がないことを少しばかり不安に思いながら、風間に話しかけてみるが風間は黙りしたままである。そしてそれを距徴するように三人の歩くスピードはかわらない。
しかし、次の瞬間風間は笑い出した。それもかなりの声を出しながらである。
若久と隼人が突然笑い出した風間への対応に困っていると、彼はいきなり振り返ると若久たちに堂々と射言った。
風間
「秘密だ!」
若久&隼人
「「……はい?」」
ふたりは思わずそんな声をだして思考が停止した。
風間は二人のその反応を見るとさらに笑いながら
風間
「つまり、会議室に入ってからのお楽しみってことだよ」
二人
「「……は、はぁ…」」
二人は風間の回答によって「そういえばこの人はそういう人だった…」から、聞くこと自体が無駄である。と言うことを思い出し何処か落胆していると、三人は会議室の前に到着した。
時刻は会議開始の正午まであと一分を過ぎたところであった。
風間は会議室のドアをノックする。
風間
「第三艦隊司令官、風間海人海軍少将入室しいたします」
中からの返事はない。つまり入れということであろう。
風間はドアノブをつかもうとする雰囲気は先ほどとは違い凛としている。そしてドアノブをつかむと同時に若久たちの方をむかず小声で若久たちに指示を出した。
風間
「……さぁ二人とも、行きますか」
ついでにいうとその声はさきほどと変わらない楽しそうな声であったと後で若久は「輝野」帰ったに輝野たちに言うのだがその話はまた別の機会にするとしよう。
若久たちが風間と共に会議室に入るとそこには現・北洋国海軍連合艦隊司令長官の伝裕之助大将や各艦隊の司令官達を含む十数人の上級将官達がテーブルに座っていた。
しかし、若久と隼人はそこではなく(いや、そこにも驚いてはいるのだが)本来ならまだ正継たちと共に海軍の研究所に居るはずの北村や本来ならこの場に居るはずがない陸軍少将で陸軍幕僚長の藤堂彰までもいるのである。
さすがに陸軍の高級将校が会議室にいたことに風間も驚いたがすぐに気を取り直してすぐに若久たちを部屋の端にある補佐官用の椅子に座るように指示を出したあとすぐに空いている自らの席に座った。
若久たちも部屋の端に移動し座った。しかし自分たちの他に補佐官は数人程いてその中には若久の先輩の天草虎太郎大佐もいた。
「では、正午になりましたので北洋皇国海軍特別会議を始めたいと思います」
進行表を持った恐らく進行役の士官の声と共に先ほどより部屋がさらに静かになった。
士官は周りを見渡し、目線を手にも持ったバインダーを見ながら話し始めた。
「今回の会議の議題は一つです。先日の定例会の際に皆様にお伝えいたしました新しく増設のされる艦隊についてです。前回皆様には新しく増設される艦隊の司令官及び参謀長をどなたにされるべきかのかの有無を伝え今回各その人物を各司令官達にここに連れてきてもらうようにもらいました」
進行役の士官のその言葉を聞いた瞬間若久と隼人は同時に風野の方を見て彼と目が合う。彼の雰囲気は真剣その物と言えようが口元が微妙ににやけ、目も何処か漫才を見ているかのように楽しそうに見える。
若久は思わず風間を殴りたくなるような衝動に駆られるが留まり、唾を飲む。
若久は隣りに座っている隼人を見た。
彼の表情は変わって内容に見えるがこちらは微妙に口元が歪んでいる。そちらも相当な衝撃を受けたようだ。
へやの雰囲気的に他の補佐官達も少しざわついていた。
進行役の士官はそんな若久たちの様子を知ってか知らずか一言。
「…言い忘れてしたが今回の会議はあくまで他の候補含め何も聞かさず集めその候補者を見極め、選定する感じの会議ですので皆様お忘れないようにおねがいたします」
その言葉にまたその場が静まりかえった。
士官はそれをさらに続ける。
「では、艦隊の編成についてお話しいたしますので北村一秋海軍技術中将よろしくお願いします」
北村
「了解した」
そういって北村は立ち上がり説明しようと準備を始めた。
水城「さてさて、皆様にお知らせがあります」
義龍「なんだい?」
水城「実は私この11月の中旬の終わりぐらいまで学校のほうが忙しくなるので更新が遅くなると思います」
義龍「これはまたエラく急だな」
水城「なので、できるだけ更新は早くしよう思いますが、お待ちください」
義龍「それではこの辺で」
二人「またお会いしましょう」
義龍「ご感想、批判、アドバイスなんでもお待ちしております」




