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 愛夢=アム=   作者: ミヤーン
3/10

伝説


〈第2話 伝説〉


 昨日の事は思い出せていないけど、遠い昔を思い出した。


 名前は、安室 覇那子。

(あむろ はなこ) 

 ニックネームは『アム』。


 顔は、

 あなたの想像にまかせる。


 主人公が、

『かわいほうだ』

 と、ストレートに謳っている小説もあまりにも芸がない。


 だけど、この小説のように、主人公が女性の場合、、、


 もし読者が女性なら、主人公を自分におきかえる人達が多いよね。

 だから主人公の顔はかわいほうがいい。


 もし読者が男性の場合。

 ぶさいくな女の話は聞きたくないよね。


 だから主人公の顔はやっぱり素敵に表現するほうがいい。


 ファッションやヘアースタイルも素敵に表現する。

 スタイルも素敵なほうがいいにきまってる。


 人それぞれ好みは違うけれど、それはそれで別にいい。


 全体の80%ぐらいを素敵に表現しておく。

 残りの20%ぐらいを読者の想像にまかせる。

 そうすると、読者のイメージが素敵な主人公を誕生させる。

 気分よく小説の中に入り込める。

 それはわかっているんだけどね…。


 それでもアムは自分の事を素敵だと表現できる性格ではない。


 もし、季節に例えるなら、晩秋。

 天気に例えるなら、曇り時々晴れ。

 太陽か月なら、月。それも、三日月。


 当然それは顔の例えじゃなく、全体的なアムのイメージって事、それは云うまでもないよね。


 ー∞ー∞ー∞ー


 アムの村には伝説がある。


 アムの村だけではない。

 沖〇霊域とよばれる所を中心に、その周辺の村には同じ伝説がある。


 色情魔なるものがいる。

 色情魔に憑かれた男性は霊域に住みつく。

 そして霊域に寄りつく女性を、かたっぱしに、襲う。

 色情魔とはその男性のご先祖様。

 色情魔はその男性の体がボロボロになるまで、それを続ける。

 ボロボロになれば、(以前)襲った女性から生まれた手ごろな男性をみつけ、その男性に乗り変える。


 それを千年以上も続けている…。


 霊域には近寄らないよう、幼い頃から教育されていた。

 当然のようにアム自身もそのつもりだった。


 アムはほっぺをチュ~っと吸って、ひよこのくちばしをする。

 こうする事によってアムの脳みそは回転する。


 ひよこのくちばしを、

「かわいいよ」

 と、いってくれた彼を想い、アムは涙がうかんだ。


 アムはその顔で思案した。


 霊域に行ってみよう。行かずにはいられない。

 

アムの愛した彼が、アムを愛した彼が、行方不明の彼が、色情魔に憑かれた、、、


 と、噂になっているのだから……。



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